クルドラ

日産セレナの2019年版マイナーチェンジの内容と評価

最終更新日 2021/10/9

大人気ミニバンである日産セレナマイナーチェンジを行いました。

現行5代目となるセレナは、昨年度の販売台数が初めて10万台を超え、国産ミニバン第1位の実績を上げています。人気の原動力となったのは、2018年に追加されたエンジンで発電した電力を使いモーターで走行する「e-POWERモデルの存在でしょう。

今回のクルドラでは、セレナの商品力がさらに引き上げられた2019年夏のマイナーチェンジについて、前モデルからの変更点を中心にブラッシュアップされた内容を徹底検証していきます!

セレナについておさらい

今の日産は国内販売に関しては、セレナノート2大ブランドが稼ぎ頭となっていますが”売れセン”と呼べるクルマはあまり多くないのが実態です。SUVのエクストレイルと軽自動車のデイズも頑張ってはいますが、日産の台所事情は直近の決算を見ても中々に厳しい状況にあるようです。

その屋台骨の一つセレナは歴史のあるクルマで、初代モデル1991年発売ですが、その源流は70年代商用キャブオーバー車まで遡ります。そのため初代モデルまでは、外観こそボンネットのあるセミキャブオーバー型に見えますが、実際は助手席下にエンジンを置くキャブオーバー型が継承されました。

1999年発売の2代目からようやくワゴン専用車となり、この頃から日本では自動車市場におけるミニバンの売行きが急上昇をはじめ、2005年発売の3代目で初めてミニバン販売台数1位(2007年)を獲得、その後2009年まで3年連続達成しました。

他車ミニバンも台頭する中、抜きつ抜かれつの首位争いが続きますが、2010年発売の4代目も2011年第1位を記録すると、そこから再び3年連続トップ達成しています。

現行型となる5代目モデル2016年に発売となり、高速道路や自動車専用道での同一車線に対応した運転操作支援システムプロパイロット」の搭載が大きな話題となりました。その他の安全支援装備も充実している点がセレナのセールスポイントでしたが、上記した通り2018年追加設定された「e-POWER」により、俄然セレナの魅力アップしたのは間違いありません。

引用:https://www.goo-net.com/

マイナーチェンジで変わったところは?

エクステリアは迫力あるルックに!

e-POWER追加から約一年、セレナマイナーチェンジでどのように進化したのでしょうか。まずはエクステリアをチェックしていきます。

以下わかりやすく画像を並べて比較してみました。

やはり目を惹くのが「ハイウェイスター」系のグレードのフロントマスクでしょう。これまで他社ミニバンと比べてギラギラ感が控えめで、それが清新さを感じさせていたエアロ系グレード「ハイウェイスター」でしたが、今回はかな~り派手目なお顔となりました。

ダブルVモーショングリルと呼ばれるその姿は、雰囲気としては従来の「オーテック」バージョンに近い感じです。

この辺りは機能というよりは、個人個人の主観、好き嫌いの問題ですから新型がイイ、いや前の方がシンプルで良かった、、、等々あることでしょう。

但し、各メーカー共にエース級のモデルを揃えるこのクラスにあっては、このくらいの存在感がないと来年と言われるホンダステップワゴンのフルモデルチェンジ、2021年とも言われる新型トヨタノア三兄弟登場を迎え撃つにはやや苦しくなるのかも。

今回のマイチェンで、リヤテールランプのデザインがハイウェイスター系とノーマル車で差別化されています。

また、ハイウェイスターGには標準で新たに16インチアルミホイールが設定(他グレードではオプション)されていることから、今後も販売の主力ハイウェイスター系で推移していくことでしょう。

ハイウェイスター系ほどの変化はありませんが、ノーマル車のエクステリアも下記のとおりフロントグリルのV字をモチーフとしたデザインが、グリル下部から左右を経て、ヘッドライト上部につながる造形に変更されています。

ボディカラーは新色が追加に!

