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後悔しないために確認しておきたいワゴンRスマイルの不満点3つ

最終更新日 2024/6/3

近年、自動車の国内市場において幅広い層支持を受けているのは圧倒的に軽自動車コンパクトカーです。とりわけ軽自動車純日本規格のクルマであり、登録車とは違う独自進化を遂げてきました。
年代により”ウケる要素も変化し、令和現在人気の中心全高1700mmを超えるスーパーハイト系ワゴン。中でもホンダN-BOXの売れ行きはダントツで長らく軽販売首位の座をキープし続けています。そんな王者N-BOXの連勝記録に昨年一度ストップを掛けたのがスズキワゴンRでした。但し、販売数量を押し上げたのは9月追加設定された「ワゴンRスマイル」の人気によるものです。

背丈(車高)でセグメント分けされる軽自動車としては、ワゴンRより高く、スペーシアよりは低いという中間を狙ったようなディメンション。ワゴンRシリーズでありながらヒンジドアではなく、スペーシアと同じ後席スライドドアを採用。スズキではこれまでなかったポジションのブランニューモデルが”スマイル”です。

引用:https://news.mynavi.jp/

本稿ではワゴンRスマイルを実際に所有した方や、体感した方の様々な口コミ情報を徹底チェック。人気モデルに見え隠れするマイナスポイントを洗い出し検証していきますので、ぜひ新車購入等の参考にしてください!

ワゴンRスマイルのプロフィール

引用:https://www.colors-aeon.com/

スマイルワゴンRの看板を背負いながらも内外観ともに共通項は一切感じられません。エクステリアは角部をまるめたスクエアなデザインで、個性的な楕円ヘッドライトが特徴。ハスラーラパンのような「まん丸な”」にしなかったのは、可愛い一辺倒のクルマとして見られるのを避けるためだとか。確かにヘッドライト周囲の太めのクロームメッキ部フロントグリルメッキバーが連なり、ドットのメッキ加飾を挟む造形は中々に上質感もあります。

ワゴンRのサイズ感でスライドドア採用がポイント

セリングポイントになるスライドドア開口幅はアニキ分のスペーシア同等の600mmが確保されており、リヤステップ地上高345mmと低目で乗降性に優れています。またハイブリッド車ではスライドドア電動開閉式になる他、ドアが完全に閉まる前にクルマから離れることが可能な「パワースライドドア予約ロック機能」も装備。

インテリアの方もワゴンRとは別物で、インパネのメーター類ワゴンRセンター配置から、ステアリング正面と普通の位置に戻っています。シートアレンジについては後席分割可倒式で、個々に座面フォールディングも可能となっているため、全倒するとラゲッジルームと連なるフルフラット状態にもできます。

引用:https://foresight-web.jp/

パワーユニットはマイルドハイブリッドがメイン

パワーユニットには通常のガソリンエンジン車に加え、マイルドハイブリッド車も用意。ハイブリッド機能としては、ISG(小型のモーター)を使って減速時のエネルギー回生と加速時のエンジンアシストを行ってくれる補助的なものです。プリウスのように電気モーターだけで走れるフルハイブリッド車ではありません。

先進安全装備では”スズキセーフティーサポート”を全車に標準装備夜間歩行者も検知できる衝突被害軽減ブレーキデュアルカメラブレーキサポート」やバック時にも衝突被害軽減ブレーキが作動する後退時ブレーキサポート、他にも誤発進抑制機能車線逸脱警報機能ハイビームアシストなどを装備します。

さらに上位グレードでは、全車速対応のACC(アダプティブクルーズコントロール)も選択できます。

引用:https://news.kakaku.com/

ワゴンRスマイルの不満点を確認しよう

冒頭にも記載のとおり、やや存在感が薄れかけていたワゴンRの名前を再びクローズアップさせたスマイルは販売面でも好調。今ではワゴンRシリーズ販売台数の半数以上を占める状況が続いています。

スマイルは昨年9月の発売ですからまだ1年も経っていないため、各種サイト上での口コミ件数などもまだまだ少なめ。それでもそれらをチェックしていくといくつかオーナーさん達共通する傾向も見られます。

本稿ではネガティブな意見の多いものについてご紹介していきます。

①口コミが多かったインテリアの不満点はココ

口コミを精査していくと、特徴としてエクステリアについての不満はあまり上がっていないようです。もちろんマイカーとして所有している方が中心ですから、ソコが気に入らなければまず購入には至っていないはずで、何点か見られた「かわいいに振り過ぎ」とか「目元がなんか怖いんですけど」といった意見は、試乗レベルでの感想が中心でした。

反面、インテリアについては様々な口コミが寄せられていました。

「車内質感は及第点といえるが、ナビ部分パネルがエアコン吹き出し口と一体の造形になっていて、軽の車幅からしたらアンバランスなほどデカイナビ大画面化は時代の趨勢だが、デザイン的にもピアノブラック加飾され、その分ワル目立ちして圧迫感もある。画面を大きくしているのだから仕方ないでしょ、って感じなのかな

