ソリオの不満点3つ+αまとめ!買って後悔しないために確認しておきたいポイントとは?
最終更新日 2024/6/3
軽自動車にハイト系という背の高いモデルジャンルを確立したのは1993年発売のスズキワゴンRでした。その後ダイハツムーヴやホンダN-BOXなどこのジャンルは成長を続けていきますが、この人気セグメントを軽ではなく登録車でやってみてはどうだろう、と発想したのもやはりスズキ。1997年にはワゴンRのボディパネルを流用し、全長・全幅・排気量を拡大したワゴンRワイドを発売しています。
その後ワゴンRワイドがモデルチェンジに際しワゴンR+(プラス)となり、一部改良時にワゴンRソリオへと改名。さらにマイナーチェンジ時に”ワゴンR”が外れて単独車名「ソリオ」となりました。
そのモデルを初代ソリオとするなら、現行モデルは4代目ソリオとなります。
両側スライドドアなどハイト系軽自動車の美点は生かしつつ、登録車らしいゆとりを併せ持つコンセプトは市場で支持され、ミニバンならぬプチバンの愛称でまた一つ新たなジャンルとなりました。
さて、本稿ではソリオを実際に所有した方や、体感した方の様々な口コミ情報を徹底チェック。市場を切り拓いた人気のプチバンに見え隠れするマイナスポイントを洗い出し検証していきますので、ぜひ新車購入等の参考にしてください!
目次(タップで飛べます)
最新ソリオのプロフィール
引用:https://motor-fan.jp/
前段のとおり4代目となるソリオは2020年に登場。2代目まではジャンル唯一のモデルとして人気を独占していましたが、3代目時代に強力なライバル車トヨタルーミー/ダイハツトールが発売され、徐々にシェアが押されていきます。
4代目ソリオは歴代で初めてライバル車を迎え撃つ使命をおびたモデルとなりました。
エクステリアには2代目から続く標準型ソリオとカスタム型バンディットの2フェイス戦略を継承。どちらもボンネットフードが先代よりも高められ、大型化されたフロントグリルによって存在感が増した印象です。4代目のトピックはボディサイズの拡大で、ルーミーよりも一気に全長は90mmも大きくなりました。一方で全幅は拡大したものの、ルーミーよりもまだ小幅に留めていて、コンパクトハイトワゴンの本分を見失わないところはさすがスズキです。
インテリアは3代目同様にセンターメーターが採用されていて、スッキリとした水平基調のインパネデザインになっています。内装部品の形状見直しにより、荷室床面長は100mm拡大され、後席左右乗員の肩まわりスペースも広がりました。
既存ラインナップにフルハイブリッドのSZが追加発売に
パワーユニットは1.2ℓ直4ガソリン、同マイルドハイブリッドの2本立てでしたが、2022年末の小改良時に変更があり、先代に設定されていたフルハイブリッドモデルが復活。現在は3種類のエンジンバリエーションとなっています。
引用:https://www.webcg.net/
マイルドハイブリッドはベルト駆動のスターター兼ISG(発電機)を組み合わせ、小型モーターによるアシストでアイドリングストップからエンジン再始動の滑らかさがセリングポイントです。
追加されたフルハイブリッドは13.6PS/30Nmの駆動用モーターを内蔵した5AGS(シングルクラッチ式AT)、さらに容量6Ahのリチウムイオンバッテリーを組み合わせたパラレルハイブリッド式のパワートレインを搭載。モーターによるアシストだけでなく、クリープや一定速走行時にはエンジンが停止したEV走行も可能となっています。
ライバルをはじめこのクラスのモデルには3気筒エンジンが増えている中、4気筒エンジンを搭載している点はソリオの強みですね。
ソリオの不満点を確認しよう
ソリオやルーミーのようなプチバンは人気ジャンルではありますが、SUVやミニバンなどに比べるとニッチなマーケットと言えます。
そのため相対的にはそこまで積極的な口コミや論評といったものは少なめ。ですがこのキャラクターがハマっているユーザーは、代替え時にもまたソリオを選ぶといった展開も多く、必然新型に対する期待値も高くなるようです。それらをチェックしていくといくつかオーナーさん達に共通する傾向も見られます。
本稿ではネガティブな意見の多いものについてご紹介していきます。
①エクステリア・インテリアの不満点はココ
ソリオの口コミの中でエクステリアに関する不満はほんとんど見られませんでしたが、興味深いのはアルミホイールのデザインに対してだけ、「好みでない」「デザインが残念」「デザイナーの手抜き」といった批判が目立ちました。
当たり前ですがクルマを購入するのにエクステリアは重要な要素ですから、そこが気に入らなければそもそも購入には至らないでしょう。
一方、インテリアについてはいくつか不満点も上がっていたので以下のとおりご紹介します。
軽自動車に近いチープな質感に感じてしまうのだが…
「内装のプラスチック丸出しのパネルとドアパネルはチープに見える。MA15(先々代)のように布地貼りにして欲しかった」
「外観は普通のソリオが好みだが、車内インパネ中段の白色パネルが若干安っぽく感じる。ここだけはバンディットみたいな落ち着いた色を採用してほしかった」
「コストを抑えるためなのか、他のスズキ車と同じような内装(共用パーツ多し)で普通車と軽自動車との差別化がされてない気がする」
引用:https://car-me.jp/
「リヤシートのヘッドレストはトヨタルーミーには3個備わるが、ソリオは2個。ソリオで後席3人乗車すると、真ん中の人がヘッドレスト無しになってしまう。欲を言えば助手席にもアームレストが欲しかった」
「後席中央にヘッドレストがないため、5人乗車時に事故るとむち打ち等の危険がある。軽との差別化ポイントが乗車人数なのに、実質4人用との割り切りを求められているように感じる」
5名乗車なら5つのヘッドレストは当たり前では??
