後悔しないために確認しておきたい新型トヨタヤリスの不満点4つ+α
最終更新日 2021/9/17
トヨタの世界戦略車の中でもっともコンパクトなモデルがヤリスです。日本ではヴィッツの名称で1999年にデビュー。瞬く間に人気モデルとなり、トヨタ内でもベーシックカージャンルのチャンピオンであったカローラからその座を奪取した実績を持ちます。
それから約20年。令和の世にヴィッツ時代から数えて4代目となるヤリスが登場しました。プラットフォームから全てを刷新し、名称さえヴィッツからグローバルネームのヤリスへと変更するほどに力の入ったモデルチェンジは、現在がコンパクトカー市場激戦の状況にあることを伺わせます。
引用:https://clicccar.com/
ここでは新型ヤリスを実際に購入しようとした際に気になる、オーナーさん達の本音の口コミから不満点をピックアップし、検証していきたいと思います。
目次(タップで飛べます)
ヤリスの変遷
前項の通りヴィッツ(ヤリス)の初代モデルは、革新的なデザイン、室内空間の広さ、クラスを超えた衝突安全性能等で5ドアコンパクトカーブームを起こし、フィットやノートといった対抗車種を誕生させるなど世界のBセグメント市場に多大な影響を与えたモデルです。
以下2枚引用:https://bestcarweb.jp/
2005年発売の2代目はキープコンセプトながら、プラットフォームから刷新され、全幅は5ナンバー枠ギリギリまでサイズが拡大。時代に合わせスマートエントリー&スタートシステムの採用や、カーテンシールドおよびサイドエアバッグの導入など装備の充実が進みました。
2010年に登場した3代目は、途中二度のフェイスリフトを実施するなど10年近く販売されたロングセラーモデル。特に後期モデルには自動ブレーキの追加、ハイブリッド車の設定や、GR SPORT、GRMNなどのGRモデルも投入され現在の4代目に通じるモデルラインが完成しています。
引用:https://www.webcg.net/
2020年の4代目ヤリスは、トヨタの新開発設計思想TNGAプラットフォームをベースに全てを新設計とし、今にも走り出しそうなデザイン、真の軽快感を与えるエンジン、ハイブリッド世界最高レベルの低燃費、最新の安全安心装備など正に全方位に隙のないモデルとなりました。
引用:https://www.webcartop.jp/
ヤリスの不満点を確認
さて、トヨタ渾身のモデルと言える新型ヤリスですが、ようやくユーザーも増えてきてネットや雑誌等で口コミや使用レポートなどを見るようになりました。モデルチェンジの時期が近かったこともあり、同セグメントの新型ホンダフィットと比べた方も多かったようですね。
引用:https://response.jp/
不満点➀内装の質感がとにかく低い
ヤリスの口コミを調べると分かりますが、不満点の大部分がここに集中していると言えるほどのボリュームです。
例えば☆ランク評価において、総合で☆5つと評価しているユーザーさんでさえ、ことインテリアだけは☆3つとか2つの辛口採点としている場面が多かったです。
引用:https://carview.yahoo.co.jp/
「ヤリスの内装、何であんなに安っぽいんだか。フィットと比べるとあまりに安っぽいよなぁ。マイチェンのネタとしてわざと品質落としたのかってくらい」
「エンジンスイッチがなぜ左側なのか?絶対右の方が自然だと思う(スペースもあるし)。内装が思っていた以上にチープ、というか気合いが入っている所(インパネ周り)と手を抜いている所(ドア周り)の差が激しく統一感がない。ドア上部もソフトパッドにして欲しかった。シフト周りはダサイけど許せるレベルだが、それよりサイドブレーキのブーツが安っぽいのが気になる」
「前席優先のパーソナルカーならば、もう少し内装も頑張って欲しかったな。どうしてもコストをケチりました感が強すぎる」
「一番気になった部分が、めちゃめちゃプラスチック素材を多用しているところ。単純に装備や質感は軽自動車のN-BOXより劣る気がします。ハイブリッド四駆とはいえ、この値段ならもう少し質感を高めてほしいかな」
引用:https://bestcarweb.jp/
「ヤリスクラスの車格でもホンダやマツダは質感上げているのに何でトヨタは?ってことだよね」