エクステリア関連では、ボディカラー新色に朝日がモチーフの「サンライズオレンジ」と、渋めスポーティな「ダークメタルグレー2色追加。ブラック塗装のルーフを持つ4つの2トーンカラーを含めると、マイチェン前から1色増えて全14色バリエーションとなりました。

但し14色の内、特別塗装色ブリリアントホワイトパールではない”普通のホワイトLV車(福祉車両)のみの設定となります。

インテリアは内装色が変更に!

インテリアは元々多彩なシートアレンジが特色のセレナだけに、変更点はあまりなく、ボディカラー同様に内装色が変わった程度です。

従来は合成皮革プレミアムインテリアはセットでメーカーオプションでしたが、今回からGグレード標準装備となりました。またその内装色はダークブラウンからブラックへ色調が変更となっています。

織物シート地はブラックと白系のグレージュが継続、フェザーグレー廃止となってグレー&ブラックの2トーンが採用されました。前モデルでも好評であった防水シートは変わらず、一部グレードにメーカーオプションとして設定があります。この防水シートキルト調デザインが、一見”レザーシート風”にも見え、高級感(雰囲気ですが)と実用性を兼ね備えたおすすめオプションですね。

セレナは全車サポカーSワイドに!

今回のマイナーチェンジでは、派手なハイウェイスター系のエクステリアに目が向いてしまいますが、マイチェンのキモ安全装備の充実でしょう。

メーカー曰くの「360°セーフティアシスト(全方位運転支援システム)」が全車に標準化されました。全方位運転支援システム内容は以下のとおりです。

この中では「先進ライト」のアダプティブLEDヘッドライトシステムがトピックです。従来はハイビームとロービームを自動で切り替えるハイビームアシストでしたが、これが片側12個配されるLEDライトの照射パターンを、対向車や先行車の状況に応じて常に自動的照射範囲を切り変え、ハイビームのまま対向車の眩惑防止ができる機能に進化。ドイツ等の高級車では既に採用されていますが、日産車では初の採用となります。夜間ドライブ安全性がより高まりました。

その他では後方支援インテリジェント BSI(後側方衝突防止支援システム)+BSW(後側方車両検知警報)は、警告音とともにブレーキを制御することで車両をもとの車線内に戻す力を短時間発生させ、他車両との接触を回避するようステアリング操作をアシストする機能。これもセレナには新設定された装備です。

運転支援といえば日産が道筋を付け、今やADAS(先進運転支援システム)王道のプロパイロットも、今回併せててマイナーチェンジを受け、制御そのものが見直されました。

ドライバーが設定した速度下り坂でも維持するためにブレーキ制御がよりきめ細かくなったことや、雨天時ワイパーを高速作動させると前車を検知しづらかったものが、正常な効果を出せるよう改善されるなど細部に渡りバージョンアップしています。

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残念ながら新型スカイラインに採用された一定の条件のもと、ついにハンドルから手を離した状態(ハンズオフ)で走らせることが可能になる最新版プロパイロット2.0」の搭載は見送られましたが、いずれにせよ技術の日産の面目躍如です。

パワートレインに変更なし!

パワートレインについては、昨年e-POWERが追加されたばかりなので大きく変更はありません。

但し、従来はガソリンエンジン車スマートシンプルハイブリッド車e-POWER車3タイプエンジンを揃えていましたが、そのうちガソリンエンジン車については LV車(福祉車両)の一部グレードに残るだけとなり、通常車はスマートシンプルハイブリッド車e-POWER車どちらかで選択するようになりました。

当然人気はe-POWERに集中するでしょう。e-POWERの場合、エンジンは発電役に徹し、その電力を使ってモーターでタイヤを駆動して走る仕組みですが、その圧倒的な静けさは高い評価を受けています。

また、走行モードSもしくはECOに選択した場合は、アクセルペダルのオンオフで走れるe-POWER Driveになります。街中走行の約7割でブレーキペダルを踏まずに減速、停止が可能となり、ペダル踏み替えの回数が大幅に減るためドライブによる疲れも軽減します。未来感のある走行フィールは指名買いが多いのも納得です。

