トヨタC-HRのマイナーチェンジの内容と評価
最終更新日 2021/10/9
トヨタの大人気コンパクトSUVであるC-HRが、初めてのマイナーチェンジを実施しました。2019年直近の販売実績では、アニキ分にあたる新型RAV4にNO.1の座を譲る格好となっていますが、2017年と2018年のSUVセールスでは2年連続トップに君臨してきたモデルです。
引用:https://www.newsauto.it/
デビュー後3年を迎えてのマイナーチェンジにより商品力に磨きを掛け、再びSUVのNO.1に返り咲くことができるのか!?
ここではそんなC-HRの気になるマイナーチェンジの内容について詳しく見ていきたいと思います!
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C-HRについておさらい
近頃はそうでもありませんが、一昔前のトヨタでは考えられなかったような超アグレッシブで、アクの強いデザインです。
まるでモーターショーのコンセプトカーがそのまま市販車となったようなルックスは、好き嫌いが両極端に分かれるモデル。それが2016年発売当初のC-HRの市場評価でした。
引用:https://bestcarweb.jp/
結果としては冒頭のとおり高い評価を得ることになり、市販車として初めて月販第一位(2017年4月)を獲得したSUVとなりました。
メカニズムは4代目プリウスと同様にトヨタの新プラットフォームである「TNGA」が採用され、そこへクーペルックなボディと先進的なインテリアが組み合わされています。デザイン及び空力特性に第一義が置かれたクルマであるため、一般的なSUVに比べると後席居住性にはある程度、目をつぶった割り切り感もあり、ユーザーからは2+2のSUVクーペとして選択されているようです。
かつてのトヨタセリカやホンダプレリュードのような、”スペシャリティカー”の現代的解釈とも言えるのでしょう。
マイナーチェンジで変わったところは?
C-HRは2016年の登場後、ツートンカラーの追加やLEDヘッドライトの設定など小改良はありましたが、本格的なマイナーチェンジは今回が初です。
そのポイントとなるのはエクステリアの変更と新グレードの追加及び安全装備の拡充。また、先行しているクラウンやカローラと同様に、車載インフォテントシステムによるコネクティッドカーへの展開等となります。
エクステリアはよりスポーティに!
具体的なエクステリアの変更は、フロントバンパー及びヘッドライトとリアコンビネーションランプの意匠変更、新規ボディカラーの追加となります。
以下わかりやすく画像を並べて比較してみました。
一見するとあまり大きな変化はないように感じますが、エアインテークが左右に広がり、よりワイド感が強調されています。さらにフロントフォグランプが、エアインテーク上部外側に配置されるようにしたこともワイド感に拍車を掛けます(除くS、S-Tグレード)。
ヘッドライトは上部に長く伸びるLEDクリアランスランプをデイライトとターンランプの2つの機能を併せ持つダブルファンクションとしています(除くS、S-Tグレード)。
この変更でフロントウインカーが、光が流れるシーケンシャルタイプではなくなってしまったのは残念に感じる方もいるかも。
次にリアデザインですが、こちらはリアコンビネーションランプ内側のデザインを変更した程度です。但しリアのウインカーは、車両内側から外側に流れるように点灯するシーケンシャルターンランプが採用されました。フロントと逆になったということですね。
細かいところですとSとS-Tが履く17インチアルミホイールのデザインも変更されています。
ボディカラーには新色が追加に!
ボディカラーは下記のとおり追加、変更など行われています。
新色としてオレンジメタリック、オキサイドブロンズメタリック、エモーショナルレッドIIの3色が追加になっている他、ツートンカラーの設定などがいくつか変更になっていますね。
インテリアはカラーチェンジのみ
エクステリアに比べると、車内インテリア等についての変更箇所はあまりなく、主にはシート生地とカラーの差し替えです。
上位グレードGとG-Tの茶系コンビシートの本革部分は、従来の赤味掛かったブラウンからカーキ色寄りのオーキッドブラウンへ変更。メーカーオプションの黒本革シートは、そのまま設定されています。
SとS-Tグレードの黒ファブリックシートは、表皮デザインがG系グレードへ似たキルティング調のものへ変わっています。
また、後述するGRグレードは専用スポーティシートが与えられています。
GRグレードの登場!
