後悔しないために確認しておきたいタフトの不満点4つ+α
最終更新日 2021/9/18
好調なセールスが続く軽自動車はジャンルも拡大しており、現在はスーパーハイトワゴンと呼ばれる全高1700mm超えのモデルが市場を牽引していますが、そこへ登録車ムーブメントの流れを受けて今後「SUVモデル」が次々と誕生しそうな予感です。
新顔の三菱eKクロスや定番クロカンのスズキジムニー、また同社クロスオーバーのハスラーなどが高い人気を誇ります。スズキと並び軽2大巨頭とされるダイハツはどうした?となるわけですが、今年初旬まではハイトワゴンキャストのクロスオーバー風モデルでお茶を濁していた感がありました。
そうした中、2020年6月に満を持して投入されたのが新SUVブランドとなる”タフト”です。
今回のクルドラでは好調軽市場に、好調SUVジャンルとして販売開始となった「売れない要素が見当たらない」タフトについて、マイカーや試乗など実際に見て触れた方々からの口コミを徹底チェック。発売以来、月間販売目標台数を楽々とクリアしている人気のタフトに隠れたネガポイントはどこか?を中心に、新車購入をお考えの方に参考として頂きたい内容をご紹介していきます!
目次(タップで飛べます)
タフトのプロフィール
引用:https://gazoo.com/
タフトは1630mmの高い全高を持つトールワゴンボディに、最低地上高も190mmと高めに設定。またアプローチアングルは27度、ディパーチャーアングルも58度としっかりと確保した上で、ぬかるみや凸凹道でのタイヤの空転を防止するグリップサポート制御も備えるなど、決して雰囲気だけのSUVではありません。
クルマの特徴を挙げると・ダイハツの新アーキテクチャーDNGAを採用した確かな基本性能・タフで力強いデザイン・スカイフィールトップに代表される非日常感の演出、といったところ。
これまでダイハツはやや時代を先行しすぎた感のある「テリオスキッド」「ネイキッド」といったモデルが消滅してきただけに、今回デザイン面ではタフトへクロスオーバーSUVの文法を上手く落とし込んでいる印象です。
そして何より個性を感じさせるのは、開発初期から設定が既定路線となっていたスカイフィールトップと名付けられたグラスルーフです。日本ではイマイチ、サンルーフの人気がない実態もありながら、あえてオプションではなく全車標準としたことで強力な個性となりました。
また、個性と言えば「フロントシート」と「リアシート&ラゲージ」を独立した空間として仕立てたバックパックスタイル。前と後ろで室内のカラーリングまで変えてしまう凝った演出も斬新です。
引用:https://autoduke.jp/
機能装備の充実は最新モデルらしく電動パーキングブレーキ、全車速対応のACC、LEDヘッドランプ、キーフリーシステム等々が標準で、ダイハツの運転支援システム”スマアシ”も最新バージョンとなります。
ちなみにクルドラでは新型タフトのグレードやおすすめオプションについて、別ページになりますが記事をアップしていますので、併せてぜひご覧ください。
⇒タフトのおすすめグレードを比較して検証!ベストバイモデルはどれ!?
⇒タフトのオプションを徹底調査!おすすめアイテムとナビはどれ?
タフトの不満点を確認
2020年の6月に発売以降、ライバル車ハスラーには一歩及ばないながらも、このコロナ禍で月販4000台の目標を下回ることなく、好調なセールスを続けているタフト。ネット上では実際に使用してみての感想やご意見が続々と上がりつつあります。その中から不満点の口コミをピックアップしてみました。
①エクステリアの不満はココ
タフネスを感じさせる力強いデザインをテーマに完成されたエクステリアは、タフトの大きなセリングポイントです。
特に目玉となるスカイフィールトップは、軽自動車では他に見られない強烈な個性になりますが、一方でその個性がフィットしない方々も一定数いるのが現状です。スカイフィールトップも含め、口コミでは以下のような意見が上がっています。
引用:https://www.yomiuri.co.jp/
「巨大なガラスルーフの解放感は他にはない反面、日差しの入り方次第で運転中とても眩しくなる。そのため結局、サンシェードを閉じることが多くなりそう。シェードが閉じられた状態で運転席に着座すると、上下左右ともに圧迫感が凄まじい」
「購入したときは、熱の問題はないと説明を受けていたが、やはり暑い。今年の猛暑は理解しつつもサンシェードを開ける気にはならなかった」
「昔サンルーフ車に乗っていて、すぐに使わなくなった経験があり、やはり(自分には)要らないものを買わされている気分」
「スカイフィールトップ標準装備の弊害として、ルーフレールが短くなっておりルーフボックスやルーフラックのサイズに制限が出てくる。SUVとしては本末転倒ではないか」
引用:https://car.biglobe.ne.jp/
