パッソの不満点3つ+αまとめ!後悔しないために確認しておきたいポイントとは?
最終更新日 2023/4/2
近年、自動車の国内市場において幅広い層に支持を受けているのは圧倒的に軽自動車とコンパクトカーです。とりわけ軽自動車は純日本規格のクルマであり、登録車とは違う独自進化を遂げてきました。
しかし人気の軽自動車ですが、税金等維持費が安く優遇されるバーターとして”超えられない制約”が存在します。それは車体サイズ(主に全長・全幅)、エンジンの排気量、4名乗車だったりしますが、それにより軽を選ぶことができないユーザーも一定数出てくるわけです。
そうした方にピッタリな選択肢としてコンパクトカー、とりわけリッターカーと呼ばれる排気量1000ccのモデルが受け皿として80年代を中心に各メーカーとも用意がありました。
現在のコンパクトカーは1.2ℓから1.3ℓあたりに排気量が引き上がっていて、2022年に日産マーチが生産終了となり、純粋なリッターカーは今や本稿の主役トヨタパッソ(兄弟車のダイハツブーン含む)だけになっています。
引用:https://soranisumu.jp/
本稿ではパッソを実際に所有した方や、体感した方の様々な口コミ情報を徹底チェック。最後?のリッターカーに見え隠れするマイナスポイントを洗い出し検証していきますので、ぜひ新車購入等のご参考にしてください!
目次(タップで飛べます)
パッソのプロフィール
コンパクトカーと言えばフィットやヤリスなどBセグメントのモデルが代表ですが、パッソのように全長が3.7m以下の車種はAセグメントに分類されます。そういう意味では軽自動車も含まれますが、国産登録車だとほとんど思い浮かびませんね(輸入車だとフィアト500やルノートゥインゴあたり)。
引用:https://corecar.net/
そんな少数派になってしまったAセグ登録車であるパッソは、現行型が2016年に発売となった3代目モデル。2004年登場の初代モデルから一貫してトヨタとダイハツとの協業体制で作られているクルマで、「プチトヨタ」の愛称のとおりトヨタラインナップでは最小モデルであり、そのこと自体が軽を製造していないトヨタにとってパッソの役回りでもあります。
もっとも協業で作っていたのは2代目迄なのが実態で、現行3代目はバッジ替えがされているだけの純ダイハツ製のOEM車となりました。
エクステリアは2パターン用意され、ノーマル系がX、カスタム系がMODA(モーダ)としてラインナップ。Xは主張控えめなオーソドックスなデザインで、年齢や性別に関わらず選びやすいグレードです。
MODAは大型フロントグリルの採用で存在感高め
MODAはカスタムといってもどちらかと言えば、某MINIをイメージさせるかのような愛嬌のあるルックスが特徴。アーモンド形のヘッドライトなどが個性的ですが、2018年のマイナーチェンジではフロントグリルがより大型化され存在感がさらに高まりました。
引用:https://www.webcg.net/
インテリアはシンプルでわかりやすい操作性優先のレイアウト。ダッシュボードは水平基調で中心部のディスプレイがやや張り出したデザインになっていますが、全体にはフラットなためフロントフェンダー端がつかみやすい見晴らしの良いコクピットです。
またクルマ自体はとてもコンパクトですが、先代比で延長されたホイールベースや前後シート間の拡張なども手伝って、全席がリラックスして乗車できるようになっています。
パワーユニットには2代目まで用意された1.3ℓがなくなり、すべて1.0ℓガソリンエンジンに一本化。これにより全体の車両本体価格を抑えることができ、パッソの経済性の高さがさらに際立ちます。
パッソの不満点を確認しよう
パッソを選ぶユーザーはクルマに対してある程度割り切った役割を求めている場合も多く、SUVやスポーツカーに比べるとそこまで積極的な口コミや論評といったものは少なめです。
それでもMODAを選ぶ方などは実用性+αを期待しているところもあるのか、それらをチェックしていくといくつかオーナーさん達に共通する傾向も見られます。
本稿ではネガティブな意見の多いものについてご紹介していきます。
①エクステリア・インテリアの不満点はココ
パッソの口コミの中でエクステリアに関するものはほんとにわずかしかなく、「見た目はミニあたりをイメージした、というかパクったかのような印象」とか「タイヤとホイールハウスの隙間が大きいため踏ん張り感がなくて少し弱々しい印象を受ける」といった程度。当たり前ですがクルマを購入するのにエクステリアは重要な要素ですから、そこが気に入らなければ購入には至らないでしょう。
また逆に、パッソの場合は「5名乗るから軽じゃムリ」的な実用性から事務的に選択し、結果外観どうこうは別に気にしないという方もいるでしょうか。
一方、インテリアについてはいくつか不満点も上がっていたので以下のとおりご紹介します。
後席の座面短っ!ナビがイマどきの軽より小さい!