マイナーチェンジのタイミングで、C-HRにトヨタの定番スポーツグレード”GR”が追加となりました。
前項のとおり今回のマイチェンにおけるエクステリアの変更は、あまり大きな変化は感じられませんでしたが、それはむしろここでご紹介する「GR」モデルをより目立たせるためなのか!とさえ思えるほどのルックスです。
引用:https://car.watch.impress.co.jp/
GRシリーズはTOYOTA GAZOO Racingによるモータースポーツ活動で培った技術とノウハウを市販車開発に生かしたブランドです。
トヨタ車の中でもより強くモータースポーツのDNAを受け継いだクルマが揃い、硬派なスープラや86はもちろんノアやプリウスといったミニバンやハイブリッドカーにまで設定されています。
引用:https://response.jp/
C-HRはデビュー当初からモータースポーツとの関わりは深く、市販前にニュルブルクリンク24時間レースに参戦するため、レーシングカーでありプロトタイプとなる「C-HR Racing」が開発され、結果はクラス3位となる好成績を収めました。
引用:https://carview.yahoo.co.jp/
今回登場したC-HR “GR SPORT”は、外観ではノーマルモデルとは異なるフロントバンパーやアンダーガードが装備され、走りの面でもフロントフロア下にトンネルブレースを追加してボディ剛性を強化した他、操舵応答の向上やフラットな乗り心地によりスポーティな走りを実現しています。
引用:https://car.watch.impress.co.jp/
また、専用の19インチタイヤを採用するとともに、足まわりについても専用のチューニングを施し、GRの走りを追求したとのこと。エンジンこそノーマルモデルと同一ながらインテリアでも差別化がされていて、専用シートやダークシルバーの加飾をあしらったレーシーなデザインとなっています。
引用:https://car.watch.impress.co.jp/
操作性に優れた本革巻小径ステアリングやスポーティなアルミペダル、GRロゴ付きのスタートスイッチなどの専用装備もドライバーに”特別感”を与えてくれます。
ターボ車にマニュアル仕様が追加!
1.2ℓターボ車のFFのみですが、待望の6速マニュアル車も新たに追加設定されました。この6速マニュアルは、インテリジェントマニュアルトランスミッション(iMT)と呼ばれ、ドライバーのシフトやクラッチ操作に合わせ、コンピュータがエンジン回転数を制御するシステムです。
マニュアル車ドライビングでの”技“言われる「ヒール&トゥ」を機械が行ってくれるイメージですね。マニュアル車の”操る楽しさ”をより気軽に実感することができるでしょう。
安全装備の追加設定はコレ!
次に運転支援や安全装備に関する変更箇所ですが、デビュー当初からC-HRはToyota Safety Senseを全グレードに標準化するなど抜かりはありません。それでも今回のマイナーチェンジで従来装備することが出来なかった以下の3つの機能が、メーカーオプションとして選択できるようになりました。
アクセルの踏み間違いや踏み過ぎなどで起こる不意の衝突を緩和し、衝突の危険性があれば、自動的にブレーキ制御を行います。
※G,S,G-T(CVT),S-T(CVT)にメーカーオプション
駐車場での後退時、左右後方から接近してくる車両をレーダーで検知し、衝突の危険性があれば、自動的にブレーキ制御を行います。
※G,G-T(CVT)にメーカーオプション
車両を真上から見たような映像をナビ画面に表示することで、車両周囲の安全確認を支援します。
※全車にメーカーオプション
C-HRも「つながるクルマ」へ!
トヨタに限りませんが、今のクルマのトレンドとして「コネクティッドカー」、いわゆる通信モジュールなどを搭載した「つながるクルマ」化への潮流が来ています。
C-HRにも今回マイナーチェンジのタイミングで、データコミュニケーションモジュール(DCM) とディスプレイオーディオが標準装備化されることになりました。
これにより24時間365日、クルマとトヨタスマートセンターが通信でつながりカーライフを様々サポートしてくれます。この通信サービスは初年度登録日から5年間無料で利用できます。
また、ディスプレイオーディオにはBluetooth経由でお手持ちのスマートフォンを接続でき、画面上にスマホアプリを表示してナビゲーションやオーディオ、通話・メッセージといった多彩な機能を利用できます。Apple Car PlayやAndroid Autoもセットオプションで利用可能です。
もちろん今まで通りのナビ機能を希望するユーザーには、ディーラーオプションで各種ナビゲーションも用意されています。
マイチェン後の価格はどうなった?
気になる価格については、下記のとおりですが税込価格なので当然消費税のアップ分もあり、前モデルより全て引き上げとなっています。
マイチェンの前と後で消費税補正して価格を比べた場合、例えば1.2ℓターボ”G-Tグレード”4WD同士を比べると約9,000円のアップ。ハイブリッド”Sグレード”FFなら62,000円ほどのアップとなるようです。
SグレードではヘッドライトのLED化なども含まれますので、アップ額が大きいですが、そういった要素のないグレードで見ると価格は据え置きに近いと評価できますね。通信モジュールの新規搭載などを考えれば、良心的な価格設定でしょう。
魅力度アップで首位奪還なるか
いかがでしょうか。
今回のマイナーチェンジは内外装や機能面、いずれにもしっかりと手が加わり、それでいて価格上昇も抑え目という魅力的な内容でした。
欲を言えばパワートレインに変化がなく、海外で展開されている2.0ℓハイブリッドの投入などもありませんでしたが、昨今、クルマのライフサイクルは延びてきており、もしかしたらまた数年後のタイミングで追加や仕様変更等あるかも知れませんね。
いずれにしてもトヨタCセグメントSUVを代表するモデルとして、ホンダヴェゼルやマツダCX-30らとのライバル対決の行く末が気になります!
引用:https://clicccar.com/
以上、トヨタC-HRの2019年版マイナーチェンジをご紹介しました。
この記事を見てくれた人には新車購入時に絶対損をしてほしくないので、どうやって騙されずに値引き交渉すればよいのか、次の記事でチェックしてみてください。
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