「内装がチープ(特に欧州コンパクトと比較すると)。このクラスの車なので樹脂を多用するのは仕方ないのですが、ピアノブラックやメッキ部品でメリハリをつける、上位車種から部品を流用するなど工夫できる点はあると思うんですよね…欧州車はその点がホント上手です」
海外モデルとの差別化が気になる
なんとも厳しい口コミが多いのですが、インテリアの質感が叱責される要因となっているのが、欧州仕様ヤリスとの違いも一因のようです。口コミには以下のような意見もありました。
引用:https://car-l.co.jp/
「ヤリスの欧州仕様の内装と比べてしまうと残念だね。欧州仕様の内装は絶対後から出るぞ。カローラスポーツも欧州仕様の黒革シートモデルを1年後に追加したからな」
「わざわざ質感低めに作り変える発想がわからん。そっちの方が返ってコスト掛かってんじゃないの?」
「新型カローラでもトヨタは欧州仕様と日本仕様を差別化(当然欧州の方がイイ)していたが、どこの国のメーカーだよと思う。利益で考えれば、日本向けは仕方ないで何でも片付けてしまう世界メーカートヨタ。営利団体としては正解、でも悲しい」
「欧州ではヤリスはメッチャ売れているから力を入れた内装になる。では国内でも同じだけ売れるか?となるとそうもいかないからコストダウンしたりするんでしょう。マイナーチェンジする時に欧州仕様内装が来ると期待するしかない」
「今どきパーキングブレーキが手動のサイドブレーキなのも残念だが、レバーが助手席側に付いている。これでは操作時に力が入りにくく、筋力が落ちた自分や女性に使いこなせるかちょっと心配」
引用:https://wonderful-car-life.com/
「エンジンスタートボタンやサイドブレーキが助手席側に付いているのは、左ハンドル車と部品を共用してコストダウンするためのようですね。日本市場軽視でガッカリです」
「欧州ヤリス(ハイブリッド車)の動画を見ていたら、ボンネットフード裏が遮音材の所まできっちり塗装されていました。インテリアも欧州版は高級感ありそうだし、価格差はいくらなのだろう?国内モデルが貧祖に見えてしまう」
と、言った具合に欧州ヤリスの存在があるため、余計に国内仕様のヤリスはどうしてこうなの?という感情となるようです。
ここで欧州仕様ヤリスを少し見ておきましょう。
欧州ヤリスと国内ヤリスを比較
インテリアだけではなく、エクステリアも実は国内仕様と違いワイドフェンダーで幅広ボディとなっています。全幅は1745mmあり3ナンバーサイズとなります。
開発者コメントでは先行してデザインされたのは欧州仕様のボディ。それを国内の5ナンバーサイズに収めるため50mm車幅を縮める作業が行われたそうです。日本仕様は5ナンバーにこだわるといった考え方のようですが、かつてのA70スープラのように途中でワイドボディに切り替わるなんてことはないのでしょうかね。
引用:https://car-me.jp/
インテリアの写真を比較すると、ユーザーさんの口コミにある通りその差は歴然と言った感じです。特にシフトノブのブーツやシートの質感に違いが見て取れます。また、欧州仕様にはグラスルーフの設定もあるようです。
電動パーキングブレーキなしは残念
その他にもコストダウンの形跡としてホイールナットは5穴が日本仕様では4穴になっていたり、一番残念に感じられるのがサイドブレーキでしょうか。欧州仕様は今や軽自動車にも見られるようになった電動パーキングブレーキなのに対し、国内は手動のサイドブレーキになっています。
これだとACC(オートクルーズコントロール)へ停止保持や再発進の機能を追加することが難しいです。おそらくマイナーチェンジなどで電動パーキングブレーキへの変更はあると思いますが、それなら「最初からやってよ」と思うのが人情ですよね。新しく開発するならまだしも、もう既にあるのですから。
不満点➁標準装備があまりにチープ
ヤリスの標準装備品についての口コミもかなりありました。Bセグのコンパクトカーというジャンルである以上、価格設定は重要でありお客様が高いと感じるようだと競争力はかなり下がってしまいます。
そこで車両本体価格とオプション価格のバランスが問われるわけですが、ヤリスへの判定は少し厳しいようです。
オプション多すぎで厳しいコスパ
「車内のソフトパッドやLEDライト、全面液晶ディスプレイが上級グレードのみとなっているヤリスは、ほぼ標準化されているフィットより格段に劣りますね」
