アウディQ3の口コミから見えた不満点3つ+α後悔しないために確認しておきたいポイントは?
最終更新日 2024/1/11
現在世界中で人気が加速しているSUVですが、主要メーカーの車種構成を見ると販売比率の半数以上をSUVが占めているところが多数あります。
アウディも同様で数年前は「2025年までに販売の50%がSUVになる」と自ら予測していましたが、それよりも前倒しでそのラインへ到達しています。
本稿の主役”Q3”はアウディ初のコンパクトSUVで2011年に登場。親会社であるVW(フォルクスワーゲン)グループのティグアンとベースを同じくするモデルです。
日本での発売は2012年からで、そのときから駆動方式は”クワトロ”と呼ばれる4WDモデルのみであり、クルマのキャラクターをうかがい知ることができます(FFの追加は2年遅れ)。発売後はプレミアム小型SUVの元祖として、ベンチマーク的な存在となり市場を牽引。結果的に初代Q3は累計で約140万台という大ヒットモデルとなりました。
引用:https://car-premium.net/
そして2018年夏にはフルモデルチェンジした2代目Q3が登場します。2代目からは派生型バージョンとしてクーペSUVとなる”Q3スポーツバック”が追加されたのもトピックとなりました。
本稿ではQ3を実際に所有した方や、体感した方の様々な口コミ情報を徹底チェック。大人気輸入SUVに見え隠れするマイナスポイントを徹底チェックの上、洗い出し検証していきますので、ぜひ新車購入等の参考にしてください!
目次(タップで飛べます)
アウディQ3のプロフィール
引用:https://precious.jp/
欧州では2018年に登場した新型Q3ですが、日本への導入は遅れに遅れ約2年後となってしまいました。本国での排ガス規制への対応やコロナの流行など要因はあるにせよ、かなり待たされた印象です。もっともその分、日本へはQ3とQ3スポーツバックが同時発売されることになり、両車を比較して選べたのはよかったでしょうか。
2代目Q3は大ヒットした初代の正常進化版といったモデルですが、プラットフォームは最新のMQBモジュールを採用。そのエクステリアは同時期に登場したアニキ分の”Q8“に似たルックスです。特に八角形のオクタゴングリルにより、Q8に負けない存在感を感じさせます。追加設定されたQ3スポーツバックの方はQ3よりもルーフが低く、ルーフエンドから車両後部にかけてリアウィンドウがなだらかに傾斜したクーペライクなボディスタイルがセリングポイントです。
先進のデジタルコクピットを導入
インテリアは基本的にQ3もスポーツバックも共通で、アウディスタンダードとも言えるオクタゴン(八角形)モチーフのインパネにタッチスクリーンを備えたインフォテイメントシステム”MMI”、フルデジタル液晶メーターなどで先進的なデジタルコクピットを構成しています。スタイリッシュなQ3スポーツバックでも室内空間は、後席頭上と荷室の一部分に違いがある程度で使い勝手の差はほとんどありません。
引用:https://carsmeet.jp/
パワーユニットは1.5ℓガソリンターボと2.0ℓディーゼルターボの二本立てで、ガソリンがFF車のみ、ディーゼルは4WDのクワトロのみときっちりと線引きがされています。
なお、2023年の9月に限定車の”ハイスタイル(high style)”が追加されています。このハイスタイルはQ3/Q3スポーツバックの1.5ℓガソリン車をベースにシートヒーター+電動調整機能付きフロントシートや、オートマチックテールゲート、運転支援システムのセットオプション「コンビニエンス&アシスタンスパッケージ」が標準で装備されます。
アウディQ3の不満点を確認
ジャーマン勢BIG3の一角をなすアウディですが、今回2代目Q3の口コミ情報をチェックして回ったところ意外と件数は少なめでした。
デビューからは5年、日本発売からも2年以上が過ぎていることから、それなりに口コミは挙がっているかと思いましたが、国産人気SUVあたりに比べるとおよそ半分といったところ。
これはアウディのモデル数が元々多岐に渡ることや、初代の頃と違い今はSUVだけでも上はQ5・Q7・Q8、下はQ2に挟まれやや存在感が薄まってしまったためでしょうか。
とは言えアウディブランドを選ぶような方は、やはりそれなりにクルマに対する見識があるユーザーさんが多いのか、少ない口コミの中にもいくつか手厳しいコメントも見られました。
本稿ではネガティブな意見の多い項目について、いくつかご紹介していきます。
①インテリアの不満点はココだ!
