BMW X4のおすすめグレードを比較して検証!ベストバイモデルはどれ!?
最終更新日 2021/9/21
BMWが初めてSUVクーペを世に発したのは2007年フランクフルトモーターショーの「X6コンセプト」でしたが、今や独ライバルメーカーはもちろん日本メーカーのモデルにも多くのフォロワーを生み出し、すっかり新ジャンルを形成するに至りました。
当然本家BMWもスキの無いSUVクーペラインナップを構築し、コンパクトなX2、ミドルのX4、ラージのX6を用意。まだ噂の域ですが、ハイエンドとしてX8の企画もあるようですね。ご存知の通りBMWではX+偶数のモデルをSAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)と称しています。
本稿の主役であるX4は兄弟車になるコンサバティブ系のX3のクーペ版というポジションになりますが、登場は2代目X3の代からなので現行X3が3代目なのに対し、X4は現行型が2代目になり一代遅れのような関係になっています。
今回のクルドラではSUVならではのパワフルな造形と、スポーティでエレガントなグリーンハウスが融合したX4を実際に購入する際、選ぶべきベストバイグレードは何かを徹底、比較検証していきますので、新車選びのご参考にどうぞ!
目次(タップで飛べます)
SUVルックのスポーツカーX4はこんなクルマ
前段の通り現行X4は2代目モデル。初代モデルが登場したのは2014年です。
引用:https://www.euro-car.info/
X4が登場した時点でベースのX3は既に4年が経過していました。その後X3がトータル約7年のモデルライフを経て2017年に3代目へフルモデルチェンジしたタイミングでX4も刷新の時期を揃えたため、初代X4は輸入車では珍しく約4年の短命モデルで終わっています。
2018年デビューの2代目X4は、初代からキープコンセプトを感じさせるものの、スリーサイズは全長、全幅ともに拡大、逆に全高は少し低くなっています。延長されたホイールベースがクーペラインの優雅さを際立たせ、大型のキドニーグリルとホリの深いプレスラインで一層の存在感を放つスタイリングに。
ボディサイズの拡大は後席やラゲージのスペースを広げ、質感の高まったインテリアと併せさらにプレミアムな雰囲気となりました。
引用:https://www.webcg.net/
搭載するパワーユニットは、デビュー当初2.0ℓ直列4気筒ガソリンターボと3.0ℓ直列6気筒ガソリンターボの2本立てでしたが、2020年に入ると6月に要望の多かった2.0ℓ直4ディーゼルターボエンジンを設定。選択肢が広がったのは朗報です。
安全機能および運転支援システムについては、部分自動運転を可能としたセグメント最高レベルのドライビングアシストプラスを標準装備。ステレオカメラとミリ波レーダーにより、日常走行から夜間や悪天候下でも安全運転を支援します。また、つながるサービスの元祖といえるBMWコネクテッドドライブは、より操作性・利便性を高め、新たにスマートフォン向けアプリ「BMW Connected」も導入されました。
BMW X4のグレードを徹底チェック
はじめにBMWのグレード名称の構成を簡単に説明しておくと以下のような感じです。
上記を踏まえ2020年11月末時点でのラインナップは以下の通り3タイプのエンジンに4種類のモデルが揃います。なお、X4に2WDの設定はなく、すべて4WDです。
バリエーションはかなり絞った構成になっていますね。兄弟車のX3が5種類のエンジンと8つのグレードがあることを考えても、X4はかなり少なめです。
ちなみにクルドラでは兄弟車X3のおすすめグレードについても、別ページで考察していますのでぜひ併せてご覧ください。
それでは早速4つのグレードをチェックしていきましょう。
ようやく登場した新エントリーグレード
2018年のデビュー以降、X4はずっとガソリンエンジンだけの設定でしたが、X3には当初からディーゼルモデルの設定がありました。
ここはコンサバなX3とクーペのX4ではキャラクターが違うからという理由だったのでしょうか。確かにX4のxDrive30iが積むガソリンユニットはX3には用意されていませんから、クルマの性格によってエンジンを振り分けていたと思われますが、SUVにトルクフルなディーゼルは外せない気がします。
X4に国内初のディーゼルエンジンが登場
遅ればせながら国内のX4にも2.0ℓ直4ディーゼルユニットを搭載したxDrive20dが追加になり、これによってモデルプライスのボトムラインが700万円を切ったことで、選択肢に加えようとする方も増えるかも知れません(まぁ絶対的には高価ですが)。
引用:https://www.fujijikou.jp/
さて、そのディーゼルエンジンですが先行してX2やX3に搭載されているものと同型で、最高出力190PS、最大トルク400Nmを誇る中々に高出力なユニットです。
