タフトのおすすめグレードを比較して検証!ベストバイモデルはどれ!?
最終更新日 2021/9/18
軽自動車の好調なセールスが続いています。もはや販売台数自体は小型車・普通車を寄せ付けない台数となっていて、正に日本車のメインストリームと言っても過言ではないでしょう。
背景には昨今の安全装備の拡充があります。元来車体サイズに制約のある軽自動車は、衝突安全性においては物理的に”クラッシャブルゾーン”の大きい普通車に敵うべくもありませんでしたが、予防安全・衝突回避の技術が向上したことで事故リスクが低減し、軽でも安心して乗用できる時代になりました。
そうした背景からも拡大を続ける”軽マーケット”は、そのジャンルを広げて近年では「スーパーハイト系」と呼ばれる全高1700mm超えの背高軽が飛ぶように売れています。そこへ自動車市場全体のムーブを受けて、新たに人気ジャンルとなりそうなのが「SUV路線」です。始まりは2013年に発売となったスズキハスラーで、未開拓であった軽クロスオーバーSUVの先鋒として大ヒットしました。
そんな”おいしいジャンル”をライバルのダイハツが放置しておくはずもなく、満を持して2020年に登場したのが「ダイハツタフト」です。
引用:https://www.okugi.jp/
今回のクルドラでは新型タフトを実際に購入する際、選ぶべきベストバイグレードは何かを徹底、比較検証していきながらタフトの魅力をご紹介します。
目次(タップで飛べます)
新型タフトはこんなクルマ
初代はジープタイプの本格派四駆だった!?
ダイハツブランドとしての「タフト」は、今年発売のモデルは2代目になります。初代は40年以上も前に売られていたラダーフレームと、4輪リーフリジッドアクスルのサスペンションを備えた本格派四輪駆動車でした。
引用:https://motor-fan.jp/
エンジン排気量も1000cc超えでしたからもちろん軽自動車ではありません。当時はランクルやジープといった普通四駆車と軽のジムニーの中間といったニッチなポジションを独占していたこともあり、およそ10年近く販売された人気モデルでした。
1984年に販売が終了しているので、今回およそ36年ぶりに「タフト」が復活しましたが、車名以外は先代とは何の共通点もないクルマです。むしろ車両コンセプト的には1999年から2004年にかけて販売されたダイハツネイキッドが先輩格になるでしょう。
引用:http://www.suzakuauto.com/
ダイハツ印のクロスオーバーSUV誕生
新型タフトは今年1月の東京オートサロン2020でコンセプトモデルとしてお披露目され、6月にほとんどそのままで正式発売となりました。
写真の通りタフトのスタイリングは”タフさ”と”力強さ”がテーマとなっています。
以下2枚引用:https://web.goout.jp/
そのボディは、軽スーパーハイトワゴン”タント”で初採用したDNGAの新プラットフォームに、軽量高剛性ボディDモノコックを組み合わせたもので、しっかりとした剛性を確保。スクエアなボディ、水平基調のサイドシルエット、分厚いボディと薄いキャビン、ボディ同色の太いピラー、樹脂製の前後フェンダーといったディテールでデザインテーマが表現されています。
タイヤサイズも165/65R15で、外径サイズがFF軽乗用車“最大“となりタフなSUVを感じさせます。
また、エクステリアでもっとも大きなセリングポイントは、全グレード標準装備となる「スカイフィールトップ」と命名されたガラスルーフでしょう。
開閉こそできませんが、前席から見上げた雰囲気はオープンカーに近いものがあり、これがオプションでなく標準装備としたことにダイハツの意気込みが感じられます。
インテリアは直線基調で構成され、四角いブロックを組み合わせたような造形に主要スイッチを大き目にして配置、操作性の高い機能性重視の設計です。上級グレードには差し色でオレンジ色の加飾パーツも配し、地味になり過ぎないような工夫も。
バックパックスタイルで前後席に新提案
特徴的なのは前席と後席でクルマとしての役割を明確にしたことでしょう。
タフトでは”バックパックスタイル“と呼ばれ前席は当然、乗員のためのスペースとしてガラスルーフが表すように快適で解放感あふれた造りに。後席は逆にラゲージスペースと合わせて広大な荷室として使われることをコンセプトにしています。
そのことを端的に表しているのが、リアシートのシートバックの高さです。参考にライバルとなるスズキハスラーとの比較写真を見れば一目瞭然ですね。
リアシートにはスライド機構やシートバックを前に倒したときに、座面が沈み込む「フォールダウン」等もなく、かなり機能は限定されていて割り切った造りになっていますが、タフトの場合は個性とも言えます。
タフトのグレードと価格をチェック
タフトのグレードと価格を一覧にすると以下の通りです。スタートアップということもあり、けっこうシンプルな構成になっています。
では順に各グレードをチェックしていきましょう。
ベーシックながら充実装備の“X”
Xグレードは新型タフトのボトムエンドとなりますが、そもそもタフトは充実装備がウリの一つであるため、他車にありがちな何も付かないから安い、という下位グレードのイメージは当てはまりません。
引用:http://www.shinsei-hanno.co.jp/