「一番ビックリしたのは、今時ヘッドレスト一体型のフロントシート。これも上級グレードのようにヘッドレスト別体シートにするにはオプション代払って追加しなくてはならないってどんだけ差別化するの!しかも色や柄は年寄りくさく安っぽい」
「サイドエアバッグカーテンシールドは全グレード標準でなく、下位グレードは11,000円増し。またBSM (ブラインドスポットモニター)もソナー、リアクロストラフィックオートブレーキと抱き合わせで10万円以上のメーカーオプション。カラーヘッドアップディスプレイは最上級のZでもオプション。新型のウリである駐車支援も全車オプション。相変わらずのトヨタ商法」
「価格がネック…正直オプション多過ぎでしょ!一番上のグレードを選んでもアルミホイール付かない、フォグは付かない。バックの自動駐車にヘッドアップディスプレイなどなど、せっかくこんなに先進装備があるのにこれじゃ誰もつけないよ…何か凄く勿体ない」
「200万超えのトップグレードに鉄ホイール+ホイールカバーってアリですかね?フォグランプも付いて無いし、必要ならオプション買って下さいということですね」
「電子パーキングブレーキをなぜ国内モデルは採用を見送ったの?コストの問題ならオプション設定にしてユーザーに選ばせるべきでは?やたら目ったらオプション設定するわりに肝心なものが設定されていない」
「仕事の関係でヤリスを買ったけど、渋滞対応のACCや電動パーキング等どうしようもないものを差引いても、フィットと同装備に上積みするとあきらかに割高だった」
総じて必要なオプションを揃えていくと、想像以上に出費がかさんだという意見に集約されるようです。
トップグレードでも寂しい装備
確かにどのクルマでもトップグレードとなると、わりとテンコ盛り仕様なわけですがヤリスのトップ”Zグレード”はそうでもないという評価。確かにアルミホイール無いって珍しいかも知れません。
ヤリスではトヨタの開発体制がカンパニー制度に移行したことから、従来のヒエラルキー(例えば新技術はクラウンから搭載して、順次下のモデルへ採用していくこと等)は度外視となり、最旬の装備をできる限り投入することができたと言います。
実際ヤリスはトヨタ チームメイト(高度駐車支援システム)やターンチルトシートなど”トヨタ初“となる装備がたくさんあります。しかしそれらも別途オプション料金を払って購入しなければならず、せっかくのトヨタ初もそれを実感できる人が少なくなってしまうのは残念な話です。
今後の売れ行き次第では、Zグレードには標準化なども進めてほしいところです。
ちなみに新型ヤリスのメーカーオプションや純正アクセサリーの詳細は、別ページとなってしまいますがおすすめ品など解説していますので併せてぜひご覧ください。
不満点➂リアシート狭すぎ問題
ヤリスの後席については、意見が真っ二つという感じです。4代目ヤリスは開発者コメント等で熟成したパーソナルカーとしてポジショニングしているということが言われています。
引用:SAN-EI SHOBO MAGAZINE
つまり従来のようにコンパクトカーにあれもコレもと求めるのではなく、割り切るところはある程度割り切って開発してきたわけです。
ヤリスでは後席や荷室がその”割り切ったところ”に当たり、その分エモーショナルで走りを予感させるボディデザインを構築できました。そのことを評価する向きもありますが、しかしそれでも今回のはちょっと・・・といった口コミも上がっています。
「普段1人で乗る人向けですね。後ろは小柄な人しか乗れないでしょう。175cm以上だと後席の天井に触れるかも。身長 178cmの私で運転席を合わせると、後席の足元もキツキツです」
引用:https://wonderful-car-life.com/
「リアシートはもちろん狭いわけだが、そもそも天井が低いクルマ。運転席に乗り込むときにも少し潜り込むような恰好になる」
「もし家族で乗る機会もあるなら、リアシートの閉塞感が強いしヤリスは可哀想です。後席も乗せるなら断然フィットにしていたと思います」
「ヴィッツからの乗り換えですが、モデルチェンジしたのにまさかの後席足元スペース減少。普段あまり後席使わないから気にしませんが、せめて同じくらいにしてくれたら」
「ヤリスの後席は、日本車としては背もたれの角度が立ち過ぎ。後席リクライニングもないし、足元空間を含めて欧州コンパクトカーに近い。イコールもう日本に向いたクルマではない」