質感については車格・クラス観からも高級感や見栄えを求めているユーザーが多いわけではなく、あくまで出来る範囲において少しでも良いものをという意見が多数でした。
ハードプラのパーツが多いことは価格帯からもやむを得ないですが、旧型にあった一部ドアパネルに生地の貼り込みがあるなど、新型になって省かれてしまったような箇所が指摘を受けています。
また、後席ヘッドレストについての意見はかなり目立ちました。直接の競合車ルーミーやブーンが小ぶりながらしっかりとリヤ3名分のヘッドレストを用意しているだけに、5名乗車のソリオに4名分しかないのは納得がいかないといった感じです。口コミ中にあるとおり、軽ハイトワゴンとの大きな違いとして4名までという乗車人数制限がないところが登録車の強みなのは間違いなく、どうしてそこを平気で削ってしまうのかと考えるユーザーは多かったようです。
引用:https://carview.yahoo.co.jp/
コストカットはもちろんあるのでしょうが、スズキはわりと自社の主張をストレートに商品へ打ち出す傾向があり、おそらくリヤヘッドレストは「ソリオのリヤシートに大人3人ががっつり乗る機会がそれほどあるか?」といった見通しに基づいているのでしょう。
他にも先代にあったフルハイブリッドを「このクラスならマイルドハイブリッドで十分」と捉えたのか新型ではあっさりとカタログから落としたりも。ちなみにフルハイブリッドは昨年暮れに”しれっ”と復活させたりもしていますから、次回のマイチェンあたりでリヤヘッドレストの数もアナウンスなく一つ増えたりするかも知れませんね。
②使い勝手の不満点はココ
口コミを見て行くともっとも目に付いたのが使い勝手に関する部分。
軽ハイトワゴンの各モデルがいずれも使い勝手には相当注力していることから、そのアニキ分とも取れるプチバンモデルにはそれ以上の期待が寄せられるのでしょう。
しかしながらソリオでは前項にも一部同じ見方がありましたが、先代モデルから改悪されてしまったとの指摘が多く、特に”あの部分”に意見が集中しているようです。口コミサイト上では以下のようなコメントが並びました。
先代モデルより使い勝手が悪くなった箇所けっこうアリ
引用:https://www.enjoytokyo.jp/
「スイッチ類の使い勝手が悪くなった。ハザードランプはMA15型ではコンソール中央にボタンがありシフトレバー持ったまま押せたが、今の型はナビの右上に移されてしまい、ハンドル越しとなって押しにくい。クラクションもド真ん中を押さないと反応しない」
「USBポートが2つもついているのはいいが、USB充電やUSB接続したスマホを置くところがない。助手席前トレイに置くことは可能だが、走行中スマホが動きまわる。前のモデルはナビ下に使いやすいスペースがあっただけに残念」
「ステアリング奥にボックスがあるのは便利だが、先代モデルと比べ横幅がかなり小さくなった。先代ならボックスティッシュがすんなり入ったが、今回のモデルは同じ箱が入らない。箱をつぶすか、箱なしティッシュに代えるしかない」
「センターメーターのせいかハンドル周りが暗く、夜間走行時にはドリンクホルダーも見えづらい。一般的なメーターの位置にはグローブボックスが用意されているが使い勝手は悪い。ハンドルの上から手を伸ばす形なのでフタの開け閉めがし辛いし、かと言って走行中にハンドルの間に手を突っ込むのは安全性に問題が」
「先々代ソリオから乗り換えたが、センターメーターになったおかげで助手席前方にあった蓋付き物入れが運転席前方に移動し、かなり容量が小さくなってしまった。またエアコン風を取り込んでの温冷機能やセンターコンソール中央下部にあった小さなテーブルが無くなった。これらはけっこう使っていただけに残念」
「インパネアッパーボックス内にUSBポートやETC車載器があるので、中に入れるものに気を遣う。実質、収納が一つ減ってしまった感じ」
引用:https://car.watch.impress.co.jp/
インパネアッパーボックスの使い勝手はイマイチ!?
