クラウンのおすすめグレードを比較して検証! ベストバイモデルはどれ!?
最終更新日 2021/9/22
その車名が現存するクルマとして、言わずと知れた日本最古のモデルがトヨタクラウンです。
最新のモデルは実に15代目にあたり、連綿と続くクラウンの伝統を継承しつつも過去最大の変化を遂げたと言われています。これまであったグレード名称の整理なども行われましたが、それでも20種以上の仕様、グレードが揃うクラウン。実際に購入する際に、選ぶべきベストバイモデルは何か?ここでは気になるおすすめグレードを徹底検証していきます。
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最新クラウンはこんなクルマ
初代クラウン登場は64年前となる1955年。アインシュタインが亡くなり、日本では自民党が誕生したような年です。クラウンは初代発売以来、長らくトヨタ、いや日本を代表するクルマとしての地位を担ってきました。
とりわけ一昔前のトヨタ乗用車ヒエラルキーの中でクラウンは、カローラ→コロナ→マークⅡ→クラウンという形の最上級モデルであり到達点。「いつかはクラウン(1983年)」というキャッチコピーも、オジサン世代(特にサラリーマン)には刺さります。
長い歴史の中では、例えば2003年発売の「ゼロクラウン」と呼ばれた12代目のように革新的なモデルもありましたが、現行の15代目はトヨタの新世代開発設計思想「TNGA」に基づく「GA-Lプラットフォーム」を採用、スタイルや「走る・曲がる・止まる」といった車両性能を根本から変えました。歴代で初めてドイツ、ニュルブルクリンクに開発車両を持ち込んだこともトピックになりましたね。
引用:https://response.jp/
さらには車載通信機DCMを全車に標準搭載した「初代コネクティッドカー」にもなり、伝統だけではない高い先進性も身に付けています。
引用:https://response.jp/
最新クラウンはグレード構成が刷新!
先代の14代目モデルまでは、クラウンの定番として「ロイヤルサルーン(標準系)」「アスリート(スポーツ系)」「マジェスタ(ショーファー系)」に大別できました。今回15代目へのフルモデルチェンジにあたり、開発の初期段階から「ワン・クラウン」つまりクラウンはひとつである点が主眼に置かれました。
その結果として先のグレード名は廃止となり、15代目ではいずれのエンジンタイプにも標準系かスポーツ系が選べる形になりました(一部例外あり)。後席重視のショーファー利用としては、マジェスタに該当するグレードも設定されています。
では最新クラウンのグレードを見てみましょう。ざっと整理し、価格順に並べると以下のように仕分けられます。
グレードは全部で8種類となります。
Bは法人ユースを見越した廉価グレードでエンジンはガソリンターボのみ。
Sは全てのエンジンタイプが揃う15代目クラウンのベースとなるグレード。
S-CpackageはS(除く3.5V6)にリヤクロストラフィックオートブレーキ、ブラインドスポットモニター、カラーヘッドアップディスプレイなど安全、快適装備が追加されるグレード。
RS-Bは18インチアルミやブラックメッシュのグリルや専用バンパーを持つスポーツ系の廉価グレードで、ガソリンターボのみの設定。
RSは3.5V6を除くエンジンに設定のある、スポーツ系のベースグレード。
Gも3.5V6を除くエンジンに設定のある、後席が充実した上級グレード。
RS-Advanceは全てのエンジンタイプが揃うスポーツ系の上級グレード。
G-Executiveは2.5と3.5V6のハイブリッドだけに設定のあるショーファー系モデルで、旧マジェスタの後継的なポジション。
価格的にみると2.0ℓ直4ガソリンターボを基準にした場合、2.5ℓ直4ハイブリッドは約20万円アップ。さらに約90~110万円アップで3グレードのみの設定ですが、3.5ℓV6ハイブリッドを選択できます。
また4WDは2.5ℓハイブリッド車のみですが、約22万円高で選択できます。
V6モデルは価格帯も含め別格となってしまいますが、今回のクラウンは同一グレードが基本、同装備ですからエンジンの好みだけでグレードを決められます。つまり「本当はガソリンターボが欲しいけど、あの装備がないからハイブリッドにしないと・・・」的に迷わなくていいわけです。
標準系でのおすすめグレードはどれ?