ヤリスのスリーサイズは3代目ヴィッツと比べると、全高と全幅はほぼ同じで全長は5mm短くなっています。しかしホイールベースについては40mmも伸ばしており、先代同様の後席スペースを確保することもできそうな寸法ですが、新型ではその延長分を運転席に利用しています。
要はベストなドライビングポジションを取れることを目指し、従来よりも運転席を後ろよりに引き、その分空間のできる足元のペダル類のレイアウトを最適化。より自然な姿勢で運転操作ができるようになりました。
それに加えて大胆にCピラーを絞り込み、リアハッチゲートを寝かせてキャビンを非常にコンパクトに魅せる外観デザインも実現していることから、リアシートの居住性は”確信犯“と考えるしかありませんね。
不満点➃ガッツリ体育会系と思いきや
引用:https://gazoo.com/
ヤリスはそのスタイルやコンセプトから、走りを予感させるモデルであるはずですが、それが先入観となっているのか実際とのギャップに不満の声があります。
「脚は柔らかすぎてインフォメーション乏しく接地感がつかみづらい。ブレーキは効くが癖があるため慣れが必要」
「ルックスから相当走りに振ったモデルだと思っていましたが、実際は乗り比べたフィットよりだいぶ柔らかめ。てかむしろ柔らか過ぎ。クラウンよりはマシだけど、やり過ぎな気もします」
「欧州コンパクトカーの乗り味に慣れてしまうと、あまりにも優等生な味付けが没個性に感じてしまうのですね。前車のプジョー208だとゴリっと手応えのあるシフトノブや、トルクバンドに入ってからの加速感が面白いのですが、ヤリスはあまりにスムースで面白みがない。スポーティを売りにしているように感じていた分、しっくりこなかった」
「宣伝イメージもスポーティだし、顔も個性的。ひとクセもふたクセもあるかも?なんて思っていましたが、走りについてはひとクセもありませんでした(笑)」
引用:https://www.webcg.net/
ここは実態がどうなのか定かではないところ。一応、口コミに上がっていた報告ではありますが、ジャーナリストの試乗記などでは、わりと固めの足回りということで紹介されているものもあり、個人の主観によるところもあるため何とも言えません。
ただヤリスは新開発のシャシーやエンジンを投入し、わざわざコンパクトに取りまとめたそのルックスも含めれば、”気持ちよい走り“というキーワードを抜きにはできないでしょう。
この辺りはこれから数か月時間を掛けた後、また改めて市場の評価を探ってみる必要がありそうです。
その他こまごまの不満点紹介
2020年に発売となったばかりのヤリスですから、まだ口コミの母数も絶対的には多くなく、言わば少数意見として上げられていたものを以下へ列記しておきます。
「ディスプレイオーディオ標準は最も不満。スマホをケーブルで毎回繋がないとナビが使えないなんて。繋ぐとBluetooth音源が毎回止まるし、むしろ退化している。オプションのナビは10万円以上するからやめたし社外品の発売に期待したいが、ヤリスの規格って変わってそうで難しそう」
「飲み物を置くことが多いから、ドリンクホルダーの位置に不満。自分の脇より後方にあって使い勝手は良くないと思った」
「標準のエコタイヤが悪さしているのか、ロードノイズは結構うるさい。特に低中速域でロードノイズをやや拾う傾向がある」
「フロントドアノブ周りを魅せるデザイン処理している為、デカく室内にはみ出してして足が当たりそう。太ったガニ股な人は必ず当たる。肝心のインナーノブはなぜか小さ目で、周りの変な造形に手をくぐらせないと引けません。ノブにアクセスする進入角度に制限がある感じで、手が大きい人は咄嗟の時に困るレベル」
引用:https://kakakumag.com/
ヤリスの販売は好調に推移
さて、ここでは不満点の口コミをチェックしてきたため、ヤリスが随分と悪いクルマのような印象を受けられていないでしょうか。
実際は高評価の口コミもたくさんあり、そのことを裏付けるように新型ヤリスの販売実績は好調で、発売から僅か1か月で目標の5倍となる37,000台を突破しています。
一方、文中にもホンダフィットとの比較が多かったですが、そのライバルたるフィットも新型は絶好調です。ここに日産ノート、スズキスイフト、マツダ2辺りも加え、今後のコンパクトカー市場の販売合戦に注目ですね。
以上、トヨタヤリスの不満点をいくつか検証してみました。
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