「ボンネットの高さに対して、ルーフの位置が低いこと。フロントガラスとルーフの位置関係(形状、ドライバーの身長や座高)により、信号機がルーフの影に入って見えないことがある」
「フロント部分は全てLEDなのに、なぜリヤ部分は電球なのだろう?そこをコストカット?リヤランプはデザイン的にも球が目立つこともあって残念ポイント」
前段でも書きましたが、日本車ではサンルーフの類いはあまり定着しない傾向にあります。かつてホンダエアウェイブや日産キューブなど固定式グラスルーフ車も販売されていましたが今はなく、一部上級セダンやミニバンにサンルーフの設定が残る程度です。
スカイフィールトップ前提の解放感は是か非か
引用:https://www.goo-net.com/
タフトではグラスルーフありきで開発がスタートしているくらいなので、そうしたことも織り込み済みでしょうが、その弊害がフロントウィンドの縦方向の短さかも知れません。
要は頭上まで届くグラスルーフがあるため、フロントウィンドから続いて解放感抜群となる格好ですが、シェードを閉じたときは縦の短い(=面積の小さい)ウィンドだけになるので、口コミにあるように閉塞感が強調されるわけです。縦が短いというのはAピラーが立っているためですが、それもドライバーの視界に何とかグラスルーフを入れたいというデザイン的な要望のためでしょう。
引用:https://kuruma-news.jp/
そのバーターとしてシェードを閉めたときに狭苦しいというのは、パッケージングの難しいところです。
全車標準化で車両価格にメリットが
「要らないものを買わされている」というコメントがありましたが、セールスの現場ではスカイフィールトップは”タダ”で付いています、という表現になるそうで面白いですね。
実際、スカイフィールトップをオプション設定として、ノーマルルーフと造り分けした場合には生産コストが上昇するらしく、車両価格が上がるのを避ける手段にはなっています。
引用:https://www.netdenjd.com/
②インテリアの不満はココ
今回口コミ情報をチェックしていく中で、もっとも不満が多かったのがインテリア。特にある部分について集中している印象です。その部分というのは・・・
「運転中、常に左ひざがシフトレバーのカバーに当たり、とても不快で運転しづらくストレスを感じる。ドライブで疲れ、左足を伸ばそうと思っても足の曲げ伸ばしができず、運転していて本当に疲れる車」
「フロアのセンターコンソールが左足に当たり窮屈感を感じた。軽の室内幅であの大きさのフロアコンソールは邪魔だと感じる。多くの軽自動車でセンターコンソールが設けられていない理由がわかった気がした」
「電動パーキングのスイッチがあるため運転席から助手席にウォークスルーできないのが、意外に不便と感じる場面が多い」
引用:https://www.goo-net.com/
「統一感がなくて安っぽいインテリア。取って付けたようなオレンジの加飾がまた浅ましさを醸し出している。プラの素材自体は悪くないのに、デザインが全てを台無しに」
「フロントシートは軽らしからぬバケットシート風でホールド感があり良いが、デジタル迷彩柄は好きになれない。内装の質感は前車キャストに比べて劣る」
「オレンジの加飾、自衛隊を想起させるようなシート柄など個性が強すぎ。もっとベーシックなよいものがあって、その上で”個性”ならわかるが現状は小手先」
「インテリアはアクセントのオレンジ色パーツがなければもっと良かったかな…」
引用:https://clicccar.com/
「明らかに不満な点として、アームレストの長さが短すぎ!少し手を前側に動かすと肘が落ちる!ここだけは早急に改善してほしい」
「車内パーツに現行タントのダッシュボードと同じ色が多用されている。リアシートから後ろにかけて、20年前の商用車のダッシュボードやシートの色(明るめのグレー)になっていた」
軽サイズでセンターコンソールはキツイ?
インテリアの不満が集中していたのは、センターコンソールに左足が当たるという点でした。確かに軽自動車でタフトのようにしっかりセンターコンソールがあるクルマは少なく、筆者が思いつく限りでもせいぜいジムニーくらいでしょうか。口コミではけっして大柄な人がそう感じているだけでなく、標準体型の方でも気になる様子。
引用:https://carview.yahoo.co.jp/
タフトは電動パーキングブレーキを採用することが決まっていたため、インテリアデザイン策定の初期案からセンターコンソールはマスト要件となっていました。一般の乗用車であれば電パのスイッチは、確かにシフトレバー後ろ辺りのフロアに設置されることが多いですが、軽自動車ならホンダNワゴンや日産デイズのようにインパネ側に設置するのが利便性から言えば正解な気もします。
コンソールによりドライバーのコクピット感が高まる効果はあるでしょうが、毎日使う方なら「なんか左足がちょっと当たるな」という小さなストレスが蓄積されていくとキツイですよね。
個性的なデザインアレンジは好みが分かれる?