まず、はじめにQ3の口コミの中でエクステリアに関するものはほとんどなく、やはり最新アウディデザイン言語でまとめられたルックスやスタイリングに惹かれて購入に至る方は多かったようです。
一方でインテリアに関しては、運転中常に目に触れる、身体に触れるといったこともあり、厳しめの意見も上がっていました。
各種サイト上におけるインテリア関連のネガティブな口コミについて、以下のとおりご紹介します。
「インテリアは堅実にまとめられているのだけど価格には見合っていない。ヘッドアップディスプレイやシートメモリーもない。自動ドアロックもなく、標準装備品の内容や内装の質感では最新マツダSUVより劣っていると思う」
「質感が安っぽい。総額600万円を超えるクルマとは思えず、インテリアの上質さは400万円台の国産車の方が上ではないか。ピアノブラックを上手く利用したコクピット周りのデザインは良いのだが、価格にたがわないと実感できる高級感はない」
「S lineにして、本革シートなどいろいろオプションをつけたにもかかわらず、内装のチープさは払拭できず。内装にもう少し上質感が増せばブランドらしさが引き立つのに…今のままでは少しチープさが勝る」
「気になるのは後席のセンターアームレストがS line以外は、なんとセットオプション装備しなければならず価格も16万円もすること。プレミアムカーアウディのCセグメント車となれば標準装備が当たり前のように思うが」
引用:https://www.goodspress.jp/
「後部座席が狭い、ラゲッジルームが狭い。スペアタイヤが無いのだからそのスペースを有効に使い、ラゲッジ容量などを更に引き上げることもできそうだけど」
「バーチャルコクピットのサイズが小さいのは残念。弟分にあたるQ2にも負けている状態はちょっと。そのうち大きいサイズもオプション化されるのだろうけど、早く乗りたかったので諦めるしかなかった」
開発コストの急上昇が質感に影響を及ぼした!?
インテリアについては、アウディ流のデジタルな室内空間が先進的でよいという評価も確かにありましたが、一方では素材やパーツの質感のなさを指摘する声はとても多かった印象です。もちろんQ3の車格や車両本体価格からすると、というエクスキューズは付いているのも事実です。
口コミには先代モデルとの差異を気にする声もあり、例えば先代S lineグレードでは無垢のアルミ材が随所に使われていたのに、2代目ではドアノブおよびシフト周りが樹脂パーツに置き換わっていたのが残念といったものや、逆に新型になったのに先代同様のニョキッと生え出したようなシフトノブが古臭いといった意見も。確かに最近のモデルはシフトノブがスイッチ形状のセレクター式のものも増えましたよね。
引用:https://twitter.com/
また、Q3が後発であったにも関わらず弟モデル”Q2”よりも小さなフル液晶デジタルメーターなどを不満とする声も多かったです(Q3=10.25インチ、Q2=12.3インチ)。この点についてはドイツ本国では「バーチャルコックピットプラス」として、Q3にも12.3インチが用意されているので、マイナーチェンジあたりでは設定されそうです。
アウディに限った話ではなく、例えプレミアムブランドでもCセグメント以下の普及価格帯モデルになると開発コストは相当シビアになっているもよう。背景には各メーカーともにEVなど電動化推進に莫大なコストが掛かっている事情はあるでしょう。そのため一朝一夕にインテリアの質感が劇的に向上するといったことは当面難しいかも知れませんね。
②装備・使い勝手の不満点はココだ!