「乗った印象は広く感じるのだが、インテリア細部の質感は軽自動車感が拭えないし差別化が出来ていない。価格は抑えつつも小型車らしい差別化が、メーカーにはもっとも期待している部分である」
「内装は普通の評価だが座面の短さは半端でない、なぜこんなに短いのか?特にリヤシートは足元を広く見せているが、実際は座面が短いのでそう見えるだけのマジック。実用性に乏しい」
「シートの座り心地が最悪で”買うんじゃなかった”と少し後悔している。試乗で気づくことのできなかった自分が悲しい。高評価のレビューを見ると”こんなのでいいの?”と不思議に思う」
「Xグレードを営業車にも使っているが、白っぽいグレーの内装ゆえ汚れが目立つ。そうしたニーズが多そうなXは黒っぽい内装の方がよかった」
「イマどきナビが7インチモニターのものしか用意されていないのは軽以下。インパネスペースがデザイン上小さくても、市販品で見かけるフローティング構造にするなどして大画面ナビ対応にはできるはず」
厳しい評価を受けながらも実は新設計されたシート
そのサイズ、座り心地などで厳しい評価のあるシートですが、パッソのシートは軽ではお馴染みのベンチシートを採用。左右席間のウォークスルーは楽にできますが、ベンチはフラット形状なためホールド性を確保しづらい面も。そのため着座状態の尻、腰、ヒザ裏3点で身体を支えられるよう骨格から構造まで新たに設計し直されたシートが採用されています。
万人にベストフィットするのは難しいところですが、パッソのシートは安直に軽用のものを仕立て直したレベルでないのは間違いありません。
引用:https://motor-fan.jp/
②走行性能の不満点はココ
口コミを見て行くともっとも目に付いたのが走行性能に関する部分。もちろんリッターカーであるパッソのエンジンは1.0ℓガソリンのみ。ターボのような過給機もなければ、小型モーターでマイルドハイブリッド化しているわけでもないので、そのスペック自体は推して知るべしのはずですが、実際のオーナー諸氏からは「それはわかっちゃいるけど・・・」という論調のコメントが以下のとおり並びました。
パッソで高速道は走るなと?サスの能力低すぎでしょ!
「リッターカーなので街乗り60km/hぐらいまでの走行なら問題なし。しかし高速道路で追い越すシーンでは加速のためエンジンが非常にやかましくなる。速度域が高くなればなるほどやかましく、非力さを感じてしまう。前モデルにあった1.3ℓくらいの排気量は用意すべきではなかったか」
「軽自動車+340ccの余裕なんてまったく感じられず、高速ではアクセルをベタ踏みじゃないとしっかり進まない。これでは余裕どころか軽より車重は重いため、むしろ軽ターボにはカモられる。せめてあと0.3ℓ、パワーもあと30馬力はないとね」
「高速道路や自動車専用道路をよく走る人は軽のターボ車を選んだ方がよい。その方が安全に流れに乗って走行できる。パッソはタウンユース専用というくらい割り切るべき」
「サスペンションは単に柔らか過ぎで、ソフトな乗り心地から逸脱してしまっている。凹凸の吸収が悪く、突き上げはモロにくる。若干でもサスを締めてあげれば改善されると思うのだが」
「細かい凹凸程度はイイが、マンホールのふたを踏んだ場合などガシャーンとした突き上げがひどい。確認するとショックアブソーバーが垂直ではなく車体に対し斜めに取り付けてある。後部座席のスペース確保のための措置のようで、これではショックアブはまともに動作しないと思う」
「徐行に近い速度まで下げるとクルマが無理やりエンジンブレーキを効かせてくる。停止するときはいいが、人が飛び出してきそうな狭い道を最徐行しているような場面だとウザイの一言。かなりキツめにエンブレが効くのでスムーズな低速走行ができず、20km/hあたりでアクセルを踏む羽目に。ちょっといただけない仕様である」
「ブレーキペダルはけっこう奥まで踏み込まないと”効き始めない“ので怖すぎ。ダイハツ生産車に共通したチューニングなのかも知れないが、ブレーキに難儀するクルマは初めてだった」
余力を求め1.3ℓエンジンの復活を望む声多し