「ヘッドアップディスプレイ不要だと思っているが、それを付けていないモデルヘッドアップディスプレイ部分にフタが付けらており、それがけっこう大きな面積を取っていて目立つ。どうせなら小物入れにでもしてほしい

引用:https://kakakumag.com/

「室内高余裕があるためかシート普通車並みにしっかりしているのは美点。但し、ヘッドレストも非常に大きくなっていて、バックミラーでの後方確認時左右が見にくくなっている。特にの低い運転するときは、目視もし辛くややストレスになっているみたい

「登録車からの乗り換えだったので、ドア周りセンター部分収納がやや小さいと感じる。身内が乗っているハスラーだとグローブボックス2つあるが、スマイル1つだけなのも残念車検証とか入れると小物を入れる場所に不足が出る

「スペーシアから乗り換えたが、思いのほか気に入らないのはラゲッジ部からリヤシート前方へ動かせないこと。調べたらハスラーは動かせるが、普通のワゴンRスマイル同様に動かせない。価格大差ない同じスズキの軽でなぜこうした差別化があるのだろうか

質感はだけど意外に気になるのはヘッドレスト?

インテリア口コミといえば、よくヤリ玉に上がるのが”質感”なのですがワゴンRスマイルに関しては、そこは概ね好意的な感想が多かったです。
確かに近頃のスズキ車は、高価な樹脂プラを用いているわけではないのに造形デザイン、具体的にはフェイクのステッチ表現やルーフライニングのキルティング風処理などで「お値段以上」的な印象を抱かせます。

引用:https://lotas-yamada.co.jp/

口コミにはナビパネルヘッドレストなどのサイズ感にネガな話が目立ち、特にヘッドレストの件はけっこう多く見られました。一つにはスマイル購入者割合が他のモデルに比べて女性比率が高く、その分、後方目視などでヘッドレストが邪魔をし、不便を感じる場面が多いのかもしれません。さらに後席に座った際には、ヘッドレストにより前方視界が遮られるため閉塞感があるというコメントもありました。

また、ラゲッジからのリヤシートスライド機構がオミットされている件は、開発者コメントがウェブ上に挙がっていて曰く「スペーシアハスラー自転車アウトドア用品を積み込む機会が多いと想定して、ラゲッジからのスライド機構を設けているが、普段使いがメインとなりそうなワゴンRスマイルでは外している」ということでした。

まぁ外した分、コストもいくらか下がっているはずですが、付いているクルマから乗り換えた方は気になりますよね。

引用:https://www.goodspress.jp/

次に多かった走行面に関する不満点はココ

軽自動車ウレ線モデルを見ると”お約束”的になっているのが、ノーマル系カスタム系二種類のエクステリアバージョンが用意され、尚且つカスタム系の多くにはターボエンジンを設定することで走りのイメージも強調されています。

これはスペーシアでもワゴンRでも同じですが、スマイルにはその設定はされていません。スマイルマイルドハイブリッドの用意こそありますが、NA(自然吸気)エンジンだけのラインナップ。

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そうしたことを背景に、口コミには以下のようなコメントが目立ちました。

とにかくトルクがない。ショッピングセンター屋上駐車場へのスロープで、登んねぇ!と思わず叫んでしまうほど。スマイル山道アップダウンの多い高速を走る場面は多くないというメーカーの勝手な想定?はいかがなものか

「平地を走るに分には静かでよく走るが、坂道なんかではパワー不足を感じる。仕方なく踏み込むとエンジン音がやかましい。ターボの設定が欲しいところだが、このクルマを選ぶ客層はそこまで走りにこだわらないとの判断なのだろう

引用:https://kuruma-news.jp/

「加速は決して速くないし、少しのコーナーでもすぐにロールしてしまう。クルマとしての性能はほぼ街乗りだけを考え、低速域をいかに快適に走るかのみに全振りしたイメージがある

「ノンターボなので、スタートがもっさりしている。マイルドハイブリッド燃費向上よりも発進時アシストが目的だと思うが、あまりその効果は感じられない」

「サスペンションは柔らかくコーナーでは大味な曲がり具合となる。ゆるいステアフィールの影響もあって高速では直進安定性に欠く。R06Dエンジンは前車と比べれば静かで快適だし、元々高速には向いてない軽自動車だからそんなに期待はしていないけどね

「乗り心地重視のグニャるリアサスに加え、ステアリングにもクイックな雰囲気は皆無。あえてスローな味付けにしていると言うよりはダルダルな感じで、意図せず山道を走るときなどはかったるい。無いものねだりだが、もう少しシャキッとした足回りターボ仕様があれば、ライバル差別化できたのに

街乗り重視は理解できるがターボの選択肢も欲しい

スマイル口コミ不満である意味一番多かったのが、ターボモデル不在というグレード体系でしょう。というのもワゴンRにもスペーシアにもターボは用意されていて、同じメカニズムを使うスマイルターボを設定するのが困難ということはないはず。

