コスパが高くおすすめのドライブレコーダー5選
最近やたらとニュースやワイドショーで見かける「あおり運転」や「危険運転」。本当に怖いですよね。同時にこれだけの数のクルマから見た映像が放映される背景には、ドライブレコーダーいわゆるドラレコの普及が相当進んでいることを伺わせます。
いつ何時、自分が巻き込まれるかわからない危険行為から、身を守るためにも今や必需品と言っていいドラレコ。ハイテク版“転ばぬ先の杖”です!
今回のクルドラでは、購入を迷っている方へぜひともおすすめしたい”コスパ”に優れたモデルを厳選してご紹介いたします!
目次(タップで飛べます)
ドラレコは今が買い時
日本でドラレコが登場したのは21世紀に入ってからで、当初はタクシーや運送事業者さんが業務上の必要性から取り付けるものでした。それが一般車両へも急速に普及していったのは本当にここ数年の話しです。その契機となったのが冒頭にも述べた事件・事故映像の衝撃度の高さで、直近では2017年の6月に発生した東名高速夫婦死亡事故の例などがあります。
このときに改めて”いつ自分が被害者になるかわからない”怖さが伝えられたことで、多くのご家庭で自衛策としてドラレコを求める動きが活発になりました。実際、翌2018年のドラレコの売上げは前年の2倍近い水準にまで達したと言われています。
もうひとつドラレコ普及の後押しとなっているのが”価格”です。市場の拡大に合わせ種類が豊富になるにつれ、併せてお値段も非常に手頃になってきていることがあります。
カー用品店の売り場ディスプレイを見ても、かつてのナビが増殖し始めた頃の雰囲気になりつつありますよね。ネットや通販には1万円しないものもいくつもあり、尚且つそれら商品でも十分に実用に足るレベルを備えている状況です。
もちろんハイエンドの高額商品にはそれなりの付加価値もあって、ご自身の予算の中で最適なものが選べる正に「今が買い時」なのです。
おすすめドラレコはコレだ!
2019年夏時点でのドラレコについて、まず押さえておくスペックとしては以下のとおりでしょう。
数年前なら十分ハイエンドといえる水準であり、このスペックなら実用上何の問題もないと言えます。ここでは今、最もニーズがあると思われる1万円代で十分購入可能なコスパに優れたモデルを厳選してご紹介します。
コムテックZDR-022
http://www.e-comtec.co.jp/0_recorder/zdr022.html
コムテックは車好きの方ならレーダー探知機のメーカーとしてもよくご存じだと思いますが、ドライブレコーダーも趣味の走行動画撮影用などでけっこう昔から取扱ってきました。
ドラレコ界の現役チャンピオン
ケンウッドなどブランドメジャーに後塵を拝した期間もありましたが、多種多様な商品展開やテレビCM等での遡及が功を奏し、2017年からは人気No.1のドラレコメーカーにカムバックしています。
豊富なラインナップの中からご紹介するのは「ZDR-022」というモデルです。発売は2018年の8月ですが、現在の価格は10,000円前後となっています。このモデルのウリは何と言っても基本性能が高く、安心の日本製(MADE IN JAPAN)ながら価格も安いこと。
すべてが及第点のベストバランス機
ざっとポイントだけ見ても、200万画素のフルHD高画質によりナンバーまでくっきり録れ、視野角については水平118°あるため画面左右の状況も歪み過ぎず視認性は高いです。
旧モデルからの進化点としては、安全運転支援機能で3つの機能(先行車発進お知らせ機能・前方信号お知らせ機能・ドライブサポート機能)が加わりました。またオプションで専用ケーブルを購入すれば、駐車監視にも対応。監視機能はエンジンOFF後も設定した時間(最大12時間)映像の記録を続けるため、衝撃があった前後の映像も撮り逃がしません。自宅駐車などで連続記録の必要がない場合は、衝撃を検出時に起動し映像の記録を行う設定へも切り替えできます。
すべてにベストバランスで入門機としても、旧い機種の買い替えニーズとしても、万人へおすすめできる良品がこのZDR-022です。
ケンウッドDRV-240
https://www.kenwood.com/jp/products/drive_recorder/drv_240/
ケンウッドはカーオーディオやナビゲーションの分野で名を馳せますが、ドラレコへの参入も比較的早く、2014年から低価格のベーシックなモデルを豊富に展開し、ドラレコ市場を拡大させた立役者といえます。
2019年登場の最新スタンダードモデル
そのケンウッドの2019年発売の新しいスタンダード機が「DRV-240」です。ベーシックモデルながら最新機種らしく、記録解像度はフルHDとなっていて、駐車監視機能は本体内蔵のバッテリーにより、停車後電源がオフになってから25分間、衝撃や動体を検知して録画します。もちろん別売りの車載電源ケーブルを用意すれば、24時間の録画も可能。
前モデルからの進化ポイントは?