この項目ではサスペンションのフワ感、ブレーキのタッチなどの意見もありましたが、やはり断然エンジンの非力さを嘆く声が多かったです。皆さん総じて、街乗りレベルでは過不足ないことは前提とされながらも、高速道での走行には納得がいかないという論調。パッソの場合は軽のターボモデルがライバル車として想定もされるため尚更といった感じです。
パッソの3気筒エンジンは軽自動車で培ったダイハツ自慢の「e:Sテクノロジー」を進化させた技術が搭載され、燃費については21km/ℓ(WLTCモード)と電動化されていないガソリンエンジンとしては優秀な数値となっています。
しかし先代までパッソにも1.3ℓエンジンがあっただけに、今回1.0ℓに絞ったことで余計にそこへ不満が集中したもよう。この点につきメーカー開発陣の弁によれば「先代で走りの余裕を求めて1.3ℓを購入されたお客様にも、新型は1.0ℓで応えていこうというわけなので、トルク特性の改良などは徹底した」とのこと。
残念ながら市場の評価はメーカーの思惑よりも厳しめに出ているようです。発売から既に6年以上過ぎていますが、その間パワーユニットの改良はないため、おそらくこのまま継続していく可能性が高く、新規購入をご検討の場合はエンジン特性をよく理解しておきましょう。
③使い勝手の不満点はココ
エンジンなど走行関連の次に多かったのが、使い勝手に関する項目。
日本の国民車とも呼べ、売行きも好調な軽自動車はどのメーカーも研究開発に余念がなく、結果どのモデルも高い完成度を誇り、パッソなど価格面で競合しそうなAセグの小型車にとって手ごわい相手です。とりわけ使い勝手といえば最近のスーパーハイト系軽自動車はかなり煮詰められていて、そこがセリングポイントになっているだけにパッソも負けていられないところです。
パッソは軽の雄ダイハツが開発しているため、そうしたノウハウには事欠かないと思われますが、以下のとおり意外にも様々なところが指摘されていました。
ティッシュ箱収納できない?エコストップ効くの早過ぎ!
「タントと同じところが作っているとは思えないほど、室内に収納スペースが無さすぎ。せめてティッシュボックスが楽にしまえる収納場所くらいは用意して欲しかった」
「後部座席は一体型シートなので、右のシートだけスライドさせることや左のシートだけ可倒するといった左右独立した動きはできない。そもそも後部座席背もたれは一切リクライニングできない」
「ドアハンドルの安物素材感はともかく、形状があまりにも細過ぎる。まるでちょっと太いボールペンを握りしめるような感覚。ハンドルを引くたびに今にも取れてしまいそうな感触はどうかと思う」
「前席アームレストの小物入れはいただけない。肘置きなのに硬い蓋に肘が当たって痛くなり本末転倒。使い勝手の部分で言うとコスト削減なのか運転席側にアシストグリップがないのも何かと不便」
「エアコンのボタン配置は悪くないけど、シートヒーターのボタンがコンソールの下に隠れていて押しづらい。また、コンビニフックを装備しているが、とても小さくほとんど役に立たない」
「エコストップ(アイドリングストップ)の使用感が悪い。完全停止する前にストップが掛かるため、動力が抜けそれが理由でカックンブレーキになる。それを回避しようとほんのわずかでもペダルを戻すとエンジンが再始動し、停車後またエンジンが切れるという謎の悪循環となる」
「エコストップは低速になるとエンジンが止まるので交差点では切っておく方がいい。エコストップからのエンジン再始動が少し遅く感じられ、右折待ちから再スタートする時は早めにアクセルを踏まないとヒヤリとすることも」
「ダイハツ車特有の仕様にまだ馴染めない。具体的にはハンドルの遠さと手を離すとすぐ定位置に戻ってしまうウインカーのレバー。トヨタディーラーで旧型ヴィッツから乗り換えたが、トヨタtoトヨタではなかったことを実感する」
カタログや試乗レポートなどを見る限りでは、パッソの収納スペースなどが取り立てて少ないようにも感じなかったのですが、例えばその容積とか配置などで不満を感じる方も多かったようです。また、ベーシックなモデルだけに下位グレードになると、途端に装備レベルが下がることもあるようで、口コミ中にある後部座席の分割可倒については上位グレードだと設定がありました。
ダイハツ特有のウインカーレバー操作は変更も可能
