車のニュートラルの意味と使い方【まとめ】
ニュートラルってどういう意味?
ニュートラルとは中立という意味で、オートマチック車だけではなくマニュアルミッション車にも使われる言葉です。
どういう状態のことかと言いますと、オートマチック車で言えばドライブやリバースに入っていない状態、マニュアルミッション車も同じく、1速や2速にシフトされていない状態です。
この状態はエンジンをかけていたとしても走らず、もしアクセルを踏んだとしても、エンジンは回転数が上がるだけで走り出すことがない状態です。
ただエンジンをかけていなくても、サイドブレーキを解除すると下り坂なら下っていってしまう可能性はあるので注意が必要です。
ニュートラルの賢い使い方とは
基本的にニュートラルレンジに入れたところで前にも後ろにも走ることができないため日頃からよく使うレンジではありません。
賢い使い方としたら、ドライブに入れた状態でブレーキを踏んでいると走ろうとする車をブレーキにて止めているため少し振動が残ります。
その振動が不快と感じる人もいるため、ニュートラルに入れてブレーキを踏むとその振動が足や車内に伝わらないために比較的快適です。
開かずの踏切などの長時間停車中のときにもニュートラルに入れてサイドブレーキをかけておくと足が楽で済みます。
ニュートラルで走行できるの?危なくない?
ニュートラルはエンジンからの動力が伝わっているわけではないので、一からスタートすることはできません。
ただ、下り坂や走行中にニュートラルにに入れれば転がるように走行できます。
速度があまり出ていなければすぐブレーキを踏むことにより止まるのでそこまで危なくはないですが、かなりの速度が出ている場合エンジンブレーキと言うものがかからないため、制動距離は伸びてしまいます。
ブレーキをたくさん使い長い下り坂をずっと走っているとブレーキオイルが沸騰してしまうペーパーロック現象が起こります。
そうなってしまったときはブレーキがきかなくなってしまうのでかなり危険な状態となります。
ニュートラルはブレーキに使えるの?
ニュートラルは中立でありドライブにもリバースにも属さないため空転状態です。
そのためエンジンブレーキとしても機能することがなく、通常のフットブレーキやサイドブレーキともまた別物であるためブレーキとしての役割は果たしません。
走行中にニュートラルに入れ、惰力で走り続ければタイヤの転がり抵抗やボディの空気抵抗などの走行抵抗によりいつかは止まるようになりますが、一般道路でそれをするわけにもいかず、できたとしてもかなりの距離を要するため現実的にブレーキになるとは言えません。
まとめ
ニュートラルは信号待ちの停車中のときにアイドリング時のエンジンの振動などによる不快感を乗員に与えないようにするためや、開かずの踏切など、長時間停車しないといけなくなったときにニュートラルに入れ動かないようにサイドブレーキを利用して止めるときには有効です。
なお、ブレーキとしては機能しないため走行中にニュートラルに入れたときはフットブレーキとサイドブレーキのみでの制動となりエンジンブレーキが使えないため、必要以上にブレーキを踏まないといけなくなってしまいます。
ニュートラルレンジはドライブからリバース、リバースからドライブなどに動かすための一呼吸置くレンジと考えるべきだです。突然ダイレクトにリバースからドライブにいれるのではなく、一旦切り離して次のレンジに入れるためのミッションをいたわる場所だとも考えます。