クルドラ

マツダ2のマイナーチェンジの内容と評価

最終更新日 2021/9/21

2019年、マツダデミオマイナーチェンジを行い、車名を「マツダ2」と改めました。

海外では従来からMAZDA2として販売されていましたが、この度国内販売についても新たな商品訴求計画に基づき改定となりました。

今回のクルドラでは、2014年のデビューから5年目に突入しての大規模マイナーチェンジを行ったデミオ、もといマツダ2について、前モデルからブラッシュアップされた内容のチェックはもちろん、デミオの歴史やなぜ今車名変更するのかまでを踏み込み検証していきます!

引用:https://response.jp/

マツダの新ネーミング戦略について

今年7月産経新聞の記事にもありましたが、マツダブランド強化策の一環として、国内販売する車両の名称を「MAZDA(マツダ)」と数字の組み合わせに原則として統一することを発表しました。具体的にはアテンザを「マツダ6」とし、デミオは「マツダ2」に改名するものでした。

引用:https://special.sankei.com/

それに先立ち既にアクセラフルモデルチェンジで、「マツダ3」となっていましたので国内販売基幹となる3ブランドは全て改名されました。筆者もアクセラの車名が変わった時点で、おそらくモデルチェンジの度にそうしていくと予測していましたが、マイチェン年次改良で実施してきたのは驚きました。

引用:https://gazoo.com/

マツダのコメントには「新技術を搭載する一連の新世代商品群で、マツダというブランドによって選ばれる存在でありたい」との思いがあるようですが、要は個の車両ということではなく”マツダ”だから選ぶ、というファンを獲得していきたいということでしょうか。裏を返せば2012年のCX-5登場以降、新技術であるスカイアクティブの搭載や魂動デザインなどで、マツダのブランド力は間違いなく向上しているいう自信の表れだとも感じます。

確かにクリーンディーゼルの技術やレッドの塗装開発、ドラポジの見直しや乗り心地の改善、近いところではマツダ3エクステリアデザインなど、最近のマツダ車は一目置かれる存在となったようには感じます。

ここでの改名販売強化策の一環として、ネーミング戦略によりモデル末期に近づきつつあるアテンザデミオ商品力を一枚引き上げ、販売を再加速させたい狙いがあるのでしょう。

マツダ2についておさらい

初代マツダ2ことデミオは、1996年に発売されました。

世はまさにバブル景気がはじけ、一気に景気は減速局面へ突入。マツダもご多分に漏れず、5チャンネル化という無茶な販売網戦略のツケが回り、経営も危機的状況にありました。そんな時代に投入された初代デミオは、開発コストを掛けられない分、既存のコンポーネンツを最大限に活かして実用性にフォーカスした小型ワゴンでしたが、質実剛健上質廉価を求めるバブルから目覚めた購買者層に支持されスマッシュヒットとなります。マツダはこのヒットにより息を吹き返し、初代デミオは”救世主”とさえ呼ばれるクルマとなったのです。

二代目デミオ2002年に登場。初代のヒットを受け、広くて実用的なコンパクトワゴンというキャラクターはそのままにエンジンやプラットフォームをすべて刷新。国内外での競争力を一層高めてきました。

2007年に登場した三代目デミオは、ブランドとして一大転機となりました。これまでの小型ワゴンあるいはコンパクトミニバンといった雰囲気から、スポーティなハッチバック車となり、よりヨーロッパ市場を意識したデザインとなりました。

三代目の大きなトピックは、2011年マイナーチェンジで初めて投入された”スカイアクティブ技術を投入した直噴エンジン。アイドリングストップ機能も搭載したことで30.0km/ℓ(10.15モード燃費)の低燃費を実現し、その年のカーテクノロジーオブザイヤーを受賞しています。

そして現行型となる四代目デミオことマツダ2は、2014年に登場。既にマツダはスカイアクティブ技術をフルに搭載した新世代商品群を展開していて、CX-5アテンザアクセラに続く形での発売となりました。

コンパクトカー用に昇華した魂動デザインの魅力はもちろんですが、最大のトピックは新開発ディーゼルエンジンSKYACTIV-D 1.5」を搭載したことでしょう。マツダは前々年のCX-5に続いて、このデミオでも2014年日本カーオブザイヤー受賞するに至りました(ちなみに翌2015年はマツダロードスターが受賞)。

マイナーチェンジで変わったところは?