最高出力こそ上位のxDrive30iが積むガソリンエンジンに敵いませんが、トルクではこちらの方が一枚上手。特に1750rpmという低回転から力を発揮するため、日常領域での運転にも十分な恩恵を感じることができます。
“素”のグレードはこちらへ変更
ディーゼルを搭載するxDrive20dには「スタンダード」と「M Sport」が選択できます。これまでスタンダードはxDrive30iに設定されていましたが、エントリーモデルの立ち位置が変わったことで、xDrive20dへ変更となりました。
引用:https://auto.ru/cars/
さて、”素“となるスタンダードとはいえ、そこはプレミアムモデル。基本装備はグレード間でさほどの遜色はありません。スタンダードとM Sportで意匠性やデザイン面以外の機能的な差は、ヘッドアップディスプレイとリヤシートヒーター程度です。そのためボディパーツやインテリアトリムの違いが気にならなければ、M Sport より79万円も安いスタンダードはコスパの高いモデルでしょう。
BMWデザイントリムの一番人気はコレ
M SportはBMW定番のスポーティトリムです。
ほとんどのBMWモデルに設定があり、前後バンパーなどがスタイリッシュでモータースポーツスピリットあふれる専用パーツとなるため、他グレードとは一線を画す高い人気のデザインラインです。
X4ではダイナミックなフロントエプロンに、大型エアインテークと力感に満ちたサイドスカートが、このモデルに息づくモータースポーツへの情熱を表現しています。キドニーグリル内のダブルバーとエアブリーザーにはハイグロスブラック、リヤエプロンにはダークシャドーメタリック仕上げが施されます。
価格差はあれどやはり”Mスポ”がマストか?
スタンダードと並べると、クルマのスペシャリティ度にかなり差があるのは分かります。
もちろんインテリアにも、ヴァーネスカレザーのスポーツシートや、Mスポーツレザーステアリングが奢られ、高い快適性と操作性を提供します。
スタンダードと比べて79万円高になりますが、X4らしさ、何ならBMWらしさを考えるとやはりおすすめはM Sportの方かと思います。特にBMWのリセールバリューを考えると、M Sportの人気が高いため新車時価格の差はそこでもいくらか挽回できるはずです。
ハイパワー系2.0ℓガソリンターボ搭載の中間モデル
xDrive 30iが搭載するのはB48型の252PSを誇る2.0ℓ直4DOHCガソリンターボです。
BMWは同じエンジン構成ながらコンピューターや仕様を変えることで、出力特性を変えバリエーションを展開していますが、このユニットはそのハイパワー版。BMW X3には同じB48型で20iという184PSのバージョンも存在しますし、X2には同型で192PSの仕様もあります。
X4の仕様は252PSという馬力を誇りながらも出力はジェントルで、エンジンサウンドを含め車内は際立つ静粛性を保ち、X4のドライビングに一層上質な印象を与えています。
ハイパワーを伝達するスポーツATを装備
エンジンの駆動力を伝達するトランスミッションは、X4の場合全車8速ATですが、同じ8速でもxDrive 30i 以上はスポーツATになります。
引用:https://bruder.golfdigest.co.jp/
この機構は、極めて滑らかで精確なギヤシフト操作を実現。クロスレシオ(ギヤ比が近い状態)にすることでスポーティな加速を実現しながらも、滑らかな変速が可能でギアの多段化により高速走行時のエンジン回転数を抑制して燃費向上にも貢献します。
デザイントリムのバリエーションがほしい
xDrive 30iのデザイントリムはM Sportのみ。2.0ℓディーゼル投入以前は「スタンダード」も設定されていましたが現在はなくなっています。
前項でも書きましたがX4の車格であればスタンダードは少々役不足感があり、M Sportがあればいいようにも思えますが、どうせならもう一選択肢欲しいところです。
BMWのSUVシリーズには「xLine」というデザイントリムがありますが、なぜか国内仕様のX4には用意がありません。X1やX3にはあるのにエンジンバリエーション同様、どうもX4の商品展開は控えめで、インポーター側もあまり数が出ないモデルだと決めつけているような印象がありますね。
もちろん海外では下記の写真のようにxLineに近いバージョン(トリム名:sport S)のX4も販売されています。Xモデルのタフなイメージを強調するxLineは、追加モデルや特別仕様車でも構わないので、設定されるのを期待したいです。
引用:https://autoidea.by/
走行・加速・旋回・燃費に長けたインテリジェント四駆
選択肢がないと言えば、駆動方式もX4は全車4WDで2WDの設定はありません。