標準系グレードはB、S、S-Cpackage、Gとなります。G-Executiveは先のとおり別格なので後述します。
この中でBは3.5ℓV6とは逆の意味で別格でしょう。廉価グレードとはいえ460万円を超えるクルマにウレタンステアリングや16インチアルミは物足りません。やはりこれはハイヤー等、法人業務で使用することが前提としてみるべきです。
Gの特徴としては後席の充実があります。4:2:4で分割され、左右にはリクライニング機構も備わります。半ドア防止のクローザーやリヤ用オーディオコントロールもあり、後席含む多人数乗車の機会が多い場合は選択筆頭です。なぜならその他の後席が充実したグレードは600万円超えとなる最上級の3.5ℓV6、G-Executiveでしか選べないからです。
さて、残るはSとS-Cpackageになります。大方の予想通りかも知れませんが、ここはベストバイとしてS-Cpackageをおすすめします。
もともとSは新型クラウンで最もバランスが良く、基本となるグレードであることは、価格表や装備表を見れば容易に理解できます。そこへわざわざカタログモデルとして、メーカーが設定しているパッケージグレードなのですから、おすすめモデルになるのは必然でしょうか。
価格面から検証すると、SにS-Cpackage標準のリヤクロストラフィックオートブレーキ、ブラインドスポットモニター、カラーヘッドアップディスプレイは「セーフティーパッケージ」としてメーカーオプションで付けられますが、そのオプション価格は120,960円です。
そうするとそのオプションを付けたSとS-Cpackageの価格差が57,240円(2.5ℓハイブリッドのとき)。その差で自動防眩ミラー・オートワイパー・トランクイージークローザー・助手席肩口パワーシートスイッチ・空調スイングレジスター・ナノイーエアコン・AC100Vコンセント、その他にも盗難防止システムが侵入センサー付きになるとかスマートキーが助手席も含む全席対応になるなどけっこうな快適装備が付いてくることになります。これは選ばない手はありませんよね。
スポーツ系ならおすすめはどれ?
スポーツ系のグレードは下からRS-B、RS、RS-Advanceとなります。
標準系に照らしてみれば、BがRS-B、SがRS、S-CpackageがRS-Advanceといった感じになります。但し、スポーツ系らしくアルミは全てのグレードで18インチのRS仕様が標準装備です。もちろんアルミ以外もエクステリアはブラック塗装のメッシュフロントグリルやリヤスポイラーなどが備わり、ヘッドライト以外でのグレード間差異は殆どありません。
ではスポーツ系でのおすすめは、標準系と同じくRS-Advanceなのかと問われると、ここは基本のRSを推しておきます。この2つのグレードであれば、両者ともヘッドライトは3連LEDなので外観は全く同一。違いは主にインテリアでシート素材がRS-Advanceは、通常のファブリックからブランノーブ&合成皮革にランクアップします。
その他S-Cpackageに準じた安全・快適装備も備わるため、RSとRS-Advanceは同じエンジン同士なら価格差が約40万円と開きが大きいです。しかし両者間の装備差は、RSに「セーフティーパッケージPlus」を追加することで安全面の差はかなり小さくなります。追加オプション代で246,240円かかりますが、それでもトータルは15万円以上安いですから、シート素材に拘り等なければRSがお得と思えます。
2.0ℓガソリンと2.5ℓハイブリッドはどちらがおすすめ?
前述のとおり2.0ℓガソリン車と2.5ℓハイブリッド車の価格差は約20万円。この差を燃費で埋めるには”年間ウン万km走らないと元がとれない・・・”あるいは”結局ガソリン車の方が(車輌価格が低い分)安くつくじゃん”とはよく言われます。まぁこればかりはお使いの方次第なので何とも言えないところです。
但し、カタログ値ではガソリン車がWLTCモードで12.4km/ℓ、2.5ℓハイブリッド車が20.0km/ℓなのでけっこう差があります。
これは2.0ℓエンジンが旧型からキャリーオーバーのユニットなのに対し、2.5ℓエンジンは今回のモデルチェンジで刷新。最新の技術トレンドが投入され、最大熱効率がさらに向上したユニットとなったからかも知れません。こうした機械モノは日進月歩ですからね。
また、同一グレードならガソリン車とハイブリッド車で殆ど装備差はないと説明しましたが、わずかながら違いもあります。例えばハイブリッド車には、ステアリングと前席シートへヒーターが付きます。あと前述していますが4WDが選べるのも2.5ℓハイブリッド車だけです。
こう見てくると2.0ℓガソリン車不利にも取れますが、モータージャーナリストの試乗記などを参照すると、ガソリン車はノーズが軽く、低回転から幅広い範囲で最大トルクを発揮するエンジン特性により、胸のすく心地よい加速フィーリングが体感できる、など好意的なレポートが多かったです。価格の安さも合わせれば、ここは引き分けで異論はないのでは?
