ハザードランプの使い方まとめ
ハザードランプとは車の中央や運転席右隅にある、赤い三角ボタンを押すことでウィンカーが左右同時に点滅するランプのことを言います。
本来の使い方
ハザードランプは正式名称を「非常点滅表示灯」といい、ハザードの英語スペルは『hazard』で、危険という意味です。人気映画&ゲームである、バイオハザードでも使われていることからもデンジャラスなイメージがわかりますね。国際的な使い方としては危険な状況(非常事態)を周囲に知らせるためのものです。
しかし現在ではその他の使われ方をしていることも多いですので、実際にどういった使われ方をしているのか見ていきたいと思います。
高速道路の渋滞最後尾のハザードランプ
高速道路で、渋滞の最後尾になった車がハザードランプを出す場合があります。高速道路は通常かなりのスピードを出して走る為、いきなり車の速度が遅くなる、あるいは停止する渋滞の最後尾はかなり危険な位置となります。
そのため、後続車に渋滞であることを伝えるためにハザードランプを出す人もいます。これはあくまでマナー、また危険回避の為に個人が自主的に行っている行動であり、必ずしも行う必要はありません。
渋滞最後尾でハザードランプを出さなかったからと言って、注意義務違反などに問われることはありません。しかしながら、自分が追突される危険性を少しでも排除するためには、ハザードランプを出した方が賢明かもしれません。
譲ってもらったときなどの「ありがとう」の意味
いわゆる「サンキューハザード」と呼ばれるハザードランプの使い方をする人もいます。これは他の車に道を譲ってもらった場合に、ありがとうの意味を込めてハザードランプを二回程度つけることを言います。
これは本来のハザードランプの使い方とは著しく異なっている為、厳密な意味では違法性が問われる可能性があります。しかしながら、ドライバーに一般に広く普及している文化なので、あまり違和感なく使用している人も多いでしょう。
譲ってもらった場合に感謝の気持ちを伝えるのはもちろん大切ですが、サンキューハザードはマナーというよりもローカルルールの分類に入るでしょう。するのもしないのも個人の自由です。可能ならば、ハザードランプ以外の方法でありがとうを伝えた方が良いかもしれません。
駐車する合図のハザードランプ
車を駐車する場合にハザードランプを使う方もいます。走行中に車を停止する場合、基本的には左にウインカーを出してからハザードランプを出し、そのまま路肩に車を一時停車することになります。
この場合左ウインカーしか使用しない方も多いですが、路地の多い道路だと左折するのかどうか判断が付きにくい場合があるため、ハザードランプを使用した方が良いでしょう。
また、駐車場に駐車を行う際に、後続車や他の車にそのスペースに停めたいという意思表示を示すためにハザードランプを使用する方もいます。空きスペースに車をバックで停めようと思い前進したら、後続車にそのまま駐車されてしまった、という事態を防ぐことができます。それ以外にも、駐車時のバックが苦手な方が、時間がかかるということを他のドライバーに伝えるために行う場合もあります。
教習所で教わる正しい使い方
ハザードランプの正しい使い方は全てのドライバーが教習所でならったはずですが、忘れてしまっている方も多いかもしれません。ハザードランプの日本語名は、非常点滅表示灯です。つまり、非常時だということを周囲に知らせるためにつけるランプです。
先に話したような、高速道路の渋滞の最後尾や、車が故障して緊急停止した場合につけるのが本来の正しい使い方です。教習所の路上教習の際、路肩駐車した場合にハザードランプをつけていたことを覚えているでしょうか。
あれも本来の正しい使い方です。夜間に狭い道に路肩駐車を行う場合は必ずハザードランプをつけなければなりませんが、それ以外で必ずハザードランプをつけなければならないという法律はほぼありません。
正しい使い方で、ハザードランプを上手に使いこなしましょう。