後悔しないために確認しておきたいアウディQ5の不満点4つ+α
最終更新日 2021/10/9
新型感染症の影響により2020年の業績はどこのメーカーも厳しい数字になるのは明白ですが、2019年度の実績で言えばアウディはグローバルで絶好調でした。その要因には”Q”で始まるアウディのSUVラインナップが大きく寄与しています。
本稿の主役であるアウディQ5はQ2からQ8に至るシリーズのド真ん中、正に基幹車種としてのポジションにあります。
現行モデルは2017年9月に日本デビューした2代目ですが、途中にクワトロスポーツの設定、ディーゼルエンジンの追加とバリエーションは拡大中。とりわけ現行Q5は、アウディジャパンとして初めて販売するクリーンディーゼル搭載モデルとなりました。また、本国ではプラグインハイブリッド車も用意され、日本導入も待たれます。
今回のクルドラではQ5を実際に所有した方や体感した方からの様々な口コミ情報を徹底チェック。好調Q5にウィークポイントはあるのか?見え隠れするマイナスポイントを洗い出し検証していきますので、ぜひ新車購入時の参考にしてください!
引用:https://allabout.co.jp/
目次(タップで飛べます)
プレミアムSUV Q5のプロフィール
アウディブランドではQ7に続いて開発されたSUVで、初代は2008年に登場。属するフォルクスワーゲングループのMLBプラットフォームを用いた「アウディA4」のSUV版的な位置づけで、Q7に比べれば扱いやすいDセグメントモデルです。
現行型となる2代目Q5は2016年のパリモーターショーで発表、先代より一回り大きくなったエクステリアを纏(まと)ったものの、軽量素材を配したボディの効果で車両重量は60kg以上軽減しています。
引用:https://gazoo.com/
ガソリン、ディーゼルを揃えるエンジンもパワーアップと同時に効率化も図って、運動性能を高めながら燃費も改善。7速Sトロニックを組み合わせ、クワトロ4WDシステムにより駆動します。
外観デザインは先代のキープコンセプトですが、先にモデルチェンジしたA4等と同意匠の横長シングルフレームグリルなど、新アウディデザイン言語を導入。シャープさが増したプレスラインなどで品質の高さを感じさせます。また、SUVながらCd値0.30という優れた空力性能を誇ります。
インテリアはアウディらしい機能的なデザインと高いクオリティでまとめられ、左右方向へ広がるダッシュボード、高く幅広いセンターコンソール部分に操作系が集中するレイアウトです。
SUVらしくリヤシート使用時でも550ℓのラゲッジ容量を誇り、シートアレンジ時には1550ℓというクラス最大級のスペースを確保しました。SUVラインナップの中心となるQ5は、実用モデルとしてのレベルにも抜かりはありません。
引用:https://www.webcg.net/
2代目Q5の不満点を確認
日本での発売から早くも2年半以上が過ぎ、上記した通りラインナップの拡充と共に販売台数も増えてきました。
そのため実際のオーナーさんを中心に、普段使ってみての感想や意見も様々なサイトで多数アップされています。感じ方は人それぞれですから、同じ事象であってもある人は美点と捉え、ある人は欠点に映ることもありますが、チェックして行くとハッキリとした傾向が見られる内容もあるようです。
引用:https://car.watch.impress.co.jp/
もちろん中には、クルマの個体差によると感じられるものもありますが、本稿ではまずネガティブな意見の目立つ順にご紹介していきましょう。
①プレミアムSUVだけに厳しい評価か?