前述のとおり2019年9月に行われたマイナーチェンジにより、デミオマツダ2となりました。

一足先の8月にマツダ6となったアテンザは、前年に大規模マイナーチェンジを済ませた関係で、今回は新しく2.5ℓガソリンターボが設定された程度しか、車名変更時の改良はありませんでしたが、マツダ2の方はより多くの変更箇所があります。

エクステリアは上級感アップ!

エクステリアは一目見て、マツダ63など上位クラスに採用されているデザインテイストに寄せてきたのが分かります。パーツでいえばヘッドライトグリルフロントバンパーが新しくなっていて、フェンダーボンネットそのままながら大幅に変更したように感じられます。

フロントグリルは左右に広がって、それに伴いメッキのシグネチャーウイングもヘッドライト下部を真っ直ぐ走るデザインへ。ヘッドライトそのものも上部のラインはそのままですが下側へ広がり大きくなっています。

グリル内メッシュパターンのモチーフを「スタッズ(鋲)」の型として、光の当たり方で見え方が変わる立体感上質感を強調するデザイン意匠ですが、ベンツのダイヤモンドグリルに似た雰囲気を感じます。

フロント部は、シグネチャーウイング部がヘッドライトよりも、グッと前に出ていますが、この先端部分に強い力がかかるとポキっと割れる仕様になっており、歩行者との衝突時傷害を与えにくい構造を実現している点も見逃せません。

リヤに関しては、リヤコンビランプ内部のデザインとリヤバンパーが変更を受けています。また、上級グレードには新デザインの高輝度塗装された16インチアルミホイールも装備されました。

引用:https://response.jp/

従来のデミオスポーティさを強く意識したデザインでしたが、マツダ2はより上質な方向へという狙いは十分達成しているようです。ただ、中にはこれまでのデミオの方がコンパクトらしい躍動感がある、と思う人はいるかも知れませんね。

引用:https://www.webcg.net/

それほどにキャラクターを変える戦略は成功したなぁといえるわけですけど。

ボディカラーについては全色継承となっていますが、ソリッドの白はなくなっています。これはデミオに設定のあった営業車向きな「15C」というベースグレード消滅したためで、白の車体色は有償オプションとなるスノーフレイクホワイトパールマイカしか選べなくなっています。ここら辺もマツダ2として、上級イメージへシフトしたことによるものでしょう。

シートは中身を刷新した!

引用:https://response.jp/

インテリアの変更点は主にシート内装色です。フロントシートシート生地の違いはすぐに分かりますが、その形状は一見、デミオのときと同じように映ります。変更点としてはシート内部の構造に手が加えられており、メーカーのポイントは「骨盤を立て、クルマとの一体感を高めて、運転のしやすさを実現するシート」。

具体的には、背部クッション素材の追加や座面構造のバネ同士をつなぎ強固にするなどの対策を施し、より背もたれ座面へ体がフィットするようにしています。その結果、着座姿勢が安定し、座り心地も快適になるとのこと。

また、上質感の追求はシートの電動調整化にもおよび、Bセグメントでは貴重な運転席メモリー機能まで装備しています。

内装色の変更は、従来からあるベーシックなブラック(織物)に加え、ブルーグレー&オフブラック(一部レザー)、ネイビーブルー&ブルーブラック(織物)、ブラウン&ブラック(織物)と4色展開となります。

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どの内装色もシート表皮ドアトリムだけでなく、ダッシュボードもそれぞれ異なる仕立てとするなど細部にもこだわります。いずれのカラーも落ち着きのある色合いで、心地よく感じるインテリアです。また、今回は設定がありませんでしたが、従来に倣い今後は特別仕様車として、赤系内装色モデルの追加も期待されます。

全車がサポカーSワイドに!

今回のマイナーチェンジマツダ2は、すべてのグレード先進安全技術標準装備とし、全車サポカーS・ワイドに該当することになりました。

引用:https://gazoo.com/

今回“ワイド”にステップアップしたことで、従来機能進化しています。

例えば「先進ライト」については、これまで前照灯がハイビームロービームを自動的に切り替えるだけのコントロールシステムでしたが、これがLEDユニット20分割した構造のヘッドライトへ進化。常にハイビーム状態のまま走行し、対向車に対してだけ光線防舷となるよう切り替えることができるアダプティブLEDヘッドライトとなりました。

また、追従型のクルーズコントロール(MRCC=マツダ・レーダー・クルーズコントロール)は低速域でも作動する「全車速追従機能付」へとバージョンアップされました。残念ながらマツダ2MRCCには、停車保持機能および停止状態から前車に合わせて自動的に再発進する機能は付きませんでしたが、一方では車線の中央を走るようにハンドル操作をサポートするレーンキープアシストシステムも新たに設定、運転補助機能に関しては大きく進化したと言えます。

