車のエンジンのオーバーヒートの原因、修理、対処法まとめ

オーバーヒートとは？

オーバーヒートとは車のエンジンの場合冷却水の温度が上がりすぎてしまったことをいい、エンジンが正常に動作できる範囲を超えてしまっていることさします。

近年の車ではさほど起こりやすいトラブルではありませんが、車のトラブルとしては比較的多いものといえます。

オーバーヒートを起こすと、シリンダーヘッドガスケットが破損する場合や、ピストンなどエンジンの内部に焼付けを起こることがあり、エンジンの故障の原因になります。

エンジンに重大な損傷を与える可能性があるため、そのまま走り続けてはいけません。最悪の場合、エンジンの交換、さらには廃車しなければならない事態も考えられます。

オーバーヒートの原因は？

オーバーヒートの原因としては、冷却がうまくできずエンジンの温度が上昇してしまう場合や、エンジンオイルなどの潤滑の不具合によって摩擦抵抗が大きくなり温度が上昇してしまう場合などが考えられます。

冷却ができない原因としては冷却水が不足してしまっていること、冷却用ファンが故障して作動しないこと、ウォーターポンプの不具合によって冷却水の循環ができないこと、サーモスタットやサーモメーターの故障、冷却システム自体が機能していない場合などが考えられます。

潤滑の不具合はエンジンオイルの量が足りなかったりオイルが劣化していて摩擦が大きくなってしまう場合などです。

どんな症状(前兆)が出る？

オーバーヒートの症状が出始めると、まず水温計が上昇し始めたり、エンジン回転数が不安定になったりし、アクセルを踏み込んだ際、異音がすることがあります。

また、冷却水が漏れている場合、独特の甘い匂いがすることもあります。しばらくするとアクセルを踏んでも車のスピードが出なくなり、アクセルを踏んでいないとエンジンが止まってしまったりします。

さらにはエンジンの再始動もできなくなり、エンジンルームから何かを叩くような高い音もし始めます。最終的にはオイルが焼け焦げる臭いがして、ボンネットから煙が出るようになりエンジンは全く動かなくなってしまいます。

修理・対処法は

このようにオーバーヒートの状態のまま車を走らせ続けると、最終的にはエンジンが壊れてしまうため、異常を感じたらすぐに安全をを確認して路肩に車を止めましょう。

原因は様々ですが、その場での修理は難しい場合が多いので、ロードサービスや販売店に連絡して救援を呼ぶのが賢明です。

冷却水が不足している場合、水道水などでも代用可能ですが、あくまで応急処置にすぎません。

修理は基本的に部品交換で、ラジエーター、シリンダーヘッド、ガスケット、エンジン載せ替えなど様々なことが考えられます。

修理費用は？

オーバーヒートの場合、症状の進み具合、車種などによって修理費用にも幅があります。
冷却水（クーラント）の補充のみなら1000円から3000円程度で済みますが、
ラジエーターホースの交換なら1～2万円、
ウォーターポンプの交換だと2～7万円、
ラジエーターの交換でも2～8万円、
ラジエーター本体、シリンダーヘッド、ガスケットの交換なら4～10万円、
エンジン載せ替えともなると20万円以上

と高額になり、場合によっては買い替えを考えたほうがよいかもしれません。

まとめ

このように、オーバーヒートを起こすとエンジンのダメージは大きく、修理も高額となる場合が多くなります。

一度オーバーヒートを起こしてしまうと気が付いていなかった個所にも劣化が起こっていて、再びトラブルを起こす可能性も高くなります。

大事なことは、日頃の点検を怠らないことです。

エンジンオイルの量や状態、冷却水の量のチェックなら手間も時間もかかりませんし、定期的に交換しても費用もそれほど高額にはなりません。

ボンネットを開けて、エンジンルームのチェックをするのを習慣にできるとよいですね。