スカイフィールトップでもそうですが、とにかく個性を重視したタフトはインテリアでもオレンジ加飾や都市迷彩柄のシートを”標準”としており、口コミにあるように万人受けは厳しいか。趣味性のあるクルマとはいえ、月販目標4000台となると特定の人をターゲットとしたモデルとは言えず、やはりここはもう少し一般的なところでまとめた方が無難であるかも知れません。
実際、上の写真のようにオレンジ加飾は純正アクセサリーでダークシルバー加飾のものに買い替えられますが、標準装備とオプション設定が逆なように思えませんか。
でもそれだと”非日常感”というクルマのコンセプトには反してしまうのか?こちらも難しいですね。
③ラゲージルームの不満はココ
プロフィールの項でも触れていますが、タフトの特徴として前2席を「クルースペース」として乗員のための空間、後ろ2席とラゲージルームを一つと見なして「フレキシブルスペース」にセグメントしています。
引用:https://bestcarweb.jp/
つまりタフトのリアシートは乗員のためのというより、ラゲージルームの一部としての使い勝手を優先して設計されたわけですが、それによる制約に以下の通り不満が散見されました。
「リアシートはスライドやリクライニングは一切しないので、一番広いと感じる所で固定されているのであろうと思ったが結構、足元は狭くビックリ。では代わりにラゲージが広いのかと思いきや荷室もそこまで広くはなかった。使い勝手が命のアウトドア系軽にとっては致命的だと感じる」
「ラゲージについては、昨今では珍しくリアシートスライド機構不採用。ハッキリ言って使い勝手が悪い。軽自動車というサイズに制限がある車においてこのスライド不採用の意図は不明」
「多くが不満に思っているのは、ラゲージルームの収納。リアシートを倒せばそこそこ積載できるが、逆に倒さない状態だと買い物カゴ一つも積めない狭さに辟易」
引用:https://sotobira.com/
「フレキシブルスペースというわりに、フロントシートを倒してリアと繋げても今流行りの車中泊ができそうもない凸凹感」
「なぜ、リアシート固定式?使い勝手が悪く、ラゲージの大きさがえらく中途半端。フラットにしてもフロントシートとの間に空間が出来るため使いにくい」
多くの人が抱く”リアシート固定問題”ですが、後席+ラゲージのバックパックコンセプトは分かるが、別に可動式にしても構わないのではないか、ということでしょうか。
いつでも、すぐに、気軽に使ってもらいたい
確かにタフトリアシートのヒンジ部分はかなり上側に設定されていて、背もたれを倒した際、ラゲージ面と簡単にフラットになるよう調整されています。
おそらくリアシートにスライド機構を持たせた場合、シートの位置により背もたれが一発でフラットにならない場合もあるでしょう。そうした場面をなくし、いつでも簡単に”倒すだけでOK”という気軽さを重視したことが開発者コメントからは伺えます。
リアシートも含めて荷室としてガンガン使ってほしい、という理想は分かりますが少々”お仕着せ感”もあるかも知れません。
令和のデートカーを目指して、みたいな
もちろんタフトの乗車定員は4名ですが、あくまで前2席優先ということはわりと明確に打ち出していて、カタログにもリアシートに人が座っている写真は一つもないどころか、いかにも「家族」風なカットさえありません。カップルのショットばかりですが、あまりに購入層を限定しすぎではないかとも感じますね。
80年代の2ドアクーペが、デートカー(死語)と呼ばれたあのノリを目指している??まぁライバルのハスラーもカタログは似たような雰囲気ですが。
引用:https://www.goodspress.jp/
➃つい比べてしまうとココが!
