キックスのおすすめオプションとナビはどれ?後悔しないために選んでおきたいのは
最終更新日 2021/9/11
日産の2020年3月期の決算が発表され、リーマンショックに見舞われた2009年度以来の赤字決算(△6,712億円)となりました。経営幹部の不祥事からコロナ騒動まで激しく揺さぶられた一年となったわけですが、この窮地からの挽回を期すべく「NISSAN NEXT」なる事業構造改革計画も発表となりました。
その中には「日本国内は改めて力を入れていく」との方針も込められており、1990年以降グローバル投資が優先され、国内ユーザーの期待に沿えなかった点を反省。今後は魅力ある商品の拡充を進め、具体的には2023年度末までに新たに電気自動車2モデル、e- POWERモデル4車種の追加がアナウンスされました。
引用:https://www.webcg.net/
本稿でご紹介する新型「日産キックス」はその先陣を切るモデルとして6月24日に発表、30日の発売となりました。
今回のクルドラでは、キックスの豊富なオプションをご紹介しながら、この新型車の魅力を検証していきます!
目次(タップで飛べます)
新型キックスってこんなクルマ
クルマ好きなら日産キックスと聞くと、2008年から12年まで販売されていた軽自動車パジェロミニの日産OEM版を思い浮かべる方もいるかも知れませんが、今回のキックスはそれとは無縁のクルマです。
キックスは日本では初登場となりますが、既に2016年からブラジルや中国、アメリカ等では販売されていたグローバルなコンパクトSUVです。今回、マイナーチェンジが行われ、そのタイミングで従来の日産ジューク後継車として国内市場へも投入されました。製造はタイで行われ輸入される形になりますが、この形態は最近の日本マーケットではスープラ、NSX、シビック(除セダン)、エスクードなど増えてきました。日産では現行マーチがタイ産モデルの先輩ということになります。
写真の通り新型キックスは、国内でも売れセンジャンルとなりつつあるBセグメントのクロスオーバーSUVです。
引用:https://blog.nissan.co.jp/
寸法は先代モデルに当たるジュークより全幅以外は、長く、高くなっているので一回り大きくなった印象ですが、絶対的にはコンパクトに分類されるスリーサイズです。
エクステリアでは”ダブルVモーショングリル”や”フローティングルーフ”など日産らしいアイコンで力強さとスタイリッシュさを表現。インテリアは低いウエストラインにより、開放感ある視界と大人でもくつろげる広い室内空間を実現し、ラゲッジも423ℓとクラストップレベルの容量を確保しています。
引用:https://twitter.com/NissanJP/
パワーユニットは、日産車で初めてe-POWERだけの設定となり、アクセルペダルの踏み戻しで車速を調整できるワンペダルドライブが可能です。
改めてe-POWERについておさらいしておくと、ガソリンエンジンは“発電機”として電気を生み出すことだけに集中し、駆動力はその電気を使って回るモーターで得るハイブリッド機構の一種です。キックス搭載にあたり同ユニットを積むノートより最高出力は174PSから177PSへ上がり、モーターの最大トルクも254Nmから260Nmへと増大しています。
引用:https://www.goodspress.jp/
キックスにメーカーオプションはあるの?