スタートプライスが649万円からでトップモデルは800万円に迫ろうかという車体価格ですから、当然誰でも簡単に買えるクルマではないですし、いわゆる”高級車”に分類されるだけにユーザーの厳しい審美眼に晒されるのは致し方ないところ。
口コミに見られた不満点で、かなり多かったのがインテリアの質感についてでした。
引用:https://web.motormagazine.co.jp/
「ぱっと見の内装の豪華さがない。他のドイツ御三家に比べ、値段の割に内装が地味で華やかさに欠ける(全体にプラスチック感)」
「バーチャルコックピット等先進的な要素もあるが、インテリアの質感についてはプラスチック感満載で厳しい。せめてプラスチックむき出しの素材はやめてほしいと思う」
「この価格ならドアトリムにステッチが欲しかった。というか、インテリアパネル全体的に質感が不足している。いい意味で捉えると武骨なSUVと言えるのかもしれないが、ナビゲーションモニターのサイズはもう少し大きければよかった」
引用:https://wansoku.com/
「コックピット正面の液晶ディスプレイは感動モノでとても良いが、その分センターのナビモニターが小さく見え、デザイン・レイアウト共に取ってつけた感じが否めない」
「車両本体価格のわりに内装はかなり物足りない。1stエディションには、アクティブレーンアシストやトラフィックジャムが選べなかったのも不満だが、それよりもダッシュボードや内張りがライバル他社に比べるとプラスチッキーかつチープな印象で残念」
インテリアはプラパーツ素材が目立つ
皆さん異口同音に「プラスチック」がキーワードになっていますね。写真では質感まで伝わるか分かりませんが、素材感を別にすれば各パーツの”合い”や”チリ”については、「さすがアウディ」というレベルにあるように感じられます。
特に実質的Q5のトップモデルであるSQ5のインテリアなどは一クラス上な雰囲気も。
但し、プラスチック素材はどんなクルマでも使わざるを得ないですが、このセグメントになるとソフトパッド素材で巻くとか、プラ素材の造形にステッチ状のモールドを刻むなどの処置がされているケースが多いです。さらに言えば車格的に本革素材をカラーステッチで縫い付けていてもおかしくはないクラスです。
Q5だとドアグリップのプラスチック感が改善されるだけでも違ってくるような気がします。
ナビゲーションモニターのデザインやレイアウトについてのコメントも目に付きましたが、こちらはアニキ分にあたるQ7のマイナーチェンジ、弟分Q3のフルモデルチェンジを見る限り、Q5もマイチェン後は刷新されるかも知れません。現オーナーの方は複雑でしょうけど・・・
引用:https://genroq.jp/
②先進運転支援は制御面に課題か?
アクティブレーンアシストは、走行中にドライバーの不注意でクルマがレーンをはみ出しそうになると、ステアリングを振動させて警告します。同時にステアリングをアシストして車線をキープしてくれる運転支援機能ですが、新型車での採用は拡大してきています。
Q5にも2代目から投入されましたが、そのアシスト加減について以下の通り不満点が指摘されています。
「アクティブレーンアシストが最悪。ステアリングを握っているかどうかの判断は、ステアリングへの舵角入力の有無をセンサーで捉えているもよう。その結果、高速道路やちょっとした広い道路で長く直線が続いた場合、ステアリングを握っているにも係わらず、センサーは舵角入力が入っていないことでステアリングを握ってない状態と判断。警告サウンドが鳴り出す現象が頻発する」
「レーンキープ機能の車線認識率の悪さ。ラインのやや右側寄りを走行するような傾向があり、ステアリングでいちいち修正しなければならない」
引用:https://dime.jp/
「レーンキープアシストを”キープ”(嫌味)するために、一定の時間毎にステアリングへの入力操作を行わなくてはならず本末転倒。サボると警告音が毎回鳴ってうるさ過ぎ、うっとうし過ぎ!ホンマ最悪の残念システム。せめてベンツのようにステアリングに圧力センサーか静電気センサーをつけて本当に握っているか否かを感知すべき」
「アクティブレーンアシストは、ハンドルへのトルク入力検知式なため、直進性が良いQ5ではハンドルを動かさない時間も長くなり、都度警告音が出てしまう。マイナーチェンジでハンドルのタッチ感応式に変わるとの話もあるようだ」
ここまで指摘の件数が多いと実際にアシストのためのセンサーに課題があると言わざるを得ないところ。最後の口コミにあるように、直進安定性の良さが裏目に出るとは皮肉なものです。
引用:https://self-mgt.info/
支援制御は誕生から普及期、そして成熟期へ
近頃はセンサーやカメラの高性能化による安全運転支援機能の充実が加速度的に進んでいますが、口コミのまとめ記事を作成していると、多くの車種で支援機能の制御面についての不満を目にします。中身はAIやセンサーの判断による制御と、運転者の感覚やタイミングにズレを覚えるものが多いようです。
現時点では装備が増えてきている点を評価し、今後はさらに精度が向上してナチュラルなアシストへと進化していくことに期待です。
③高級車に振動は許されない?