この項目で一番ヤリ玉に上げられていたのは、ステアリングポスト奥のインパネアッパーボックスでした。
ソリオでは先代にあたる3代目モデルからセンターメーターが採用されています。そのためステアリング奥にアッパーボックスが設定されるようになりました。このボックスの容量が新しい4代目ではやや小さくなり使い勝手が悪くなったもよう。もともとセンターメーターではなかった2代目モデルからの乗り換え組には、なおのことそう感じられたようです。
画像を見ればわかりますが、口コミの指摘どおりこのアッパーボックス内にUSBやETCが組み込まれているため、モノを目一杯詰め込むとそれらが使えなくなりますね。USBポートは当たり前ですが、ETCの方も乗降時にカードを抜き差しする方もいるはずなので、確かに使い勝手がいいとは言えません。ETC車載器の設置場所は各メーカーいろいろと違いもありますが、他車に比べソリオのそれはやや配慮に欠けたかも知れません。
③装備面での不満点はココ
高級車のように価格はさて置いて、便利装備を全部盛りにするのは簡単ですが、コストパフォーマンスの高さが求められるベーシックモデルではその取捨選択は重要なポイント。
引用:https://jikayosha.jp/
ユーザーにとって本当に必要なものは何か、ここについては開発段階で相当な議論があったはずですが、そうしてリリースされたモデルでもすべてのユーザーを満足させるのは難しいことです。
ついつい無いものねだりをしがちなところですが、ソリオについても以下のような要望が上がっていました。
ディスプレイオーディオの標準は増えているんですが
「ワンタッチウィンカーと車速連動ドアロックについてはコストダウンで省かれてしまったようだ。特にワンタッチウィンカーは車線変更時に便利だっただけに残念なところ」
「ブレーキとアクセルの間隔が少し狭いよう感じる。ブレーキを踏んだ際、右足の一部がアクセルも一緒に踏んでしまい運転中すごく気になる。このあたりは軽自動車並みの造りなのかも。あとハンドルのテレスコピック機構がないため、ベストな運転ポジションの位置決めが難しい」
「後席右側のパワースライドドアが上位グレードにしか用意がなく、下位グレードではオプション設定でも用意されない。子育て中は右側のパワースライドドアの方が使用する場面は何かと多いのに、スズキは左側だけパワースライドがあれば十分と未だに思っている」
「イマどき全グレードがオーディオレス仕様なのはちょっと。ナビはともかくせめてトヨタやマツダのようにディスプレイオーディオだけは標準装備にしてほしい」
引用:https://car-me.jp/
「ソリオには電動パーキングブレーキがない。ライバル車との差として一番に上げられるポイントだろう。新型はACCが全車速対応になったのにもったいないと思う。乗換前のクルマが電動パーキング付きだった人は、コレがないだけで選択肢から外してしまうのでは」
「毎日東名高速を往復走行しなければならずアダプティブクルーズコントロールは必需品だが、電動パーキングブレーキがないためかACCの停止保持が出来ず、停まるたびに都度セットし直すのはとても面倒」
スズキ車の電動パーキングブレーキ”スルー”はいつまで続く?