旧モデルからの進化点は、とにかく外観がシャープに小型化されたのがポイントで、マウント部の形状も変わり“ミラー裏”等への設置の自由度も上がりました。また、小型化しながらも液晶画面のサイズは前モデル同等に維持されていますし、本体横のボタン類は逆にやや大きくなり操作性が向上しています。
このモデルのネックとしては、視野角が水平100°なため他メーカー品に比べると、やや画面左右の幅が狭くなってしまうことでしょうか。
しかしながらDRV-240は、実売10,000円を切る上代も出てきており、今年発売の入門機としてコスパは相当に高いと言えます。
ユピテルSN-SV40c
https://www.yupiteru.co.jp/products/drive_recorder/sn-sv40c/
ユピテルは直近のドラレコ界販売トップスリー(他の二つは前述のコムテック、ケンウッド)の一角をなすメーカーで、レーダー探知機、ポータブルナビなどのカーエレクトロニクスの総合メーカーです。
ラインナップが多彩なユピテル
ユピテル製ドラレコの特徴の一つが、多品種少ロットという商品構成で、納品先のニーズに合わせた細かい仕様が用意されています。また変わったところでは、720度! (360度+360度)を撮影できる全天球型ドラレコQ-02cなどもラインナップします。
そんなユピテルの中からご紹介するのは「SN-SV40c」です。発売は2018年の8月で、こちらも2019年夏の現在10,000円程度で買うことができます。
このモデルの特徴は、まず本体デザインが“円筒タイプ”になっていて、高さ方向が省スペースとなるため、フロントだけでなくリア用のドラレコとしての用途にもいけそうです。コンパクトで目立たないサイズ感ですが、性能は高く画像サイズはもちろんフルHD、記録解像度は200万画素、レンズ画角は水平115°というスペックです。
夜間に強みのスーパーナイトモデル
また、このSN-SV40cはSONYの夜間特化型のCMOSセンサーを搭載しています。このイメージセンサーは、星空撮影用のSTARVIS技術に対応したもので、特に夜間撮影に高い能力を発揮するため、走行中のみならず夜間駐車中の防犯にも適しています。
但し、その駐車監視機能にSV40cのウィークポイントがあり、前述の2機種にはある動体検知(動くものを察知すると録画開始)による監視機能を搭載していないのです。コストダウンのためなのか定かではありませんが、SV40cで”常時”夜間駐車監視を行う場合には、専用ケーブル類やマルチバッテリーを別途用意して、走行中と同じ録画状態を継続する形をとることになります。そうなると大容量のmicroSDカードも用意する必要もありますね。
あと、当然躯体が小ぶりなため、液晶画面も1.5インチと小さくなり視認性や操作性に難はありますが、クールな円筒デザインは捨てがたい魅力です。
パイオニアVREC-DZ300
https://jpn.pioneer/ja/carrozzeria/system_up/recorder/vrec-dz300/
言わずと知れた市販カーナビに先鞭を付けたパイオニアも、ドライブレコーダー市場へ参入しています。先にご紹介した3社に比べると、市場シェアは劣りますがBMWの純正品としても採用されています。
カーナビの雄パイオニアのドラレコ
「VREC-DZ300」は2018年秋頃の発売で、現在の販売価格は15,000円前後となっています。先の3機種に比べると価格設定が高いですが、このモデルにはGPSが内臓されているためで、これによりドラレコで録画した走行映像をパソコンで視聴する際、地図ソフトと連携させて表示することも可能です(ちなみに前3機種にもGPS付のモデルはあります)。
VREC-DZ300の特徴は躯体デザインで、板状になっている上部のマウント内にGPSユニットやバッテリーなどを配置しており、マウントを含めるとコンパクトな設計のため一般的なドラレコよりもドライバーの視野を遮らないのがポイントです。