引用:https://kei-spa.com/

ここについてはリヤシートスライド操作の件同様に開発者コメントもあり、「スマイルでは購入しやすい価格帯にプライオリティがおかれ、そのためにマイルドハイブリッドなしのグレードも用意した。ターボを望む声がどの程度なのかは常に探っているが、実態としてスズキ車ターボユーザーは全体の1~3割程度。加えてスマイル女性比率を考えると、ターボよりもまずはロープライス重視した」ということです。

確かに販売開始後の売れ行きを見れば、その見方も的を得ていたようにも思われますし、スマイルもこれで終わりというわけでもないので、今後のバリエーション展開に期待したいところです。

特に今年7月からは事情も変わりました。最後の口コミにある”ライバル”とは、言うまでもなく「ダイハツムーヴキャンバス」のことでしょう。ワゴンRスマイルが開発されたのも2016年登場以降、確実にシェアを伸ばしてきたムーヴキャンバス人気を横目でにらんでいたのは間違いありません。
そのムーヴキャンバス7月フルモデルチェンジを受け、前モデルにはなかったターボ車が設定されました。これはスズキも看過できないはずですよね。

その他の不満アレコレ

引用:https://carbell.jp/

大きくは括れない部分にも様々な口コミが集まっていました。主観的なところ、あるいはクルマの個体差などもあり感じ方は人それぞれですが、何点か興味深い内容もありました。

「ハイト系軽自動車車内広々のイメージでいたが(実際寸法的にはそうだが)、リヤシートに収まる子供たちにしてみるとウエストラインが高めで、ウィンドウ縦幅短いため見晴らしが悪く閉じ込められたように感じているみたい

なぜか運転席へ乗り込んだ際に半ドアになりやすい。そんなにドアが重いとは思えないが、気密性が高い裏返しか?

「130万円グレードだとシートリフターはおろかチルトステアリングも付かない(同じ価格のアルトには付いている)。背の高い軽リフターなしはキツイし、人によっては窮屈なドラポジになる

「フロントウィンドウ縦方向が短く、さらにAピラーが立っているため、先頭停車したときなど信号機が見えづらい。前車のワゴンRではそんなことなかったのに

「ラゲッジルームフロアボードを外すと白い発砲スチロール物入れになっていて、そのチープさが”これぞだな”と実感したポイント

引用:https://car.watch.impress.co.jp/

少しゆったりめの姿勢運転すると、ヘッドアップディスプレイ半分くらいしか見えなくなる。座高によるところも多少あるが、ヘッドアップディスプレイのアジャストを一番に設定していても、シートバックを少し立て気味にしないと厳しい

「オプションACCは付くが、電動パーキングブレーキオートブレーキホールドが用意されなかった。スズキの”電パ嫌いは徹底しているが、おそらく新型ムーヴキャンバスには装備されるであろうことを予想していないのかな

もちろん本稿では意図して不満点を抽出しチェックをしてきましたから、それを持ってワゴンRスマイルのクルマとしての魅力度が低いかといえば、決してそうではないでしょう。
実際に口コミでは高評価も多く、不満点をピックアップするのに時間が掛かるほどでした。

ライバル刷新でスズキvsダイハツの新ラウンドスタート

スマイル開発段階での”仮想敵”は初代ムーヴキャンバスだったことは明白で、昨年のスマイルデビュー時にはその性能を上回る箇所もたくさんありました。

引用:https://www.webcartop.jp/

またあえてターボエンジンを用意しなかったのも、⾞線逸脱抑制制御機能レーンキープアシストがないのも、ラゲッジからのリヤシートスライド機構がないのも、ムーヴキャンバスにも付いていないから、、、という皮算用があったのかも知れません。

しかしクルマの進化は続いていくもので、2022年新登場した2代目ムーヴキャンバスデザインこそキープコンセプトでしたが、メカニズム面ではプラットフォームから刷新。あらゆる部分で大幅なアップデートが実施されました。

最新スペックとなった2代目ムーヴキャンバス

前々項でもお伝えしましたが、まずターボモデル設定されています。加えてカスタム系とまではいきませんが、男性ユーザーを意識したかのような「セオリー」というモノトーンで渋いカラーリング加飾を施したグレード新設されました。
さらに電動パーキングブレーキの設定まで加わっていて、先進安全装備関連ではスマイル未装備のものまで用意しています。

引用:https://web.motormagazine.co.jp/

こうなるとスマイル前提が変わってしまったわけで、スズキも「このままでいい」とは考えていないでしょうから、次の改良でどう動いてくるのか楽しみになります。おそらく本稿で上がった不満点のいくつかは改善されるでしょう。

とにかくスズキダイハツライバル道は歴史がありますから、ガチンコのモデルでは徹底してやってくれるはず。

1979年アルトミラで火蓋を切ったスズキダイハツの競争は、ワゴンRムーヴスペーシアタントハスラータフトソリオトールなど今も終わることなく続いています。

ワゴンRスマイルムーヴキャンバスの戦いの行方も要注目していきましょう。

引用:https://www.webcg.net/

以上、ワゴンRスマイル不満点をいくつか検証してみました。

この記事を読んでくれた人には新車購入時に絶対損をしてほしくないので、どうすれば一番お得な値引き交渉ができるか、次の記事でぜひチェックしてみてください。

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