XシリーズでもFFベースのX1とX2には2WDがありますが、FRベースの上位モデルはすべて四駆です。但し価格に対するプライオリティが高いX1等と違い、エンジンスペックの引き上がるX3以上なら四駆に一本化するのは正解でしょう。
BMWの4WDシステム「xDrive」は大きなセリングポイントで、普通4WDといえばスノードライブ時などに有効といったシチュエーションを思い浮かべますが、xDriveのメリットはそれだけではありません。日常の場面では燃費向上のため2WD走行し、オーバーステアやアンダーステアなどの兆候を察知すると瞬時に前後アクスルへの駆動トルクを可変配分する機構です。これにより燃費性能と走行安定性を両立しています。
また電子制御式デフギアにより、最大限の旋回性能と加速性能を発揮する”Mスポーツディファレンシャル“も備えます。新世代のシティ派SUVによくマッチする4WDシステムでしょう。
本気で走りたい人のためのSUVたる”M”
引用:https://bruder.golfdigest.co.jp/
X4のトップグレードはM40iです。グレード表記からも分かるように、このモデルは他グレードとは別格のMパフォーマンスモデルに位置づけられます。
MモデルはBMWスポーツスピリッツの象徴
BMWの”M”とはBMWの研究開発などを担当するグループ会社BMW M GmbHから生み出されたモデル群を指します。カタログモデルでM8やM3などと呼ばれる「M+数字一桁(SUVはX+数字一桁+M)」のモデルは、レーストラックでの走行なども見据えた高性能マシン(本稿では取り上げていません)。それに次いでM550iやM340iとしたグレード名称からなるMパフォーマンスモデルがあり、こちらはサーキットでの限界走行などを前提としない一般ユーザー向けにチューニングされたモデルとなっています。
さらにこれらMシリーズのエッセンスが投入されているのが、BMW全モデルに設定のあるM Sportグレードとなります。エンジン系統は通常モデルと同様ながら、エクステリアやインテリアはMモデルをインスパイアした専用パーツが奢られているのが特徴。ざっとMモデルのラインを取りまとめるとそんな感じです。
BMW伝統のストレート6搭載グレード
M40iの心臓部には3.0ℓ直列6気筒のM Performanceツインパワーターボガソリンエンジンが搭載され、圧倒的な加速性能を実現します。ツインスクロールターボチャージャー、バルブトロニック、高精度ダイレクトインジェクションシステム等BMWの最新メニューを盛り込み、最高出力387PS、最大トルク500 Nmを発揮し0-100 km/h 加速はわずか4.8秒を達成。 SUVながらスポーツカー並みの走りを見せつけます。
引用:https://www.gqjapan.jp/
ストレート6のBMWこそ本懐と拘りのある方には、これぞ真骨頂といえるグレードになるでしょう。
アグレッシブ感が増したエクステリア
エクステリアもMパフォーマンスモデルらしく通常グレードとは別物で、セリウムグレーに塗装された大型エアインテーク、キドニーグリル、ミラーキャップは研ぎ澄まされたスポーティネスを象徴。足元では大径21インチのアルミホイールがその卓越したパフォーマンスを支えています。
リヤビューもブラッククローム仕上げのフリーフォームテールパイプとなり、フロントの両サイドに輝くMロゴと、リヤに施されたセリウムグレーのグレードロゴと併せM40iの”ただ者ではない”雰囲気を鮮烈に伝えます。
引用:https://response.jp/
インテリアはM Sportのデザイントリムベースで、Mスポーツレザーステアリング、M パフォーマンス特有のインスツルメントパネル、インテリアトリム、Mフットレストと細部にわたるまでスポーティに作り込まれています。
価格見直しでアンダー1千万円に!
ここまでくると当然ながらクルマの持つパフォーマンスに比例して、価格の方も相当なものとなります。しかしながら11月現在の価格は、絶対的には高額ですがそれでも大幅値下げが実施されたものです。
BMWのHPには『研ぎ澄まされし昂奮を今こそ。2020年8月1日以降販売分より、プレミアムミドルクラスSAC BMW X4 M40iのメーカー希望小売価格を見直しました。Xの才能とMの昂奮を、より魅力的なプライスで皆様にお届けいたします』と記載があります。
具体的には従来10,040,000円だったものが9,250,000円になったので、その差79万円引きとなりました。残念ながら筆者のような一般庶民には、このあたりの金銭感覚が乏しくよく分かりません(笑)。これで「お買い得だ」と思える人はどのくらいいるのか?まぁ確かにプライス表でトップレンジが1千万円を切っていることで、候補リストに加わる場合も多いのかも知れませんね。
ディーゼルのMパフォーマンスモデルはまだ?