少しクルマに詳しい方なら、スズキ車の未装備品不満第一位はやっぱりコレか、となったでしょうか。口コミ中にもありますが無くて残念第一位は”電動パーキングブレーキ”でした。
電動パーキングブレーキ(以下EPB)とは従来の手引き式のサイドブレーキや足踏み式サイドブレーキの代わりとなるもので、指先のスイッチ操作でパーキングブレーキの作動と解除が行える装備。2019年頃から装着するモデルが急激に増えつつあり、現在ではEPBにブレーキペダルから足を離しても停止し続けてくれる「オートブレーキホールド機能」が備わっているものが主流で、信号待ちなどの際にはとても便利な機能となっています。
EPBと連携することでACC(アダプティブクルーズコントロール)が完全停止から再発進まで対応できるようになります。
ソリオではEPBがないため口コミのとおり、ACCで停止すると2秒後には機能がキャンセルされてしまい、走り出したあと再度ACCを設定する必要が出てきます。
引用:https://driver-web.jp/
トヨタやホンダなど他社ではもうフツーに採用するモデルも増えてきていて、軽自動車でも採用例があります。ところがスズキではこのEPB採用には後ろ向きで、国内メーカーでは唯一EPB搭載モデルを販売していません。(例外はトヨタノアのOEM車であるスズキランディには搭載)
理由としては当然ですがコスト増につながるためで、軽が主力のスズキではそこのところが取り分けシビアなようです。
ガチライバルのルーミーではEPBもオートブレーキホールドも用意があるので、スズキもいつまでこの状況で行くのかわかりませんが、そろそろ限度が近づいている気もします。
その他の不満アレこれ集めてみた
大きくは括れない部分にも様々な口コミが集まっていました。主観的なところ、あるいはクルマの個体差などもあり感じ方は人それぞれですが、何点か興味深い内容もありました。
「高速道や登坂時で加速する際のレスポンスの悪さはちょと残念。アクセルを踏んだ直後にグンッと加速するのではなく、少し経ってからグーーンと加速していく感じ」
「ステアフィールが曖昧。ステアリングセンターがふにゃふにゃでロックtoロックも大きくダルな感じ。ママさんの街乗りを考えての事だろうけど、最初は大きな舵角が必要で交差点を曲がり切れず焦った。スズキはスイフトスポーツと言うハンドリングマシンを作れるのだからこれは確信犯。何とか改善してもらいたい」
引用:https://carsmeet.jp/
「とにかく警告がうるさい!ワインディングなどでステアリングを大きめに切らざるを得ない場面で警告。高速の合流でアクセルを強く踏まざるを得ない場面で警告。雨粒などで少しガラスが汚れただけでセーフティサポート解除、責任とれませんと警告し責任放棄する仕様」
「CVTの制御がかなり酷い。アクセルを同じ踏力で走っているのに回転が上がったり下がったりして一定しない。いきなり加速が上がり始めたと思ったら急に回転が落ちたりする。モーターの切り替え時の制御にもストレスを感じる」
「冬はマイルドハイブリッドが作動するまで時間がかかる。リチウムイオンバッテリー内部温度が5℃以下だと回生もアシストも働かない」
「3代目から4代目はフルモデルチェンジと言うよりビッグマイナーチェンジレベル。室内空間アップのせいかFFで車重1トン、4WDは1トン超えてしまい実燃費が前モデルより悪くなっては意味がない」
「2年経ち待望のフルハイブリッドSZがようやく追加されたが、なぜかACCが全車速追従機能対応ではない!マイルドハイブリッドの方は全車速対応ACCになっているのになんで??カタログ見てもSZが最上位グレードだろうに」
ジャンルのパイオニアとしてライバルを迎え撃つ
もちろん本稿では意図して不満点を抽出しチェックをしてきましたから、それを持ってソリオのクルマとしての魅力度が低いかといえば決してそうではないでしょう。
引用:https://www.f-l-c.jp/
何と言ってもソリオはこのジャンルのパイオニアです。ワゴンRもそうですがスズキは先見の明があるのか、他にもジムニーやハスラーなどこれまでになかった商品を開発し、市場を開拓し、他メーカーのフォロワーを生み出してきました。
販売力に勝り、登録台数で大きくソリオをリードするルーミーにしても、先代ソリオのヒットを横目でにらんだトヨタ・ダイハツ連合が急ぎ仕立てたモデルです。EPBやリヤヘッドレストなど付いている装備は資金力のあるルーミー/トールが一歩上でも、直4エンジンや新プラットフォーム”HEARTECT”が醸す走りの上質感、あるいはハイブリッドや軽量化技術に見る燃費性能の高さなどはソリオが上手です。
おそらく今年から来年にかけての間にルーミー/トールはフルモデルチェンジが行われるでしょうから、そのあとが真の勝負でしょう。
クルマの本質的なところではソリオは十分に受けて立つだけの実力を持ったモデルです。
以上、スズキソリオの不満点をいくつか検証してみました。
引用:https://www.webcg.net/
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