後悔しないために確認しておきたい日産ノートe-POWERの不満点4つ
最終更新日 2021/9/22
日産ノートは昨年(2018年)の国産登録車販売台数でトヨタアクアを退けて、堂々の第1位を獲得しました。その原動力となっているのが、言うまでもなく国産車初のEV技術であるe-POWER。これが多くの人達の共感を呼び、デビュー後6年が経過したモデルを販売実績1位にまで押し上げたのです。
引用:https://autoprove.net/
ここではそんなノートを実際に購入しようと思った時に気になる、オーナーさん達だからこそ感じている不満点を、口コミ等からピックアップし検証していきます。
目次(タップで飛べます)
ノートのおさらい
初代ノートは日産の世界戦略車として位置づけられ2005年に発売。国内ではマーチと双璧をなすコンパクトカーですが、デザインは今でいうコンパクトミニバンのようなルックスで、間もなく日産のドル箱モデルとなりました。
二代目となる現行型は2012年に登場。全長と全幅は拡大され、全高は低められたプロポーションはグッとスポーティな印象となります。
以下3枚引用:https://www.webcg.net/
2016年に大がかりなマイナーチェンジを実施、その際はFグリルやバンパー、ヘッドライトの変更に加え、最大のトピックは新パワートレインe‐POWERの導入です。
従来の駆動方式とは一線を画す新しい電動パワートレインで、搭載しているガソリンエンジンにより発電、その電力を利用して100%モーターの力で走行します。これによりモーターならではの力強くレスポンスの良い加速と、優れた静粛性を実現しました。
前述のとおりノートe-POWERは特大ヒットとなり、今やノート販売比率の70%を占めるまでになっています。
不満点① 思っていたより燃費がよくない!
一般的に考えれば、ノート、特にモーター走行がウリのe-POWERに限れば、燃費が不満点に上がるのは不思議に映ります。
ユーザーさんの口コミを確認する限り、どちらかと言えば想像していたものと現実のギャップに関して不満が集中しています。
引用:https://www.webcg.net/
それはもちろんノートe-POWERのセールスポイントの一つは間違いなく、トップクラスの低燃費であり、世間的にEV車から連想するイメージとしても「燃費が悪いわけがない」となるのは、おかしな話しではありません。
実際のレポートでは、概ね20km/ℓ前後の報告が多く、ecoモードで燃費を意識した走りをすれば25km/ℓ近くまで上昇するし、暖機運転が長くなる冬場やエアコン全開の夏場は20km/ℓを下回る数値となる感じです。
毎日使うマイカーであれば、実燃費でカタログ値の6割は期待したいところですよね。ノートe-POWERはカタログ燃費が34~37km/ℓですから、それからするとユーザーさんの評価は及第点ギリギリといったところでしょうか。
e-POWERの特性上、通常走行時より高速走行時の燃費が悪くなる点も、一般のクルマとは逆な印象を与えてしまい不利に作用したかも知れません。高速道路を走るような場合は、エンジンを駆動に直結した方が燃費は良くなるわけですが、その直結システムのために掛かるクラッチ機構のコストや重量増を考えた場合、街乗りメインが多いと思われるノートには“あえて”搭載しない“という判断があったのでしょう。
高速走行が多い方は一考の余地がありますが、燃費はあくまで個々人の乗り方次第ですからね。
自動車情報番組「クルマでいこう」の試乗チェックにおいて、下記のような計測値が上げられていました。ご覧の方はご存じですが、ほぼ同じルートを毎回岡崎五朗さんが試乗されているので、燃費比較の客観的な評価の参考になるかもです。
これによるとノーマルエンジン(スーパーチャージャー付)とe-POWERの差は、わずかに0.7km/ℓ!!?。カタログ数値って一体・・・
不満点②けっこうイイ年齢になってます
前々項のとおり現行ノートの登場は2012年です。2016年にe-POWER追加のビッグマイナーチェンジが行われたとはいえ、既に7年目に突入しています。
もちろん2018年度の登録車販売台数NO.1の実績を見れば、登場年によってノートの評価が下がるものではありません。それだけe-POWERという新しいEV体験は、購買層を魅了して止まないのでしょう。
しかし口コミに上がる様々な不満点は、やはり設計年次における古さが起因すると感じさせるものが多いです。
いくつか例を上げると、まずはインテリア関連「ライバル車(デミオ)に比べて二周くらい遅れているデザイン」「エアコンの操作パネルが悲しいほどダサイ。それ以前に貴重なスペースをあの丸型のせいで無駄に消費している。特に機能的でもない」「ドリンクホルダーの位置および使い勝手の悪さは右に出るクルマなし」。
このあたりはマイナーチェンジではどうしようもなかったところでしょうか。
反面、エクステリアについては、鉄の部分はマイナー前のものをそのまま使うという制約がありながら、その他の部分で上手くイメチェンを図れているという評価もあります。
機能面では、「Aピラーが太く、視界を遮りがち。三角窓の視認性も今ひとつ」「ハロゲンヘッドライトの暗さ。オプションでLEDライトを選べと言わんばかり」「ノーマルモデルは、初代にあったラゲッジルームのランプが、二代目ではなぜか消滅。e-POWERにはあるのになぜ」「後席は快適になったが、荷室は初代モデルの方が上」「室内収納の数は決して多いとは言えないが、それ以上に全ての容量が小さい!」など。
こういった機能面の煮詰めというのは、基本設計からでないと抜本的な改善は難しいですね。
ちなみにノート登場時(2012年9月頃)のライバル達の動向をチェックしておきましょう。
確かにこうしてみるとノートも分が悪いかも知れないですね。アクアはノートと同じく2012年時点の型式のままですが、マイナーチェンジは2度行っています。
不満点③”E”のは分かりますけど、お高いんでしょ?