滑らかなクルマの動きと快適な乗り心地を実現する装備のG-ベクタリングコントロールも、マツダ3CX-8などに搭載されているG-ベクタリングコントロールプラスへとしっかりアップグレードされています。

パワートレインに変更なし

パワートレインについては、デビュー当初に設定のあった1300ccガソリンエンジンが、昨年カタログ落ちとなっているため、マツダ2のエンジンはシンプルに1.5ℓガソリン1.5ℓディーゼルの二択となります。

デミオ四代目が発売された当初は、やはり1.5ℓの小型クリーンディーゼルエンジンがフィーチャーされましたが、1.5ℓのガソリンエンジンは昨年(2018年)に追加されたばかりのエンジンです。SKYACTIV-Gの1.5ℓエンジンは燃焼効率の良い領域を有効に使用できることから、アクセルの踏み込みシフトダウンの頻度が減少し、実用域における燃費の向上にも貢献しています。

マツダ2となっても当然、ディーゼルはガソリンより30万円近く高価ですから、ご自身の使用環境を考慮してチョイスされてはいかがでしょう。

気になる価格は実質据え置き?

マツダ2価格は以下の通りとなっています。

グレード構成は若干、デミオ時代に比べると整理されていて、最廉価グレード15Cカタログ落ちとなっています。また、前モデルにあった「ツーリング」というグレードはなくなり、変わってマツダ6などと同じく「プロアクティブ」というグレード新たに設定されています。

従来プロアクティブ安全装備が充実したグレードを指しますが、マツダ2も今回全車でサポカーSワイドとなりましたので、基本プロアクティブが並びます(L Packageは安全装備全部盛り最上級グレード)。唯一、ガソリンモデルの「15S」は、一部運転支援システムがオプションでも選択できないため、プロアクティブには該当しないグレードとみることができます。

その他ではモータースポーツベース車の「15MB」グレードは、マツダ2になってもほぼ同じ仕様で継続販売されます。

もちろんマツダ2から消費税は10%となりますが、消費税抜きで前モデルと同グレードの価格差をチェックしてみると「15S」では35,700円のアップ。最上級の「L Package」では292,650円の価格引き上げとなっています。

15S同士でみた場合、安全装備でRCTA(後側方接近車両検知)が付いたことや、アドバンストSCBS(スマートシティブレーキサポート)が夜間歩行者検知機能付に進化したことなどが主な変更箇所です。

L Packageは価格差も大きいですが、加わる装備差も大きいです。レザーシート16インチアルミ(デザインは変更)である点は、デミオ時代と変わりませんが安全装備では15S同様にRCTAの新設アドバンストSCBSの進化。それに加え前項でもご紹介したアダプティブLEDヘッドライト360°ビューモニターMRCC(マツダレーダークルーズコントロール)まで最上級グレードらしく標準装備となりました。

その他装備でも地デジチューナー運転席6Wayパワーシートなども標準で、メーカーオプション価格を参考にすれば、旧デミオとの差額はほぼ装備差によるものですから、新マツダ2の価格上昇は相応であると考えられます。まぁ消費税は如何ともしがたいところです。

マツダは上質を目指す

デミオは元々、Bセグメントのハッチバックモデルとして外観内装ともに上質なテイストがあり、これまでの国産車同クラスに在りがちだった”やむを得ず乗るクルマ”ではなく、積極的に選びたくなるクルマとして人気がありました。

そこへ持ってきて今回のマイナーチェンジでは、あえて歴史と人気のある”デミオ”の正に看板を下ろしてまで「上質化」への路線変更を推し進めました。マツダの「上質化」への拘りは、販社ディーラー新世代店舗戦略からも伺え、その方針は徹底しています。

但し、アクセラがマツダ3となったのは、フルモデルチェンジだったので「一から変わったし名前も変えた」で分かりやすいのですが、今回はあくまでマイチェンでの名称変更。つまり一つのモデルが、そのライフサイクルの中で二つの車名を持つわけで、この辺りは今後市場でどのような評価となるのかが気になります。

果たしてマツダの思惑通り、英語+数字の車名はドイツブランドの高級車のように認知されていくのか。それとも日本では”愛称のある方が良かったとなるのか、クルマ好きの興味は尽きません。

引用:https://bestcarweb.jp/

以上、マツダ2のマイナーチェンジをご紹介しました。

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