前項の通り新型キックスはタイ国からの輸入車となりますので、スタートアップ時点ではあまり多くのメーカーオプションは設定されていません。
それ以前にグレードについても非常にシンプルで、下記のように実質”X”の1グレードでツートーンカラーのインテリア仕様車を用意することで2グレードとなっています。
エンジンも駆動方式も1種類ずつと、とにかくシンプルな構成です。その分ボディカラーは、ルーフがブラックとなるツートーン車の設定も含め13色と多彩です。
話しを戻してメーカーオプションですが、2つのセットパッケージが用意されています。
日産が元祖の先進モニターシステム
「インテリジェント・アラウンドビューモニター+インテリジェント・ルームミラー」のセットは、おすすめするまでもなく、かなり高い装着率となるでしょう。
上空から見下ろしたような映像で駐車をサポートしてくれる”インテリジェント・アラウンドビューモニター”は、今や「パノラミックビューモニターシステム」(トヨタ)や「マルチビューカメラシステム」(ホンダ)のように呼び方こそ違え、どこのメーカーにも装備モデルが増えてきました。但し、元は日産が2007年の2代目エルグランドで世界初装備した機能なのです。
アラウンドビューモニターも進化しており、今回のキックス用はクルマの周囲で動く物体を検知してドライバーに知らせ、駐車時や発進時の安全性を高める「移動物検知機能」が付いた最新バージョンになりました。
いつでもクリアな後方視界を確保
もう片方の”インテリジェント・ルームミラー”も今後一気に装着率が増えそうなタイムリーな装備です。
後席に乗っている人やヘッドレスト、ラゲッジに積んだ大きな荷物などが写り込んで、ルームミラーの後方視界が妨げられる場合があります。そんな時にこのミラーなら車両後方のカメラ映像を鏡面部に映し出すので、車内の状況や天候などに影響されずいつでもクリアな後方視界が得られます。また、インテリジェント・アラウンドビューモニターの映像をミラーに写すことも可能です。
最新のトヨタハリアーでは、このミラーに録画機能まで備わるようになり、かつてのACC(アダプティブクルーズコントロール)のようにアッという間に普及していくと思われますが、現在のところコンパクトSUVではキックスだけの装備です(ヴェゼル等一部ホンダ車にはディーラーオプションで設定あり)。
引用:https://www.goodspress.jp/
寒い日・地域に嬉しいヒーティングセット
もう一つのセットパッケージが、「前席ヒーター付シート+ステアリングヒーター+寒冷地仕様」です。
これはその名の通り、冬場に嬉しいフロントシートとステアリングにヒーターが備わり、ヒーター付ドアミラー・リヤヒーターダクト・PTC素子ヒーター・高濃度不凍液がセットになる寒冷地仕様が付くパッケージです。ちなみにPTC素子ヒーターとは、通常のヒーターだと、エンジンの暖気が終わるまで温風が出ませんが、PTC素子の場合、電気を流すと発熱するので、比較的早く温風が出せるヒーターのことです。
このメーカーオプションは”Xツートーンインテリアエディション”には標準なので、Xグレード用のオプションになります。オプション価格が55,000円なので両グレードの価格差110,000円の内、半分を占めることになりますね。そうするとツートーンのインテリア代が55,000円ということです。
好みの一色が見つかる豊富なボディカラー
新型キックスにメーカーオプションが少ないのは、それだけ標準装備が充実していることの裏返しです。例えば日産自慢のプロパイロット(2.0ではないですが)やSOSコール等の先進装備はもちろん、LEDのヘッドライトやフォグランプ、17インチアルミホイールまで標準となっています。
引用:http://brog.tomorrow01.com/
輸入車なので納期短縮を図るため、ある程度メーカーも見込発注しておくはずですが、おそらく2つしかないメーカーオプションは、どちらも装備されたものが多くなると思われます。むしろ、納期で言えば前述した豊富なボディカラーがキックスの特徴なので、少し個性的なカラーを選ぶとそちらの方で時間を取られる可能性も。
全13色中、追加料金が必要となるカラーが8色(ツートーン4色、モノトーン4色)と多めですが、流行りのツートーンや定番の白、イメージカラーのオレンジはそれら有償色に含まれるため、むしろ無償の標準色をオーダーしたときに時間が掛かるかも知れません。
ちなみに筆者も当初勘違いしていましたが、Xツートーンインテリアエディションの車体色はツートーンから選ぶものと思っていました。実際はツートーンインテリアでもモノトーンのボディカラーが選べますし、ただの”X”グレードでもツートーンのボディカラーが選べます。グレードと車体色の組み合わせは自由なのですね。