例えばハロゲンが一般的な軽自動車のヘッドライトにおいてフルLEDを奢り、対向車を検知してハイ・ローの切り替えを自動で行うオートハイビームにもなっています。
スマートアシストは最新バージョン
安全装備はダイハツの定番「スマアシ」を標準化。ACC(アダプティブクルーズコントロール)やLKC(レーンキープコントロール)は付かないものの、それ以外はオプション設定も含め上位グレードとほとんど同一で、「サポカーSワイド」の対象にもなっています。
このスマアシは昨年発売の新型タントで次世代型となったばかりですが、今回はステレオカメラが新型に変更され、これにより夜間の歩行者への対応や衝突被害軽減ブレーキの対応速度の引き上げなど検知性能が向上しました。
快適装備では電子カードキーを携帯していれば、フロントドアハンドルのリクエストスイッチに触れるだけでドアロックを施錠・解錠できるキーフリーシステムも付きます。
走行性能は中間のGグレードと全く同一のエンジンやトランスミッションになっていますが、G以上に装備される「D-assist」は付きません。D-assistは走行モードを切り替える機能で、パワーモード選択時はアクセル操作に対するレスポンスが向上し、ストレスのない加速が可能となります。
引用:https://www.libertynet.jp/
足元はアルミではなくスチールホイールですが、ブラック塗装されセンターキャップも付きますので、むしろタフなイメージに一役買っている感もあります。
スカイフィールトップも標準装備
そして何より前述の通りスカイフィールトップは、Xグレードにも標準なのは大きな魅力です。仮にメーカーオプションであったなら、8~10万円は掛かってもおかしくない装備であり、それ込みの価格はタフトを割安に感じさせます。
残念ながらナビゲーションやオーディオ、モニター画面は、メーカーオプションのディスプレイオーディオかディーラーオプションのナビシステムを別途購入する必要がありますが、これは上位グレードも同様です。
引用:https://kawase-motors.jimdofree.com/
ちなみにクルドラでは、新型タフトのオプション関連を別記事にまとめていますので、ぜひそちらもチェックしてください。
⇒タフトのオプションを徹底調査!おすすめアイテムとナビはどれ?
上級装備満載のNAエンジンモデル“G”
次に中間モデルとなるGグレードを見てみましょう。わかりやすくXグレードから何の装備が加わるのかを下記のとおり一覧にしてみました。
いくつか大きな変更点を見てみると、エクステリアでは足元にインチアップしたアルミホイールが付き、屋根にルーフレール、リヤガラスにはワイパーも備わります。細かいところでは、ルーフヘッダーやホイールハウス内がブラック仕上げになっています。
高機能・上質化が光るメイングレード
またLEDフォグランプも標準となり、ヘッドライトの方もXのオートハイビームから一段進化したアダプティブドライビングビームに変わります。こちらは単純にハイ・ローを切り替えるオートハイビームに比べ、対向車を検知した時、部分的に遮光し、他車に配慮しながらもハイビーム走行ができ高い視認性を確保します。ライバルのハスラーなど他社ではまだ採用の少ない安全装備が、このグレードなら標準です。
引用:https://autoc-one.jp/
安全装備は他にもメーカーオプションですが、GグレードならACCやLKCも装着可能になります。今回タフトのACCは、ダイハツ初となる電動パーキングブレーキの採用により、停車中の持続的なホールドを実現している点も注目です。
快適装備も充実し、フロントウインドウ・フロントドアはガラスに紫外線を約99%カットするスーパーUVカット機能や、赤外線をカットするIRカット機能が付くので、日焼けや暑さ対策は万全です(XのフロントドアにはIRカット機能のみ)。また、寒さ対策には前席シートヒーターが備わります。
価格差を上回る各種装備の充実度
XのキーフリーシステムもG以上には、ウェルカムドアロック解除(電子カードキーを携帯して車両周辺の検知エリアに入ると、ドアロックが自動解錠される)が加わります。
インテリアではより上級グレードらしく魅せる装備が加わり、目立つところではメーター内のインフォメーションディスプレイがTFTカラー液晶になり、タコメーターが備わります。さらにメーターパネル・シフトベゼルなどに付くオレンジ色の加飾アクセントが加わり、ドアハンドルもメッキタイプに。収納も増えてボックス付きの前席アームレストや助手席シート下にアンダートレイも用意されます。
計17点の変更、追加箇所がありますが、これでXとの価格差は132,000円です。17点の内容からするとGの価格上昇は、かなりリーズナブルに設定されているのがわかります。
最新エンジンを堪能できる“Gターボ”
続いてトップグレードになるのがGターボ。
引用:https://ameblo.jp/globalshopfukuoka/
グレード名からもわかるように中間グレード”G”のNAエンジンにターボが付いたモデルです。
運転支援機能も標準でフル装備
従ってエンジン以外の装備面での違いはほとんどなく、GにメーカーオプションとなるACCとLKAがGターボには標準になるところが違いです。外観ではわずかにアルミホイールの色がガンメタリックに変わる程度です(Gはシルバー)。
