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サイドブレーキの仕組みと引いたまま走ることの危険性

車にとって欠かせない機能である「ブレーキ」。どんな仕組みになっているのか?私たちが知らないような機能もあるのか?調べてみました。

ドラム式サイドブレーキの仕組み


国産の軽自動車をはじめとする大衆車両に多く用いられる仕組みで、リアのドラムブレーキ内にレバーパーキングブレーキシューを取り付けサイドブレーキスイッチまでワイヤーを張り、そのワイヤーが引っ張られることによりドラムブレーキ内にあるレバーパーキングブレーキシューが押し付けられドラムをロックし、パーキングブレーキを掛けます。

パーキングブレーキとして広く使われ制動力も強く、ブレーキシューとブレーキドラムの隙間を0.3mm以内に保ち、しっかりとパーキングブレーキをいつでも掛けられるようにする機構もついています。

ドラムインディスク式(インナードラム式)サイドブレーキの仕組み


こちらの仕組みは4輪すべてがディスクブレーキ式の車重の重たい普通車などに使われています。

後輪ブレーキディスクローターの内側にもうひとつサイドブレーキ用ドラムブレーキが仕組まれていて、後輪のブレーキディスクの内側をドラムとして使用し、サイドブレーキワイヤーが引っ張られるとドラムブレーキが効いて後輪がロックされる仕組みです。

こちらは隙間を自動的に保つ機能はなく、ブレーキディスクに小さい穴が開いておりそこからシューとディスクの内側の隙間を決められるようになっています。

ディスク式(ブレーキキャリパー)サイドブレーキの仕組み


こちらの仕組みは4輪すべてがディスクブレーキの一部マニュアルスポーツカーや1500cc位のファミリーカーやコンパクトカーに多く使用されています。

後輪のブレーキキャリパー内のピストンをサイドブレーキワイヤーで強制的に押し出して、ブレーキディスクにブレーキパッドを押し付けて後輪をロックさせサイドブレーキを掛ける仕組みです。

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こちらは3つの中でもっとも制動力が弱く、ブレーキパッドの消耗が激しいとサイドブレーキを掛けていても条件が揃ってしまえば人力で車を動かすことができてしまいます。

サイドブレーキの保安基準

サイドブレーキの保安基準というのは明確にはなく、車検場でローラーに乗せた状態でローラーに回転する力を与えて、それでもタイヤが回らずにロックされていれば合格です。

それと5分の1勾配でサイドブレーキを使い停車していられれば問題ないです。実際にローラーに乗せられると、ローラーは約20%の回転する力を加えられ検査をされます。

サイドブレーキで引っかかってしまった場合サイドブレーキワイヤーの緩みや、ドラム内のサイドブレーキシューの磨耗、ブレーキパッドの磨耗が考えられます。

オートマ車にサイドブレーキは不要?

オートマ車にサイドブレーキは絶対に必要です。なぜ必要かというとパーキング(Pレンジ)に入れていてもミッション内のギアが抜けてしまえば車はブレーキを掛けていないと進んでしまったり、後退してしまいます。

特に勾配のキツイ坂や立体駐車場などに駐車する場合サイドブレーキを引いていないと事故を招いてしまう可能性もあります。

サイドブレーキはマニュアル車だけでなくオートマ車にもついていないと危険で、実際にサイドブレーキを掛けていなかったために事故が起こってしまった事例もあります。

サイドブレーキを引いたまま走行すると故障する?


サイドブレーキを引いたまま走行した場合駆動方式により故障が起きてしまう場合もあります。特に気をつけなければいけないのがフルタイム4WDと呼ばれる駆動方式を採用している車両です。これは4つのタイヤが均等に回るように設計されています。

そして車両にはタイヤが均等に回るようにするための装置がついており、サイドブレーキを掛けリアタイヤがロックしたまま走行すると均等に回すための装置に負担がかかり車両火災等、故障の直接的な原因になります。

後輪駆動車(FR)はリアにしか駆動力がないのでサイドブレーキを引いたまま走行しようとするとエンジンの回転数のみが少し上昇して前に進みません。それでもトランスミッションやドライブシャフトといった部品に少し負担がかかってしまいます。

前輪駆動車(FF)はフロントにしか駆動力がなく、サイドブレーキを引いたまま走行しても気づきにくいです。ただしタイヤが回らないため一部分のみがどんどん減っていき、タイヤがバーストしてしまったりします。

それからブレーキに対しても回ろうとするタイヤを無理やりとめなければならないので、相当な負担がかかってしまいます。

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