ディーラーオプションもセットパッケージがお得
後付け可能なディーラーオプションは、必要が生じたときにいつでも選べるので、じっくりと検討するのもよいと思いますが、やはり値引きの厳しい新型モデルでは、新車購入時のサービスとして狙っていく人も多いかも知れません。
キックスのディーラーオプションは70点近くの品揃えとなっていますが、メーカーオプション同様にいくつかのパーツを組み合わせ、お得な価格設定とした「セットパッケージ」が用意されていておすすめです。
よりSUVらしいルックスに仕上げるには
エクステリア関連の純正アクセサリーは、トヨタやホンダがGRやモデューロなど自社ブランドのドレスアップパーツを積極的に展開していますが、もちろん日産にもニスモやオーテックといったブランドがあります。今のところキックス用はまだアナウンスがありませんが、純正アクセサリーで2種の「エクステリアパッケージ」がラインナップされています。
“ブラックスタイルパッケージ”と”シルバースタイルパッケージ”の構成はほぼ同じで、フロントアンダープロテクター+サイドシルプロテクター+リヤアンダープロテクターの三点のセットになります。
全く同じ構成ながらブラックとシルバー、色により魅せる表情がけっこう違ってきます。ブラックはシックで大人の雰囲気を醸し出しますが、シルバーの方はSUVらしいアクティビティを感じさせます。特にリヤのアンダープロテクターがあると、一気に都市型クロスオーバーからクロカン風味が強めになり、アウトドアな気分が高まります。
また、写真のブラックスタイルパッケージには、表記の三点の他に「ブラックグリルフィニッシャー」と「ブラックフロントバンパーロアフィニッシャー」も装着されていて、メッキパーツが艶ありブラックに置き換わることで、さらに精悍な印象が増しています。ブラックスタイルを選択するなら、ぜひセット装着をおすすめします。
ニスモバージョンの登場はあるか?
蛇足になりますが、2019年の米国ラスベガスで開催されたSEMAショーに、ニスモが手を入れたキックスがお披露目されていました。もっとも今回のマイチェン前のモデルであり、かつ海外仕様のためパワーユニットは1.6ℓNAエンジン車ですから、根本的にe-POWERオンリーの国内モデルとは違います。
ですがマーチやノートにもニスモバージョンはあるので、今後キックスにもニスモのパーツがオプションに加わる可能性は十分あります。
引用:https://carview.yahoo.co.jp/
アウトドア派には必需品のセット
「プロテクションパッケージ」は、荷室の汚れを防ぐラゲッジソフトトレイと足元を泥汚れから守るラバーマットの二点がセットされたお得なパッケージです。
マリンスポーツやキャンプなどアウトドアを趣味とされる方には、重宝するアクセサリーでしょう。
ラバーマットあたりだと、オートバックス等自動車用品店で安価な商品も売られていますが、ディーラーオプションの強みとしては純正フロアマットに重ねて敷いた際、ボタンでしっかりと固定できるので、乗り降りするたびにズレる煩わしさを解消できます。
室内を華やかに彩るパッケージ3種
「インテリアパッケージ」はインテリアパネルパック、インテリアLEDバルブパック、インテリアLEDバルブパックプラスワンの三種類があります。
LEDパックの二つは、室内灯等が電球のやや黄色み掛かった色合いから、鮮やかな白い明かりとなることで夜間の景色が変わります。おすすめですが、やや価格が高いのがネックだったので、パックされることにより値引きとなっているのは助かります。
インテリアパネルパックは、ウインドウスイッチフィニッシャーとシフトノブベースフィニッシャー二点によるドレスアップパーツです。
専門誌等によるキックスの評価に、インテリアの質感がやや厳しいとの声があるようで、確かにダッシュボードやインパネ周り、ドア内張り等にハードプラ部品が目立ちます。一部にソフトパッド部品を貼り付けてはいるものの、カタログやHPで謳うほどの高級感は感じられません。
そこへこのオプションを装着するとインテリアの質感が高まります。
写真の通り全4種ラインナップされていますが、定番はカーボン調でしょうか。ありきたりなようならブルーカーボン調あたりが妙味もあっていいかも。若い人にウケるかは分かりませんが、Xツートーンインテリアエディションの内装ではなく、標準のブラック内装なら差し色的にオークウッド調パネルもアリですね。
キックスのナビゲーションでおすすめは?