ここでもX4の”バリエーション少ない問題”を提起したいところ。X3のMパフォーマンスモデルには、このM40iの他に3.0ℓ直6ディーゼルユニットのM40dが存在します。
引用:https://www.goodspress.jp/
もともと国内販売ではディーゼル推しのX3とガソリン推しのX4という棲み分けがされていたようですが、発売から2年が過ぎX3にはガソリンのM40iが追加されました。当然X4にもM40dが追加されると考えていましたがそうはならず。
前述の通り2.0ℓディーゼルは追加になりましたから、今後にM40dが追加される可能性はありますが、ダイナミックでアクティブなキャラクターがウリのSUVとディーゼルエンジンの相性は悪いはずがなく、登場を待ちたいところです。
おすすめはディーゼルのxDrive20d M Sport!
全グレードを見てきましたが、おすすめグレードとしては掲題の通り新しく追加となった2.0ℓディーゼルのM Sportです。
引用:https://www.webcg.net/
正直、このグレードがなければM40iがイチ推しだったかも知れません。ガソリンユニットしか選べない状況なら、xDrive30iとの価格差が値下げで87万円にまで縮まったこともあり、その差ならストレート6のM40iこそThe X4として選ぶべきと思えるからです。
しかしながらディーゼルエンジンが追加され、700万円代で選べるとなればxDrive20dの存在が光ります。
文中にもありましたが普段使いでSUVらしく走るなら、トルクフルなエンジンが最適。xDrive20dなら最大トルクはxDrive30iを上回っていて、この点は文句なしです。装備面での差異が大きいなら考えものですが、そこについては何一つ違いがありません。選択できるメーカーオプションも全くの同一で、価格は64万円も安価なのです。差額は純粋にエンジンとトランスミッションの違いになります。
環境対応モデルEdition Joy+は未設定
惜しいのはX4には「Edition Joy+」シリーズの設定がないことです。
BMWではクリーンディーゼルやPHEVなど環境に配慮したモデルを拡販するべく、価格を下げる方策をとっていて、それらモデルを便宜上Edition Joy+とグレード呼称しています。
他モデルで見るとX3はPHEVのxDrive30eがEdition Joy+の対象になっていますし、X2はディーゼルのxDrive20dと18dがEdition Joy+になっています。それぞれのモデルのHPプライスリストを見ると分かりますが、Edition Joy+になると25万円から55万円もの値下げ価格になります。もちろん価格が違うだけで、エンブレム一つまですべてが同じクルマです。
引用:https://www.webcg.net/
たびたび出てきますが、ここでも何故かX4は対象外になっています。上位モデルの5シリーズ(セダン・ワゴン)にもEdition Joy+は設定されているのに。ないものねだりしていてもキリはありませんが、以上のことからクルドラ的おすすめはxDrive20d M Sportとさせて頂きます。
もちろん予算に余裕があるようなら、M40iの魅力は捨てがたいものがありますので次点でおすすめです。
次期型も気になる!!
来年で3年目を迎えるX4のマイナーチェンジ版のうわさもチラホラ聞こえてくるようになりました。スクープ写真を見る限りでは、エクステリアは最新モデルの例にならいキドニーグリルが一体型で大型化されるのは間違いなさそうです。
引用:https://response.jp/
カモフラージュ越しに薄っすらと見えるドット柄のグリルバーは、最近の3シリーズや2シリーズでも見られるMパフォーマンスモデルのものに近く、おそらくM40iに該当するモデルでしょうか。
ヘッドライトやフロントバンパーの形状も変わっていますが、パワーユニットについてはおそらくPHEVや48Vマイルドハイブリッドなど何らかの電動化がされるのは間違いないでしょう。同じ国内でのX3ラインナップを見ても電動化が加速しているので、さすがに今回はX4も無縁とはならないと思います。2021年終盤に発表、2022年国内販売される見込みですが今から楽しみですね。
引用:https://minkara.carview.co.jp/
以上、BMW X4のおすすめグレードをご紹介致しました。
この記事を見てくれた人には新車購入時に絶対損をしてほしくないので、どうやって騙されずに値引き交渉すればよいのか、次の記事でチェックしてみてください。
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