ノートe-POWERについては、全く新しいコンセプトのクルマであるところに魅力を感じて購入される方が多いわけですが、その価格についてはそれでも「高い!」といった意見が目立ちます。
ノーマルモデルとe-POWERを同グレード同士で比較すると、価格はこうなります。
e-POWERとスーパーチャージャーの価格差が大体22万~26万円ほど、e-POWERとノーマルエンジンの差が46万~61万円で、これがe-POWERのためのエクストラプライスになります。やはりe-POWERの価格設定は少し高めな気もします。
それでもe-POWERをチョイスする方は、ワンペダルドライブ等、e-POWERのもたらしてくれる”新体験”に対価を払っているのでしょう。燃費だけで考えるなら他に選択肢はあるよ、ということです。
そこまで理解してもなお「高い!」という声を上げる人は、ノーマルグレードとの相対的な話ではなく、コンパクトカーとしてどうなの?と感じているようです。さらに言えば素の状態の価格なら、先進性を考えるとそれほどでも、、、と感じている人も必要な安全装備がオプション設定となっているのに疑問を呈します。またその料金設定が「これまた高い!」そうで、売れ筋と思われる「e-POWER Xグレード」でもオプション付ければ250万円超えと、コンパクトカーの価格レンジからは少々外れてきます。
「オプション依存のくせに、安全装備充実!とか堂々と謳い文句にしてほしくない。最低グレードでも安全面には全力で取り組んで頂きたい」全てはこのご意見に収斂されるのでしょうか。
不満点④年配泣かせのデジタルミラー
細かいところでは、インテリジェントルームミラーの不満が目立ちました。
車両後方にあるカメラの映像をルームミラーに映し出す装備で、後席や荷室に視界を遮るものがあっても、クリアに後方確認ができる装備です。これが液晶表示なのですが、その解像度が低くて視認性がイマイチという声や、画面に目の焦点を合わせることになるため、ピント合わせで目が疲れるとの声がありました。
また、アラウンドビューモニター表示の役割も果たしますが、小さい画面は老眼にはキツイという口コミも。
引用:https://k-sokuhou.com/
インテリジェントルームミラーに限らずですが、そもそもミラーの位置が低すぎて邪魔なことこの上なく左前が見にくい、といった声もありました。
このミラーは全グレードオプションなので、試乗車等で確認してから検討してくださいね。
ノートが日産の未来を背負う
さてさて、不満点を中心に見てまいりましたが、冒頭のとおり今一番売れている登録車(軽自動車および輸入車以外のクルマ)だけに様々な意見もあるようです。
もちろんここではご紹介していませんが、満足点はそれ以上にたくさんの口コミが上がっていました。特にe-POWERの静粛性の高さが評価されていて、この機構を用いたかつてのティーダラティオのようなセダンを作ってはどうか、あるいはモーター走行の気持ちよさを利用した小型のスポーツカーもアリでは、と今後の日産車への展開を期待する向きも多いです。
確かに今の日産自動車は苦境に立たされています。完成検査不正が騒ぎになったかと思えば、カルロス・ゴーン前会長の起訴。その影響もあるのか今期決算は大幅減益となりました。
この厳しい状況のなかで、国内の日産車販売を支える重要な車種がノートです。
以下2枚引用:https://www.webcg.net/
冒頭にも触れましたが、ノートの販売実績の7割近くはe-POWERが占めています。ハイブリッド車が一般的になっていても、EV車となるとやはりまだ先の話しでは、と考える人は多いでしょう。そこへリーフで培ったEV技術を生かし、ノートという既存のコンポーネンツに落とし込むことで、現実的な価格でユーザーへEV体験を届けたこと、これは日産だからこそできた大きな功績です。
一から設計される次期型ノートにも期待大ですね!
以上、日産ノートの不満点をいくつか検証してみました。
この記事を見てくれた人には新車購入時の値引きで絶対損をしてほしくないので、どうやって騙されずに交渉すればよいのか、次の記事でチェックしてみてください。
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