車両本体価格は上昇、しかし・・・

気になる価格は以下のとおりですが、今回グレードは2WD12グレード4WD5グレードになっています(除くオーテックバージョンおよびLV車)。

従来特別仕様車であったXVグレードがカタログモデルとなっていますね。

全般に価格は値上げとなっていますが、今回のマイナーチェンジで追加装備された全方位運転支援システムの内容を考えれば価格については割安とさえ言えます。例えば人気グレードになりそうな「ハイウェイスターV」あたりで見ると、マイチェン前の「VセレクションⅡ」より6万円弱の値上げですが、前述のアダプティブLEDヘッドライトシステム込のメーカーオプション代だけで約10万円の装備が付いています。さらにインテリジェント BSI&BSWなどの標準装備化も考えれば、総額で20万円以上の付加価値上乗せの計算です。

ここは日産頑張ったところではないでしょうか。

価格で言えば既に終了間際ですが、今年の9月末迄、日産では「先進技術乗りかえキャンペーン」を実施していて、プロパイロットプロパイロットパーキングインテリジェントクルーズコントロールのいずれかの先進装備が搭載された車両を購入する際、10万円のキャッシュバックを受けられるイベントも実施中です。もちろん新型セレナも対象ですが、今後は不定期でも開催してほしいキャンペーンですね。

オーテックバージョンが気になる!

前モデルからセレナバリエーションとして、「ニスモバージョン」と「オーテックバージョン」がありましたが、今回のマイチェンではニスモ仕様は先送りとなっています。一方のオーテック仕様の方は同時にマイチェンモデルが発表されています。

引用:https://www.webcartop.jp/

前述していますが、今回の新ハイウェイスターフロントマスクは、従来のオーテックバージョンのマスクによく似ています。それだけに新オーテック仕様のフロントデザインは、マイチェンしたわりに代わり映えしないよう映るのは皮肉ですね。

とはいえ並べてみれば、新モチーフのダブルVモーショングリルにしっかりと進化しています。また新セレナオーテックは、専用の16インチアルミを履き、インテリアでは柔らかな感触で体を優しくサポートするレザレットシート地に新採用しています。ハンドルシートなどに電動車を想起させるブルーをあしらい、ピラー天井色ブラックに変更してインテリア全体をエレガントにコーディネート。オーテックらしい高級感ある空間を演出しています。

ボディカラーは「AUTECH」の専用色カスピアンブルーに加え、標準セレナ同様にルーフの色をブラックとした専用2トーンカラーなど、全7色を設定しています。

走りのイメージはニスモバージョンに譲る部分もありますが、セレナオーテックにも「AUTECH SPORTS SPEC」というハンドリング加速感をチューニングしたグレードも用意されています。

ミニバン戦国時代は続く

各メーカーが持てる新技術を次々に投入し、互いが切磋琢磨しながら熾烈な争いを繰り広げているミニバンカテゴリー。そうした中、他社より一歩先んじてクルマの自動運転化に道筋を付けようとしているのが日産です。

現行型セレナ初採用された同一車線自動運転化技術「プロパイロット」で先行し、今回のマイナーチェンジにより全方位運転支援システム全車標準化してきました。これによりセレナは全てのグレードで「サポカーSワイド」の認定車両となります。そこへe-POWERならではの新感覚の走行体験が加わり、もちろんミドルクラスミニバンNO.1(本年8月現在)の室内空間を持つなど本来の機能性にも抜かりがありません。

引用:https://www.webcartop.jp/

現時点では最もおすすめできるミニバンであるのは間違いないですが、この先はホンダトヨタもドル箱ミニバンを来年、再来年あたりには発表してくるでしょうから、セレナも現在の地位に安住できるかは不透明。それゆえユーザー、あるいはクルマ好きにとっては楽しみの種が尽きない状況は続きそうです。

引用:https://kakakumag.com/

以上、日産セレナの2019年版マイナーチェンジをご紹介しました。

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