メーカーオプションの項でキックスの標準装備が充実していると話しましたが、残念ながらナビゲーションシステムについては未装備です。
ここのところトヨタやマツダのモデルで、ディスプレイオーディオやモニターは標準化する流れも出来つつありますが、キックスではディーラーオプションから別途購入する必要があります。
カタログで用意があるのは日産オリジナルナビゲーションの9インチモデルと7インチモデル。どちらも3年間6万キロの保証と全国地図更新が3回まで付いています。また地図データは今や主流のメモリータイプです。
メリット多め!おすすめは9インチナビ
おすすめは9インチモデルでしょう。確かに価格差は大きく10万円以上のアップになりますが、本質的に目で情報を得るモニターサイズは費用対効果が必ず実感できます。また9インチナビはキックス専用らしいインテリアと調和するスマートなデザインになっていて、ホワイトイルミ照明で浮かび上がるスイッチ等と合わせ、室内をより美しく仕立てます。7インチナビも取付パネルは専用ですから、収まりは悪くないですが、モニター左右の余白(?)がやはり目立ちます。
9インチナビだけのメリットで大きいのは、メーカーオプションのインテリジェント・アラウンドビューモニターの画像を映し出すことができます。これがないとアラウンドビュー画像を小さなルームミラーの中で確認することになり、視力の弱い方だとけっこう見辛く、機能の恩恵を十分に得られない場合があります。
それだけでなくマイカーに通信機能を持たせ、スマホアプリと連携させ様々なサービスが受けられるNissanConnect(別途契約要)が利用できるのも9インチナビの特権です。
連携機能が活きるセットパッケージが狙い目
絶対的に高価な9インチナビですが、ディーラーオプションのセットパッケージがナビゲーションにも用意されていて、それが「ナビレコお買い得パック」です。
このパックは9インチナビ+ドライブレコーダー(DJ4-D)+ETC2.0ユニット(BM19-D2)の三点セットになり、これで定価から3万円引きになっています。
これはかなり魅力的なセットで、純正アクセサリーで統一することによりドラレコもETCもナビと連携できるようになります。特にドラレコの録画映像が9インチのモニターで確認できるのは嬉しい機能です。モニターサイズに余裕があるので、録画を見ながらその録画地点を同時に地図表示することもできます。
なおパックにはなっていませんが、7インチナビであっても、純正ドラレコとの組み合わせであれば同様の機能は使えます。
“このままで終われるか”新生日産に注目!!
引用:https://response.jp/
2020年3月期決算のオンライン記者会見においてクロージングビデオとして映し出された映像が話題です。「NISSAN NEXT: From A to Z」と題されたその映像には、今後発売が予定されている12台のシルエットがお披露目されました。
”A”のアルファベットと共に7月発表予定の新型EVクロスオーバー「アリア」のシルエットが登場すると、続いてイニシャルと思われるアルファベットと共に12台のクルマが次々と現れ、大トリは”Z”の文字が登場して次期「フェアレディZ」と思われるシルエットで締められました。
引用:https://car.watch.impress.co.jp/
“K”はもちろんキックス(KICKS)でしたが、ここまでの負のスパイラルを断ち切り新生日産として再生が成功するのか。クルマ好きには興味が尽きませんが、まずはご紹介したキックスの動向に注目です。
引用:https://www.gqjapan.jp/
以上、キックスのおすすめオプションをご紹介しました。
この記事を見てくれた人には新車購入時に絶対損をしてほしくないので、どうやって騙されずに値引き交渉すればよいのか、次の記事でチェックしてみてください。
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