一方でアイドリングストップの稼働制御は多く指摘されているとおり、最新モデルの洗練されたタッチというわけにはいかないようで今後に期待です。トヨタはアイドリングストップをやめてしまっているので、先代までのようにトヨタが開発にタッチしていれば搭載されない(少なくともパッソの方には)可能性もあったでしょうか。
引用:https://minkara.carview.co.jp/
また、いくつか”トヨタ車のようでいて実はがっつりダイハツ車“であったことからくる違和感の声もあり、口コミにもあるウインカーレバーのクセは特に目立ちました。ダイハツのウインカーは一度出したウインカーの点滅を中止させるときに、ウインカーレバーを逆方向に操作しますが、誤って反対側へウインカーを3回点滅させてしまうことがあります。
これはワンタッチターンシグナル機能(レバーを軽く操作してすぐ手を離すとウインカーが3回点滅する)が付いているための弊害です。
BMWなど欧州車ではよくある機能なのですが、国産車では珍しいものです。あまり知られていませんが、この機能はサービス工場でOFFにしてもらうことは可能で「カスタマイズ機能」の作動内容変更を依頼すればOK。気になる方はご相談してみてはいかがでしょうか。
その他の不満アレこれ集めてみた
大きくは括れない部分にも様々な口コミが集まっていました。主観的なところ、あるいはクルマの個体差などもあり感じ方は人それぞれですが、何点か興味深い内容もありました。
「ドアミラーが小さく視認性が悪い。最近は大型化しているのに、家族が使っている軽自動車よりも小さい」
「競合車が存在しないならともかくイグニス、フィット、マツダ2、スイフトあたりの価格が近い出来の良いクルマと比較すれば、トヨタの販売力が強いだけでクルマの本質はイマイチのまま」
「クルマの出来からすれば、購入するならXグレードで十分。価格が高いMODAは外観がミニ風なことと装備が多少増えるだけで、品質的には全然価格に見合っておらず割高感がある」
「遮音対策に手を抜き過ぎているのかエンジン音はアイドリング中からうるさいし、ウェット路面を走るとタイヤハウスで水がはねる音が直接車内に入ってくる」
「かつてダイハツはシャレードやストーリアなどAセグメントにも個性的で、欲しいと思わせる車種を造っていた。現在のブーンやパッソは軽では不都合な人が選ぶ単なる”安ぐるま”にしか思えない」
「MT車の設定がない。ブーンX4のような本気のスポーツまでとは言わないが、初代パッソにあったレーシーなスポーティなグレードをMT車で欲しかった」
引用:https://gazoo.com/
「本家のブーンがまったく売れていないのにOEMのパッソがそこそこ売れるのは、トヨタの営業力恐るべしだが、果たしてこのようなクルマにトヨタエンブレムつけて売ることは長期的にマイナスへ作用するのではないかと心配」
DNGA採用の次期型パッソ登場に期待!
もちろん本稿では意図して不満点を抽出しチェックをしてきましたから、それを持ってパッソのクルマとしての魅力度が低いかといえば決してそうではないでしょう。
パッソのようなAセグメントのクルマに求められる普遍的な価値は、より多くのユーザーが手に入れられる価格で提供されることです。コストを考えずに開発できれば、もちろん今よりも理想的なクルマが作れるでしょうが、現実にそれを欲しいと思えるユーザーのいない価格帯となってしまいます。
そのバランスをギリギリのところで詰めていかなければならないパッソは、ある意味もっともクルマ造りとして難しいゾーンにいるモデルなのかも知れませんね。
次期型パッソがあるとすれば、ダイハツのDNGAプラットフォームが採用されるでしょうから、先進安全装備スマートアシストの次世代バージョンなども盛り込まれ、現行型より遥かに競争力のあるモデルとなるに違いありません。期待して待ちましょう。
引用:https://response.jp/
以上、トヨタパッソの不満点をいくつか検証してみました。
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パッソをお得に買うには下取り車を高く売ることがカギ
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