引用:https://bestcarweb.jp/
3.5ℓV6ハイブリッドは別物?
標準系とスポーツ系のおすすめグレードを見てきましたが、どちらも3.5ℓV6ハイブリッドは別物としてきました。ひとつにはやはり価格帯が2.0ℓや2.5ℓとは違い過ぎる点があります。トップグレードのG-Executiveは710万円超えで、最もリーズナブルなSの3.5ℓV6でも623万円です。
引用:https://www.webcg.net/
3.5ℓV6は標準系にも全てノイズリダクション仕様の18インチアルミが付き、フロントブレーキには対向4ピストンのアルミモノブロックキャリパーが奢られます。元はレクサスのトップモデルLCとLS用のユニットであり、そこまでしないとV6エンジンと2基のモーターによる大パワーは受け止められないのかも知れません。
では3.5ℓV6ハイブリッドでおすすめグレードはどれか?ですが、G-Executiveはショーファー車(つまり運転手付きで乗るクルマ)として選ぶのなら間違いありません。後席用オートエアコンをはじめとして、カップホルダー+ボックス&各種コントロールスイッチ付のアームレスト、直射日光を遮って快適性を向上させるサンシェードなどVIP感のある装備が揃います。車体そのものが他グレードと違った先代マジェスタに比べると、他と同一ボディになる新型を不満に思う”重役さん”もいるかも知れません。ですがホイールベースは、先代マジェスタ2,925mmに対し、15代目クラウン2,920mmとほぼ同一に近いサイズを確保していますのでご安心を。
但し、今回の3.5ℓV6おすすめグレードは、RS-Advanceとしたいと思います。
15代目にして大きく若返りを果たしたクラウンは、マイカーとしてのニーズがこれまで以上に高まると考えています。3.5ℓのRS-AdvanceはV6シリーズで唯一AVS(可変式ショックアブソーバー)を備えるなど、先に申し上げた高い動力性能を生かし切る装備を奢る、正にドライバーズカーです。
散々V6シリーズは高い高いと言ってきましたが、レクサスLCやLSは1000万円超えなわけですから、そこに備わる高度な走りのメカニズムがこの価格で手に入るって案外リーズナブルなのかも知れませんね!
やっぱり来ました特別仕様車
発売から約1年が過ぎ、クラウンにも販売のテコ入れに特別仕様車が設定されました。
それが2019年の7月に発売された「S Elegance Style(Sエレガンススタイル)」です。
その名の通りSグレードに設定され、エクステリアについては、3.5ℓV6と基本同じで色違いの18インチノイズリダクションアルミホイール&センターオーナメントと、メッキ加飾を施したアウトサイドドアハンドルなどを装備。内装のカラーリングにはブラックに加えて、RS系専用メーカーオプションの「ジャパンカラーセレクションパッケージ」でのみ選択可能な茶系の”こがね”を設定しています。
シートはRS-Advanceと同じスエード調素材ブランノーブと合成皮革の組み合わせとなっていて、ドアトリム、インストゥルメントパネル、センターコンソールのサイドには、同じくスエード調のグランリュクスが用いられます。黒木目(ケヤキ調)のセンターコンソールも特徴です。また快適・安全装備については、ブラインドスポットモニターやリヤクロストラフィックオートブレーキなどをセットにした“CPackage”相当の装備が与えられています。
相当としたのは例えばカラーヘッドアップディスプレイやナノイーエアコン等、S-Cpackageに備わる一部装備がS Elegance Styleには未設定となるものもあるためです。そのため厳密に価格上昇分の中身を検証することはできませんが、ベースのSよりも約20万円高なので、メーカーオプションの18インチノイズリダクションアルミが7万円、セーフティーパッケージ(の一部)が約10万円と見積もると、それ以外の装備諸々を加えて20万円オーバーは明白です。さらにSには通常選ぶことができないシート素材まで付きますから、お買い得感は高いでしょう。また、特別仕様車ながらボディカラーが限定されないのもいいですね。
引用:https://response.jp/
以上、クラウンのおすすめグレードをご紹介致しました。
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