“アイドリングストップ”で検索すると「不要」とか「車体のダメージ」とか、わりとネガティブな意見が多めです。トヨタ車などで採用をやめていることからも、ある程度裏付けのあるところかも知れませんが、Q5でも以下のような口コミが散見されました。
「Q5で気になる部分は、アイドリングストップの再始動。けっこう大き目な振動が発生する。家内の使っている軽自動車より大きい振動には興醒めしてしまう。お国柄気にしないのかも知れないが、何とかならないのかと思う」
「アクセルレスポンスに若干タイムラグを感じた。特に上り坂で停車し再度発進する際、アイドリングストップが解除されるのにタイムラグがあるため、ブレーキからアクセルペダルへ踏み換えたとき一瞬後退しかけ、ヒヤリとさせられた」
「クルマが停車する前にアイドリングストップがかかる。どちらかといえば完全に停止してから作動してもらいたい。でないと踏切等の一旦停止でさえ、エンジンが止まってしまう。また、アイドリングストップが再始動する時の音と振動には閉口する」
引用:https://8speed.net/
短時間の停車時とはいえ意識的にアイドリング回転をさせないことで、排気は止まり燃料消費もゼロになるので、相応の効果はあるはずですが、同時にエンジン停止時の空調やバッテリー電力の消費、再始動時の振動などは、アイドリングストップが一般的になってきた頃から続く課題です。
アイドリングストップは続けていくべきか
もはやアイドリングストップが採用されるようになって20年以上は経ち、その間、エンジンマウントや振動吸収の面なども相当に改良が進んだものと思われますが、未だに”振動”についての不満はQ5に限らず上がっています。
今後さらなる増加が見込まれる走行用モーターを持つハイブリッドカーの場合は、アイドルストップが容易でありエンジン始動時の振動も小さいため、問題点も少なそうです。
引用:https://carsmeet.jp/
しかし普通車の場合だと、これ以上状態の改善が難しいようならば、先のトヨタ車の例に倣い、不快な振動の発生減や車両本体価格の引き下げ、バッテリー寿命の向上など”アイドリングストップなし”のメリットがユーザーには重要となるかも知れません。もちろん環境面での課題は、他の部分でカバーしていくこともセットで考える必要もあります。
④価格に見えるアウディマジック?
車両本体価格はクルマの機能や性能とは別次元の問題ですが、買う側の顧客にとっては同列で検討される重要なポイントです。
そもそもジャンル的に高額なクルマにはなりますが、Q5はその価格設定において、以下の通り思いのほか厳しい口コミがありました。
「メルセデスベンツ、BMWと比較すると車両本体価格は一見安く感じるが、あらゆる装備がオプションなので加算していけば他よりも高額になる」
「最近のアウディの新車価格値上げには正直閉口しており、BMW X3やベンツGLCと比べると総額では割高に感じる。特に米国価格と日本価格の差異は、日本人を馬鹿にしているのかと言いたくなるほど」
「車両価格自体は御三家の中で比べると安い方だとは思うが、必須のS lineパッケージやマトリクスLEDライト等を追加していくと結局御三家の中で一番高くなる。それに加え、Sトロニックという悪名高きミッションを搭載しているので、維持費という面でも5年以上乗るとかなりリスキー。ASSY交換で50万円以上の支出は痛い出費」
引用:https://toprank.jp/
「車両価格は代ごとに上昇しているのに、塗装は段々薄くなっている。今回のモデルは、たった一冬であちこちに塗装の剥がれた箇所を発見し、とても残念である。車両価格に見合った塗装レベルには思えない」
アレもコレもの選択が外車の愉しみ?
筆者の感想で言えば、輸入車、特にドイツのモデルはオプション設定が多いようには感じます。御三家はまだましな方で、ポルシェなどは「これも別売り?」と思えるようなアイテムもあったりします。
もっともそうした一つひとつ選んでいく愉しみが高級輸入車の、はたまた”成功者の醍醐味“と言えるのかも知れないですが。
引用:https://autos.yahoo.com.tw/
それでも車線変更の操作をサポートする機能など、最近は国産車でも標準化が進むような安全装備までオプション化して、車両本体価格を安く見せる必要はあるのかなという気もします。アウディに限ったブランディングではありませんが、特にQ5のようなプレミアムSUVなら尚更そう感じます。
その他の口コミにあった不満点アレこれ
上記した4つの不満点は、多くのユーザーが感じているようで様々なサイト間で取り上げられていましたが、それら以外にも面白い視点や個体差かも知れない症状などで少数意見もあります。
その中から気になったものをいくつかピックアップして、ご紹介しましょう。
Q5よ、お前もか!