そのためGターボの魅力は、ほとんどエンジンにあります。
苦手領域のない最新ターボエンジン
タフトのベースエンジンは”タント“で初出となったKF型の第7世代です。2005年の登場から続く7世代目はほとんど新設計とも言える大改良が実施され、マルチスパーク(複数回点火)によるEGR量拡大、噴射燃料の霧状化による燃料直入率向上、高タンブルストレートポートによる燃焼速度アップなどが図られました。
特にターボ装着時の恩恵は大きく、従来型KFユニットに比べ全域でトルクアップを実現し、最大トルクも8Nm高まり加速性能が向上。ターボ車らしいキャラクターが鮮明となる一方、トルクが太くなった分、巡行時のエンジン回転は下げることができるため、燃費と静粛性に寄与します。
これまでの軽自動車は「高速利用の多い方ならターボ」といった言われ方をしていましたが、タフトのターボ車は低いエンジン回転数でもノッキングの少ない十分な加速を得ることができるため、NAエンジンが有利とされてきた速度域も遜色なくなりました。もちろん踏み込んだ時は、圧倒的にターボ車がパワフルです。
燃費まで考慮したおすすめグレードは「Gターボ」
新型タフトはわずかに3グレードしかないため、それぞれに役割分担が明確なのであまり迷うこともないかも知れません。
引用:https://www.goo-net.com/
アフターマーケットのパーツやアイテムを組み込んで、自分仕様に仕上げたい方ならプライス優先で”素”のXグレードでもいいでしょう。前述の通り、基本装備は申し分なく、インテリアにオレンジ色の加飾がないなどプレーンな仕様の分、自分のカラーでドレスアップしやすいですし、ホイールをインチアップした際に元のアルミホイールが余ることもありません。
そうした志向がなく、デフォルトの状態で使用したい方ならGグレードが手っ取り早いでしょう。Xから装備の上乗せ度を見た場合、むしろ”お買い得なモデル”なのは間違いないですし、おそらくタフト販売の中心になっていくのは確実です。
引用:https://ameblo.jp/imae-motors/
が、しかし・・・
そうしたことを踏まえても本稿でイチ推しなのは「Gターボ」です。
トップグレードなのでイイのは当たり前で、その分価格も上がるわけですが、XよりGがお買い得であるように、GからGターボも十分お買い得であると考えます。
GとGターボの価格差は121,000円になりますが、ACCとLKAのオプション代が44,000円なので、単純計算ではエンジンのパワーアップ代が77,000円に。Gターボの馬力単価は、車両本体価格を最高出力の64PSで割ると、1PSあたり約25,000円です。GのNAエンジンは52PSなので、ターボとの馬力差12PSが77,000円なら1PSあたり約6,400円。パワーアップの追い金は案外リーズナブルと言えませんか。
また、注目すべきは燃費性能で、フツーなら当然NAエンジンの方が良好なわけですが、タフトの場合はターボの燃費がNAとほとんど変わりません。
この理由としてはGとGターボではトランスミッションに違いがあることに要因がありそうです。どちらのグレードもトランスミッションはCVTなのですが、GターボにだけDNGAの新技術”D-CVT”が奢られます。
これは走行状況に応じてベルトだけでなくギヤ駆動も併用することにより、伝達効率向上と変速比幅の拡大を実現したもので、昨年のタントで初搭載された機構です。タントは全車D-CVTなのにタフトはなぜかNAエンジン車は、コンベンショナルなCVTになっています。CVTが苦手とする中~高速域での伝達効率に優れるD-CVTは今のところGターボのみの装備。
前項のKF型ターボエンジンの改善事項と合わせると、Gターボこそタフトの本命という気がしてなりません。
4WDと2WDはどちらがベストか
最後に駆動方式に関してですが、タフトはXからGターボまで全てのグレードで4WDが選べます。
4WD機構はタントのものがそのままキャリーオーバーされていますが、四駆性能に特筆すべきポイントはないようで、カタログやHPにもこれと言った4WDの性能説明は見当たりません。広報資料にも「オフロード走行を推奨するわけではございません。やむを得ずオフロード走行する際は、十分運転に注意してください」と記載されています。
これはそのまま新型タフトのキャラクターを表していて、タフさをアピールしつつもその本質はスカイフィールトップなどからも伺える都市型クロスオーバーであるということです。
ライバルと目されるスズキハスラーが、可愛げのあるルックスと裏腹に悪路走破性を高めるヒルディセントコントロールやグリップコントロールを備えているのとは対照的です。
従ってタフトでは生活四駆のニーズがなければ2WDをおすすめしますが、4WDの追加フィーの中にはヒーテッドドアミラーやリヤヒーターダクトなども含まれますので、コスパは悪くないでしょう。
引用:https://motor-fan.jp/
以上、新型タフトのおすすめグレードをご紹介致しました。
この記事を見てくれた人には新車購入時に絶対損をしてほしくないので、どうやって騙されずに値引き交渉すればよいのか、次の記事でチェックしてみてください。
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