トヨタヤリスのおすすめグレードを比較して検証!ベストバイモデルはどれ!?
最終更新日 2021/11/1
日本のクルマ市場において断トツで売れているのは軽自動車ですが、その次にくるジャンルはコンパクトカーと呼ばれるBセグメントのモデル群です。昨年(2019年)の販売実績でも登録車ベスト10中、6台がコンパクトカーです。
それだけにジャンル内の競争も激しく、各メーカーともに力の入ったモデルを投入しています。日本のトップメーカートヨタが送り出した最新Bセグモデルが、今年2月に発売となった新型ヤリスです。
引用:https://gazoo.com/
従来のヴィッツから車名変更され、グローバルネームであるヤリスを名乗ることになった新型は、正に全てが刷新されたトヨタ渾身の一作です。
今回のクルドラでは新型ヤリスを実際に購入する際、選ぶべきベストバイグレードは何かを徹底比較、検証していきます。
目次(タップで飛べます)
最新ヤリスはこんなクルマ
初代登場は1999年ですから既に20年近い歴史を持つヴィッツ(ヤリス)は、当時「安かろう悪かろう」とは言わないまでも、せいぜい価格だけが魅力であったコンパクトカーというジャンルに革命を起こしたモデルです。
ギリシャ人デザイナーによる優れたエクステリアデザイン、コンパクトカーの枠を超えた居住性、衝突安全ボディーGOAの採用、経済性に優れたエンジンなど従来のジャンル枠にとらわれないスペックの技術が投入されました。その結果、日本と欧州でカーオブザイヤーをW受賞するなど高い評価を得て、後にフィットやノートといった強力なフォロワーを誕生させ、今日に至るハイレベルなBセグメントの礎を築いたのです。
最新のヤリスはトヨタの新開発設計思想TNGAの最新GA-Bプラットフォームを用い、3代目ヴィッツからあらゆる面で刷新されました。
引用:https://response.jp/
特に新開発の直列3気筒ダイナミックフォースエンジン、躍動感のあるスタイリング、トヨタ初となる先進装備の数々に大きな進化が感じられ、初代モデルに匹敵するインパクトのあるモデルチェンジとなりました。
ヤリスはグレード構成が刷新!
先代にあたる3代目ヴィッツはエンジンが1.0ℓと1.3ℓ、駆動方式はFFと4WD(1.3ℓのみ)が用意され、グレードはベーシックなF、内外装にメッキ加飾を施したジュエラ、充実装備のUの3タイプ展開を基本に各グレードへハイブリッド車を用意。
引用:https://web.motormagazine.co.jp/
アイドリングストップ機能搭載のスマートストップパッケージやエアロパーツを装着したスポーティパッケージ、安全装備充実のセーフティーエディションなど特別仕様車も設定していました。
4代目の新型ヤリスでは3グレード構成は変わらずですが、1.3ℓに代わり1.5ℓエンジンが搭載され、各種特別仕様車がなくなったことで比較的シンプルになりました。
ではヤリスのグレードを見てみましょう。
上記の通りグレードは全部で3種類+1となります。1.0ℓエンジンにZグレードがないこと、6速MTは1.5ℓにしかないこと、4WDは1.0ℓと6速MTには選べないことの三点が制約となりますが、それ以外は装備差によるグレード展開になります。
X”B”パッケージは法人ユース
ヤリスでもっとも安い価格のモデルがX”B”パッケージです。
装備品は簡素ながら、7インチのディスプレイオーディオ、ABS&ブレーキアシスト、電動格納式ミラー、UVカットプライバシーガラス、DCM(専用通信機)など備わります。
但し、イマドキのクルマとしては外せない先進安全装備トヨタセーフティセンスは、オプションでも選べません。また、1.5ℓエンジンやハイブリッドの設定もありません。
この点からX”B”パッケージは個人ユースのマイカーとしてはおすすめしにくく、車両本体価格がリーズナブルなことから、レンタカーや法人の営業車的なニーズを狙ったグレードと言えるでしょう。
ベーシックながら充実装備のX
X”B”パッケージを除けば、ヤリスのグレード選びは装備差による松・竹・梅を決め、好きなエンジンと駆動方式を組み合わせることができます(松=Zだけ1.0ℓエンジンは選べませんが)。
先進安全装備が標準に
Xグレードの主な装備は上記の通りです。Xはトヨタセーフティセンスが標準装備となることから、マイカー候補としてはこのグレードがもっともベーシックなモデルとなるでしょう。
ベーシックながら基本装備は充実していてACC、オートマッチックハイビーム、サイド&カーテンシールドエアバッグやステアリングスイッチも付きますし、ハイブリッドならエアコンもオートになります。また、メーカーオプションの選択肢も増えブラインドスポットモニターやリヤクロストラフィックオートブレーキ、インテリジェンスクリアランスソナー、スマートエントリー&スタートシステム等も装備できます。
コスト重視なら断然おすすめ
普段使いなら何の不満もないグレードと言えますが、不足があるとすればインパネの質感が若干上位グレードより劣ること、スピーカーが2個しかないこと、LEDヘッドライトやアルミホイールはオプションにも設定がないことなどでしょうか。
その分、価格は1.0ℓなら150万円を切る上、高価なハイブリッド車でもXなら200万円を切るところから選べますから、コスト重視の方には魅力的なグレードです。