引用:https://wonderful-car-life.com/
「レクサス車と同じようにマフラーが”直出し”ではない。リヤバンパーのそれらしいものはダミーで、本来のマフラーは車体下部を覗き込むと貧相なモノが見える。個人的にココはかなり残念ポイントで、EV車でもないのにわざわざ隠す意味は…と思ってしまう」
いわゆる「なんちゃってマフラー」問題ですね。本当のマフラーは違う場所なのに、リヤバンパーへテールパイプ風のメッキリング加飾を付けるデザインは、最近特に増えている感じもします。パッと見は大径マフラーを備えたスポーティなクルマと感じさせますが、知った人に見られるとやや気恥ずかしさを覚える人もいるようです。
こうしたダミー的な処理は、空力に寄与しないエアロパーツや空気が抜けないエアアウトレットなど以前からありますが、そろそろこうした様式美に頼るのではなく、無いならないで成立するデザインが登場して欲しいところです。
マフラー不要のEV車などが台頭すると、新しいデザイントレンドが生まれるのでしょうか。
フツーが一番いい、は通じない?
「質感は高いなどあるが、これといった特徴が無い。尖ったところがない分、極めて普通の車といった印象で、悪く言えばエモーショナルな部分がない。BMW X3からの乗り換えだが、例えば”走り”に関してはやはりBMWは楽しかったな、などと今でも思わせるがそうした部分は希薄なクルマ」
主観は人それぞれなので、Q5のジェントルな走りや静かな車内空間などに感動を覚えるという声もありました。
いつの世も「感性に訴える」という一点でしのぎを削るのが、全てのメーカーの宿命です。
当たるも八卦(はっけ)当たらぬも、、では困る?
引用:https://autosalon.tokyo/
「スマートキーのタッチが鈍く、ドアノブに触れても1回で開かないことが多い。8年前のA4もそうだったから改善する気はないのだろうか。リヤゲートのハンズフリーもセンサーの反応が悪く、クルマの後ろで何回も足をプラプラ、何をやっているのやら」
どんな製品でも個体差はあるもので、残念ながら「当たり・ハズレ」は付きものです。今回の2代目Q5はドイツ本国製造だった先代から一転、メキシコに竣工された新工場で生産されています。もちろん南米産だからどう、ではありませんが、こうした切り替えのタイミングというのは重要で、「前はよかった」とユーザーに思わせないプロダクツを期待したいです。
現行モデルは買いか?待ちか?
引用:https://response.jp/
「フロント中央にそのまま取り付けられたようなディスプレイはいただけない。運転者からの視線移動はスムーズでも、インテリアの配置としてまったくオシャレではなく、前時代的センス。2020年8月発売の新型Q3は、インテリアにうまく組み込まれているから、個人的に今Q5を買うのはおすすめしない」
ダッシュボード上のナビ等モニターについては、前項の不満①でも上がっていました。そこでも触れていますが、現行Q5のインパネ周りのデザインは既に旧世代的であり、口コミにある新型Q3やマイチェンしたQ7で新世代デザインが投入されています。
実は本国ドイツではQ5のマイナーチェンジモデルが既に公表されていて、2021年春頃には日本でも発売される見通しです。
引用:https://uk.motor1.com/
エクステリアはフロント、リアともにバンパーやグリルの形状が刷新され、特徴的なのがリヤライトに世界初のデジタルOLED(有機発光ダイオード)が採用されている点。”光もののアウディ”の面目躍如です。
インテリアでは意外にもQ3やQ7とは違うテイストで、センターに据え置くようなモニターのレイアウトは、現行Q5と変わりないようですが、質感は相当に引き上げられているように見えます。
現行モデルの不満点を列記してきて、最後にマイチェンモデルのお知らせでは、どう考えても”待ち推奨”としているようですが、皆さんはいかがでしょうか。
引用:https://www.webcg.net/
以上、アウディQ5の不満点をいくつか検証してみました。
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