車種問わずクルマ全般に口コミを見て行くと「不満項目」としてもっとも目に付くのが装備の有無や使い勝手に関する部分。特に輸入車の場合には、右ハンドルに合わせたローカライズなどもあり国産車より厳しい場面も。さらに海を渡って上陸するモデルは様々なランニングコストが上乗せされることから、価格面での折り合いを考えると装備品がより絞りこまれてしまうこともあります。
そうした背景を踏まえた上で、実際のQ3ユーザー諸氏からは装備・使い勝手についてのコメントは以下のとおり並びました。
「とにかくナビがひどすぎる。ハイウェイモードがない、ジャンクションの案内表示なし、施設の表示選択ができない、ルート選択もできない、夜間だと道路表示が見えない等々ナビをよく利用する人なら不満爆発だと思う。アウディご自慢のバーチャルコクピットもこの使い勝手の悪いナビのおかげで、大きく価値が色あせてしまう」
引用:https://toprank.jp/
「advanced(アドバンスド)という価格が魅力の中間グレードでも、必須と思われるパワーシートや後席センターアームレスト、ACCなどがオプションパッケージ複数に散りばめられて、結局は55万円近い追加費用が必要となる。むしろ標準装備にして価格を調整してもらった方がよい」
「安全装備でさえ一部はオプション。プラスパッケージなどを含めると、一昔前のQ5と同じ見積金額になってしまった。しかもオプションの自由度は低く、輸入車の残念ポイントを実感した。個人的にはこの価格帯でシートメモリーがないのは、ガッカリ度NO.1!」
「後席のシートヒーターの設定がないことと、シーケンシャルウィンカーがリヤだけというQ5との差別化が残念。聞けばフロントウィンカーもシーケンシャルだったのに、国交省の指摘があり点滅式になったらしい」
「SOSコールやオペレーターサービスといったコネクテッド系が無いのも、この価格帯のクルマとしてはマイナス。特に昨今、この方面での国産車の充実ぶりを考えればなおさら」
「海外仕様の写真を見ていると日本仕様では、なぜこれが無い?あれが無いが多数。早くも2021年モデルになって予告なしに変更された装備が多いと聞く。メルセデスベンツGLBのランニングチェンジが炎上したけど、Q3のランニングチェンジも酷いと思う」
充実した標準装備を誇る限定車”high style”が追加に
口コミにあったナビのひどさは、同じVWグループのゴルフやポロでも酷評されているところで、Q3も同様といった感じのようです。
最後の口コミにある「ランニングチェンジ」とは発売済のモデルに対して、供給を停止せずに変更等を加えること。要は一部改良やマイチェンと特にアナウンスすることなく、コソッと機能を改善したり装備を追加したりすることです。まぁ特にデビュー直後のモデルを購入した人は気になる部分ですよね。
思いのほか不満が集中した装備関連ですが、2代目Q3の国内デビューのタイミングを見ればコロナ禍の影響が大きかったのは容易に想像できます。
そのため売価以前に調達の問題でこの装備、あの装備が削られた可能性も。2023年に入りようやく生産や調達が落ち着きを見せてきたこのタイミングで、パーシャルレザーのインテリアやシートヒーター+電動調整機能付きフロントシート+オートマチックテールゲート+運転支援システムのセットオプション「コンビニエンス&アシスタンスパッケージ」、マルチカラーアンビエントライティング等を含む「プラスパッケージ」などが標準装備化された”ハイスタイル”も登場しています。
限定車という設定ながら、口コミ不満にあった足りない装備に上げられたものが、けっこうカバーされているように思いませんか。
③走行性能に関する不満点はココだ!
Q3の口コミをまとめてみると機能装備に続き不満点が多かったのは、この走行性能に関連する項目です。
プロフィールの項で説明していますが、Q3のパワーユニットはシンプルにガソリンターボとディーゼルターボの二種。4WDのクワトロはディーゼルだけの設定です。
もちろんアウディラインナップの常で、尖ったスポーツモデルであるRSシリーズはQ3にも用意され、RS Q3とRS Q3スポーツバックがあります。
引用:https://www.968.ne.jp/
そのエンジンは2.5ℓ直5ガソリンターボとなり、400PSのハイパフォーマンスを誇りますが、もちろん支払総額も1000万円に迫ろうかというものなので、まぁ別格のモデルではあります。
さて、ノーマルのQ3に関して走りの面はどうなのか。もちろん走行性能にはエンジンフィールなど以外に、静粛性や乗り心地なども重要な評価軸。そうした走行面に関する諸々につき、各種サイトでは次のような意見が上げられていました。
「ディーゼルは車両総重量2トン近くに対して150PSのクルマであり過度な期待は禁物。鋭い加速やキビキビとした走りは期待できることもなく。あくまでスムーズに、ゆったり・まったりといった感じだ」
「2.0ℓディーゼルターボに乗っているがギア比の設定がイマイチなのか、アウディの割に回転数が高くならないとシフトアップせずエンジン音がうるさい。一人で乗るには我慢できるが、家族を乗せると色々言われそうな感じ…」