この辺りのスッキリとした取付状態が、正規ディーラーの純正オプションに指定される所以でしょうか。
コンパクトながら駐車監視機能については、パイオニア製ドラレコ標準の50分間監視が可能な内蔵バッテリーを搭載し、一定時間以上の振動を検知しない事で動体検知+衝撃検知による監視を開始します。
視野角に不足もスマートデザインが魅力
やや機能面で他メーカー品より劣る点は、視野角が水平95°しかない点で、2019年現在スタンダード機でも100°超えが標準となりつつある中、物足りないレベルです。上位機種との差別化のためかも知れませんが、実態はVREC-DZ300の出自によるところがあって、実はこのモデルは2017年から販売されていたND-DVR40と全くの同一品で、ブランド整理において名称(型式)だけが変更されて現在も継続販売しているモデルなのです。
上位機種のVREC-DZ400も同じように、名称だけのモデルチェンジが行われていて、刷新(フルモデルチェンジ)できないところに何となくパイオニアの苦しい台所事情を伺わせます。
とはいえスタイリッシュなボディで、スマートに取付けることができる上にフルHD対応の高画質録画。ドライブレコーダーに必要な能力は十分に押さえています。
AUKEY DR02D
https://jp.aukey.com/products/1080p-dash-cam-dr02-1
最後は中華系メーカーの商品をご紹介します。未だに日本製品信望者さんは多いとは思いますが、日本メーカーの商品でもその殆どの製造は海外で行っているわけで、ドライブレコーダーとて例外ではありません。最初にご紹介したコムテックZDR-022のように“メイドインジャパン”をウリにする機種もあるにはありますが、例えばコムテック製品でも他機種なら韓国製のものだって併売されています。
圧倒的なコスパの中国製モデル
とはいえ海外メーカー、特に中華系の数は膨大であり玉石混合なのは確かですが、今日日いくつかのサイトをチェックすればある程度の判定はできる時代です。AUKEY(オーキー)はドラレコだけでなく家電なども取り扱う中国深圳市を拠点とするメーカーで、日本語サイトも用意があります。
ここでご紹介する「DR02D」は、ドラレコ売れ線として急浮上中の前後別体式2カメラモデルです。
中華系ドラレコのメリットは、やはり価格であることは間違いないです。ここで紹介してきた4機種は、コスパ重視で考え全て1カメラモデルでした。別体式の2カメラモデルなら、国内メーカー品だとやはり未だ20,000円オーバーが一般的です。
しかしこのDR02Dは2017年秋の発売で、現在実売14,000円前後で購入可能です。ちなみにこの商品は、AUKEY JAPAN(メーカー直営店)が販売し、Amazon.co.jpでのみ正規取扱いのようです。
性能面も十分に高く、前後共カメラにはSONYのExmorセンサーを内蔵しており、ワイドな視野角で200万画素フルHDの撮影が可能です。駐車監視機能は、別にバッテリーを用意する必要はありますが、動体検知かタイムラプスの2方式が選択できます。
2カメラモデルが今後の主流か?
ネックとなるのは機器の発する電磁波によるノイズで、特に車内で地デジ鑑賞する方には画質低下などに注意が必要です。ここのところは中華系メーカー品が総じて課題として指摘されることが多く、日本や韓国メーカー品についてはよく対策されているのかあまり聞かれません。
もっともAUKEYでは2018年にノイズ対策を施したDR02D“進化版”を発売しており、中華系メーカーながらそうした動きがある点は評価できるでしょう。
現在のところフルHDで前後別体の2カメラモデルは、国内メーカーの「日本製」品は2社で4種くらいしかなく、コスパを重視するなら海外製のモデルから選択することになりますね。冒頭にお伝えした”あおり運転”の対策には、リアカメラこそ最も有益であり、今後おそらく様々なメーカーから2カメラモデルが発売され、ドラレコ市場の中心になっていくと予想できます。
以上、コスパ重視で考えた“おすすめドライブレコーダー”5選をご紹介いたしました。