自動車ではダウンサイジングの流れがあり、今やベンツやBMWであっても1500ccのモデルは普通です。軽自動車にあっても先進安全装備の充実ぶりから、これまで登録車を使っていたが乗り換えを機に軽自動車を選択、という場面も増えてきました。
確かに現在の軽自動車はよくできていて、ひと頃の「軽だから」的なことも少なくなってきたはずですが、口コミではやはり以下のような話も。
「よくよく見ると外装や内装の質感は物足りないところがあり、200万円を超えると思うと普通車の質には届いていないと思う。トヨタグループとはいえダイハツだと全く違うレベルの質感ということは覚悟しないといけない」
「普通車からの乗り換えの為、シート座面の大きさやホールド感が不足している気がする。ハイブリッド車だったのでアイドルストップからのエンジン始動、停止にギクシャク感を覚える」
「タフト自体の乗り心地は悪くないが、普通車並みに路面の凸凹をいなすというレベルには至っていない。サスストロークはありそうなのに、むしろ少し固い感触がある」
引用:https://response.jp/
「コネクテッド系システムはトヨタがかなり先行しているが、同じグループなのにダイハツコネクトの使い勝手は相当劣ると思う。こうしたところは未だに縦割りなのを実感」
タフト単体で見た場合には、軽自動車基準で決して質感が低いとは言えませんが、ダイハツがトヨタグループだけに評価のハードルを上げられてしまったかも知れません。
良品廉価の精神でベストを求めたタフト
基本的にクルマの質感は価格に比例するのが当たり前ですが、タフトを始めとしたダイハツ車は”良品廉価”の理念に基づき造られています。
これは「あるべき価格(予算)を最初に決めて、その中で外せない商品力を構築していく」考え方。従って限られた枠の中でベストを探ったのが今あるプロダクツであり、コストが掛からないような箇所は別にして、ココはああしたら的なことは常に価格との裏返しになってしまうのでしょう。
引用:https://www.webcartop.jp/
昨年発売され爆売れしたロッキー兄弟車のトヨタライズは、ダイハツの開発・製造ですが、トヨタ陣営はこのコストでこれだけのモノが造れるのか、と驚く場面も多かったそうですよ。
細かいご指摘アレこれ
前項までの4点ほどまとまった数ではなかったものの、気になる少数意見も聞かれます。その中から価格と通信機能について気になったものを以下の通りご紹介しておきます。
総額だと決して安くはない
「メッキパック、ドラレコ 付き9インチナビ、コーティング、ETCなどをつければ200万円は軽く超え、コンパクトカーの下位グレードを上回ってしまうレベルに。デザインと装備に惹かれ最終的には満足して契約」
「ハスラーよりちょっと安く設定しました!が見え見えの価格設定はそもそも高い」
軽自動車に限らず相対的にクルマ価格は上昇傾向です。特に昨今は安全装備や運転支援などで高性能化かつ標準化が進んでいますから、そのコストが跳ね返り余計にそう感じます。口コミにあるハスラーとの価格差は、細かく見ていくと笑えるくらいビミョーな後追いになっていますね。
タフトはトップグレードが”ターボ“になるので、廉価なターボを買いたい人に選択肢がないのはバリエーション不足な気もします。
引用:https://www.gqjapan.jp/
コネクテッドカーには今一歩
「ダイハツWiFiというルーターも抱き合わせで購入させているのに、Tコネクトのようにサーバー経由での音声検索機能がなぜかない。スマホ側のアプリで音声検索機能があるが使い方もわかりにくいし設定方法も全くの激ムズ。ダイハツコネクトというコネクテッド機能はおまけレベルと思った方が良い」
「ダイハツのユーザー層は、本当にこんなコネクテッド機能で満足するのかと思ってしまうくらいのレベル」
前項にも出ていましたが、ダイハツコネクト=Tコネクトとはまだいかないようです。ここはやはり一日の長があるトヨタなので、子会社とは言え一足飛びに追いつくのは厳しいか。
引用:https://car-me.jp/
また、軽自動車が主力のダイハツでは小さな販売店社が多く、その各店舗での貴重な収益源がディーラーオプションやナビです。トヨタ的コネクト方式だと、もう後付けナビは不要とも言える状況になるため、販売店にナビを売らせたいダイハツとは取り組みの温度差があっても仕方ないところです。
軽クロスオーバーSUVは成長市場?
テレビのある自動車情報番組で、軽自動車はある意味「日本の宝」とも言えるジャンルではないかと解説されていました。
確かに狭い道や長距離よりも近中距離での移動が多いなどの要件がある日本では、使い勝手の点からいけば軽自動車はジャストサイズ。現実的に自動車販売の実績を見れば上位は軽自動車がひしめきます。売れているから研究・開発投資も潤沢、結果良いクルマが出来る、だから売れる。といった好循環のループができているのが今の軽自動車でしょう。
本稿の主役ダイハツタフトもここでは不満の口コミをピックアップしただけの話で、それら以上に高評価が溢れていました。
スズキハスラーに続きタフトも好成績を収めたとなると、次はホンダあたりが黙っていないかも。大人気NシリーズにNクロス誕生!なんてニュースが飛び込んでくるのもそう遠くないかも知れませんよ。
引用:https://www.webcg.net/
以上、タフトの不満点をいくつか検証してみました。
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