「ディーゼルエンジンとクワトロの組み合わせは問題ないが、ディーゼルエンジンと7速DCTの相性はイマイチ。1速、2速で2000回転以上引っ張り、次のギアに変速させるマッピングのため停止から30km以上の速度に乗るまではエンジン音がかなり車内へ入ってくる。何か無理してエンジンが頑張っている感がある」
「街乗りメインなのでガソリンターボのFFにしたが、やはり1.5ℓでは走り出しがしんどい。ガソリンターボはマイルドハイブリッドなのだが、ターボが効くまでの一瞬の非力さが残念」
「個人的には7速DCTはもう少し変速がシャープだと気持ち良いのかなと感じた。急加速時にはハンドリングが安定しないし、もっとキビキビ走らせたいところだが如何せんパワー不足」
「ディーゼルターボのためトルクはあるが、エンジンは引っ張ってみても唸るだけ。そのせいか燃費も伸びていないような気がする」
トルクフルなディーゼルも静粛性に厳しい意見が目立つ
引用:https://www.goodspress.jp/
傾向としては1.5ℓガソリンモデルよりも2.0ℓディーゼル乗りの方からの口コミが目立った感じです。その不満の大部分は静粛性について。ディーゼル音がやや騒がしく、シフトアップも2500回転くらいまで引っ張るマネジメントのため車内にエンジン音が侵入してしまうもの。ロードノイズなどは逆によく抑えが効いているせいで、余計にその音が際立ってしまうという声もありました。
一方で1.5ℓガソリンターボの方は1.5トン超えの車重では、さすがに厳しいと思われましたが、実際には7速DCTとの相性がディーゼルモデルよりも良いようで滑らかな変速ワークで非力を感じさせず、ディーゼルのようなノイズもガソリンエンジンでは控えめなのが美点となったようです。
今後走行面で求められるのは、選択の自由度でしょうか。今のところガソリンはFF、ディーゼルはクワトロと決め打ちされていますが、もちろん欧州ではその逆もラインナップされていて、何も新たに開発が求められるものでもなく、アウディジャパンが”その気”になればいつでも上陸できるわけです。期待しておきましょう。
その他の不満をアレコレ集めてみた
大きくは括れない部分にも様々な口コミが集まっていました。主観的なところ、あるいはクルマの個体差などもあり感じ方は人それぞれですが、何点か興味深い内容もありました。
引用:https://www.cockpit.co.jp/
「新車購入後、300kmほどでドライブシステム故障の警告灯が点灯。ディーラーの見解では、警告灯自体の不具合であり、ソフトウェアのバグなのでアウディ側でリプロデータが出来るまでは修理不能とのこと。警告灯が点灯すると、マイルドハイブリッドのアシスト機能が全て停止してしまう。1.5ℓガソリンを検討している方は要注意」
「表示価格はリーズナブルに見えるがオートブレーキホールドやACCがオプション設定。これらにフロアマット、ドラレコ等のディーラーオプション、サービス保証延長など諸経費含めると600万前後になる。価格面では高くなったと言わざるを得ない」
「昨今の半導体不足の影響を受け、初期ロットはオプションや機能の削られたモデルしか在庫がなく、自分好みのオプションを希望すると、納車がいつになるかわからないと言われる始末。やむを得ず展示車を選んだ」
「前車のジープチェロキー(KJ型)では、何も考えることなく積載していた荷物が、Q3ではかなり苦労して何とか載せることが出来る感じ。あと少し車高があれば違うと思うのだが」
「iPhone 13内の楽曲プレイリストが表示はされるが何故か再生しないトラブルシューティング中。SDカードスロットがなくなりUSB type Cのみとなったが、接続部に負荷がかかって壊れないか心配」
次期型Q3プロトタイプがスクープされた!
引用:https://clicccar.com/
もちろん本稿では意図して不満点を抽出しチェックをしてきましたから、それを持ってアウディQ3のクルマとしての魅力度が低いかといえば決してそうではないでしょう。
冒頭にもありますが初代Q3はこのジャンルのパイオニア。アウディはエンジン横置きのCセグメントプラットフォームという、もっとも定番的な土台をベースに魅力的な高級かつ高性能なコンパクトクロスオーバーSUVを造りあげ、その後メルセデスベンツGLAやボルボXC40、レクサスUX、BMW X2など多くのフォロワーを誕生させました。
2代目に入ると先のフォロワー達も商品力に磨きを掛け、取り分け競争の激しいジャンルで戦うことになったQ3。デビューから時間も過ぎ、やや苦戦を強いられている現状ですが当然次の一手を準備中です。
2024年にもワールドプレミアが噂される次期型Q3が、欧州ではスクープされています。カムフラージュされたその姿はサイズ拡大は元より、左側面のフロントフェンダーには充電ポートが見てとれることから、いよいよPHEVも設定されることは濃厚なようです。
コロナ禍を挟んで厳しい展開を強いられた2代目ですが、次期3代目は初代のようなスマッシュヒットが期待できそうですね。
引用:https://gazoo.com/
以上、アウディQ3の不満点をいくつか検証してみました。
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