ちょうど良さを求めるならG
ヤリスに限らずどんなクルマでも、中間グレードと言うのは”お得感”が強いものです。
ベーシックでは物足りないがトップでは過剰な気も…と感じる方は多くそんな方々へ「ちょうど良い」線を突いてくるのがヤリスならGグレードです。
メーカーオプションの選択肢がさらに増える
Gの装備の充実度は高くデジタルメーター、メッキダイヤル付のオートエアコン、スマートエントリー&スタート、1インチアップした8インチディスプレイオーディオ、6スピーカー、UV&IRカット機能付フロントドアグリーンガラス、インパネ及びコンソールのピアノブラック塗装などが標準装備化される他、メーカーオプションの選択肢が増えます。
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例えばXにはなかった15インチのアルミホイール、3灯式フルLEDヘッドランプ+LEDターンランプ+LEDクリアランスランプが選べます。
トップグレードと同じインテリアにできる
また、Gグレードだけのメーカーオプションとしてコンフォートシートセットがあります。これはGのインテリアを殆どトップグレードのZと同じ内容にできるオプションです。下記の通り内容の充実度は高く、それに対してオプション価格は51,700円とバーゲンプライスの設定です。
標準のヘッドレスト一体型シートの方が好き、という方以外ならぜひ選んでほしいオプションですね。
トップ・オブ・ヤリスのZ
そして最上級のZグレードは、Gにオプションだった3灯式フルLEDヘッドランプが標準となる他、タイヤ&ホイール(スチール)は15インチにサイズアップ、シートは上級ファブリックを纏ったヘッドレスト別体型となり、オプションで合成皮革+ツィード調のシートも選べます。
トヨタ初のシートポジション機構
シート回りではトヨタ初の運転席イージーリターン機能が標準ですが、これは運転席の足元スライドレバーでお好みのシートポジションを記憶しておき、乗車の際、シート横のメモリーレバーを操作することで記憶させたポジションに簡単に復帰することができる機能です。
乗車するたびにシートを前後スライドさせて調節するストレスを軽減し、いつでも自分に合ったドライビングポジションを維持できます。
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細かいところでは、サンバイザー裏のフタ・照明付きのバニティミラーが助手席側にも用意、シートバックポケットやアンダートレイ、空気清浄機能のナノイー、LEDアンビエント照明もZにだけ標準装備です。
トップグレードだけの装備はコレ
Zの標準装備品の内、いくつかはGグレードでもオプションで選ぶことができますが、そういかないものもいくつかあります。
まず、エクステリアではフロントグリルのブラック塗装や大型のリヤルーフスポイラーはZグレード専用。またメーカーオプションになりますが、16インチのアルミホイールもZなら選択可能です。
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インテリアでは他グレードでウレタン製のステアリングホイールとシフトノブが本革巻きになり、ここだけでも車内の質感がグッと引き上がります。
さらにナビと連携したルート案内など運転に必要な情報をウインドシールドガラス内にカラー表示で投影し、少ない視線移動で情報の確認が行えるカラーヘッドアップディスプレイもZだけで選択できるメーカーオプションです。
コスパに優れたグレードは?
各グレードによる装備を見てきましたが、装備差に対して価格差を見てみるとエンジンタイプにより若干の差異はあるものの、X→Gへのアップ額が約15万円、G→Zへのアップ額が17万円となります。
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XとGの差額15万円の内、スマートエントリー&スタートの35,000円とディスプレイオーディオ8インチ化の11,000円は計算できますので、その他装備が約10万円となりますが、いずれもデジタルメーターや加飾のピアノブラック塗装、4個増えるスピーカーなど実際の単価は明確になっていません。そのためそれら装備に10万円分の価値があるかは個々人の主観によるところです。
それに比べるとGとZの差額17万円は、けっこう分かりやすくお得感があります。まず17万円の内、約半額は3灯式フルLEDヘッドランプ(82,500円)で回収できます。
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残りの装備差がタイヤ&ホイールのインチアップ、本革ステアリング&シフトノブ、上級シート、運転席イージーリターン機能、シートヒーター、インパネオーナメントのソフトパッド化など多岐に渡り、差額の半分では収まらないのは明白な装備群です。
上記したGグレード専用のコンフォートシートセット(51,700円)の内容がZなら標準になっていることも併せて考えれば、絶対的には高価ですが案外、Zグレードのコスパは悪くないことが分かります。
パワーユニットはどれがおすすめなのか?
ヤリスのグレードによる装備差を確認しましたが、パワーユニットで見た場合のおすすめモデルは何かを考えます。
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1.0ℓ直3、1.5ℓ直3、ハイブリッド(1.5ℓ直3+モーター)の三つから選択できますが、Zグレードで考えている場合は設定がないため1.0ℓエンジンは対象外となります。1.0ℓエンジンは先代ヴィッツからのキャリーオーバーとなるダイハツ製ユニットで、軽い重量を生かした軽快な走りが楽しめる点で高評価の試乗記など見られますが、今回の新型ヤリスにおいてのメインは他の二つのユニットではないでしょうか。
1.5ℓの方はTNGAの思想に基づきヤリス用に新開発された、1.5ℓダイナミックフォースエンジンと呼ばれ、高コストな直噴式が採用されていて1.0ℓに比べ出力で1.7倍、トルクで1.6倍の高出力化を達成。なおかつ燃費についてはWLTCモード21.6km/ℓ(GグレードFF/CVT)なので、1.0ℓの20.2km/ℓ(同)を上回る数値です。
新型ヤリスのキャラクターとしても走りは重視されるところであり、純ガソリンユニットとしては高出力・低燃費の1.5ℓエンジンの方がおすすめです。
他方、ヤリスのハイブリッドモデルについても先の1.5ℓダイナミックフォースエンジンに、電気系・機械系損失を大幅に低減して出力向上を果たしたモーターを組合せ、ハイブリッド車として世界トップレベルの低燃費を実現しました。
カタログ燃費ながらWLTCモード36km/ℓ(HYBRID-X)は驚異的な数値です。
但し、当然ハイブリッドモデルは車両本体価格も高く、1.5ℓガソリンモデルとの価格差は36~40万円近くになります。仮にカタログ燃費でこの価格差を取り返そうと思ったら、15万キロ近くの走行距離が必要となり(ガソリン単価138円で計算)、年1.5万キロ走る方でも10年とけっこうな時間が掛かります。
そこまで走らないという場合には、最新ユニットらしく1.5ℓエンジンの燃費もかなりのハイレベルであることから、やはりそちらをおすすめとしたいところです。
結論は1.5ℓダイナミックフォースエンジンのZ
取りまとめるとクルドラ的おすすめグレードは、1.5ℓガソリンのZとしたいと思います。
装備的にはトップグレードなのでもちろん申し分ないですが、前項で説明した通り車両本体価格に対しての装備内容はコスパに優れ、一つ下のGグレードにオプション選択していく購入を考えたときには、Zなら装備により殆どサービスで付いてくるような形のものもあります。
また1.5ℓガソリンモデルにすれば6速MT車や4WDも選ぶことができるので、幅広いニーズに対応できます。
逆張りでは1.0ℓエンジンのX、FFにメーカーオプションなし、っていうのも割り切ればとても魅力のあるチョイスです。アナログメーターとマニュアルエアコンに抵抗がなければ、その他装備はさほどGに比べて極端に見劣りするようには感じません。
引用:https://kakaku.com/
奥様のセカンドカー的なニーズで軽自動車などお考えなら、車両本体価格145万円は十分に対抗できるプライスと中身だと思います。
GRヤリスについて
基準モデルとなる4代目ヤリスとは、車名以外に殆ど共通項はないと言えるモデルですが、GRヤリスが2020年中には発売となります。
GRヤリスはトヨタが次期WRCに投入するヤリスWRCのホモロゲーションを取得するためのコンペティションモデルで、272ps/37.7kgmをマークする1.6ℓ直3DOHCターボを搭載したモンスターモデルです。
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既に新型ヤリス登場に合わせて詳細も明らかになっており、現在は1月からスタートし6月30日まで行われているGRヤリスファーストエディションの先行予約受付期間となっています。予約は10万円の先行デポジットをカードで支払い、まずは商談の予約を取り付ける形になっています。ファーストエディション完売後は、カタログモデルの販売へ移行することになります。
GRヤリスのグレード展開は二つ
GRヤリスにはRZとRZ”High Performance”の二つのグレードが設定されています。
その名の通り前者はスタンダードモデル、後者はさらに走りのパフォーマンスを追求したモデルとなっていて、エンジンは両車共通ながら”High Performance”はプレミアムスポーツシート、鍛造アルミホイール、インタークーラー冷却スプレー、トルセンLSDといった専用装備が奢られます。
両車の差額は60万円となりますが、RZにオプション設定等はできないようなので、専用装備を希望する場合にはRZ”High Performance”を選択するしかありません。反対にヘッドアップディスプレイなど、RZにしか選択できないメーカーオプションもあります。特殊なモデルですが安全装備のトヨタセーフティセンスは両グレードでオプション選択できます。
デビュー記念特別仕様車アリ!
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先行販売されるファーストエディションの仕様は、主にエクステリアに違いがありRZファーストエディション、RZ”High Performance”ファーストエディションともにラジエターグリルやフロントサイドディフューザーがマット塗装になります。後者は鍛造アルミもマットブラック仕上げになっています。
なお、現在の価格は参考予定価格とアナウンスされており、変更の可能性もあるそうです。オプション価格などの詳細情報は2020年の夏頃に正式発表が予定されています。マニアな方は待ち遠しいですね。
引用:https://carview.yahoo.co.jp/
以上、新型ヤリスのおすすめグレードをご紹介致しました。
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